#19 : Alteryxサンプルワークフロー「オファーの応答性」- Alteryx & Tableau 連携 Advent Calendar 2018

2018.12.19

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当エントリは『Alteryx&Tableau連携 Advent Calendar 2018』シリーズの19本目のエントリです。

当エントリでは、Alteryx Designerの実行ワークフローサンプル「Offer Responsiveness(オファーの応答性)」の内容を紹介します。

目次

「本日のテーマ」概要紹介

AlteryxとTableauはそのツール特性から非常に相性が良く、製品間それぞれにパートナー企業としての(特集)ページが設けられています。

本日は、Alteryx Designerの「Sample Workflows」にて展開されている「Tableau Starter Kit」の中で、「Predictive Analytics」配下の「Offer Responsiveness」というサンプルワークフローについて見ていきたいと思います。

このワークフローでは、A/Bテストツールを使用して「異なる顧客セグメントに対するオファーのメッセージ交換の影響」を調べる方法のサンプルを示しています。コントロールグループにGoogle AdWordsを使用して、対象店舗がLinkedInの広告に切り替えた際、店舗訪問を促します。分析結果の洞察(Insight)はTableauダッシュボードに出力されます。

なお、ここでテーマとして扱う「A/Bテスト」に関するワークフローでは、幾つかの用語が登場します。その辺りの解説については以下の情報等が参考になりますので合わせてご参照ください。

ページによって使っている言葉の意味合いは若干異なっていますが、概ね以下の様な分類として理解・整理出来ました。

  • Control:統制下グループ:対象、通常使っているもの
  • Treatment:テストグループ:修正、働き掛け、Controlに対してテストしたいもの

ワークフローの全体像

サンプルワークフローの全体像は以下となります。

ワークフローを読み解く

Input Data Tool(x4)

入力データは計4つ用意されています。

  • 「現在行っていることに対するレスポンスデータ」のControlデータ:
  • 「誰が実験的変更を受け入れようとしているのか」のTreatmentデータ:
  • 「Control及びTreatmentグループ双方に対する結果データ」:テスト用
  • ルックアップテーブルを格納するための指定マーケットエリア(DMA)データ:

AB Trend Tool

まず1つ目の分析処理は「AB傾向ツール」(AB Trend Tool)を使ったものとなります。AB傾向ツールは、コントロールグループのトレンドと季節パターンの尺度(店舗や顧客などのテストユニットごとに1つの値)を作成します。尺度には1年間の履歴データの使用が含まれるため、テストの開始前に十分な履歴データを利用可能にすることが重要です。 (この条件が満たされない場合、エラーが発生します)

入力設定では以下の要素を指定。

  • ユニット識別子(unit identifier):テスト単位識別子を持つフィールドを選択。文字列ベースの内容であることが重要。
  • レポート期間の日付を含むフィールド(field with the repoiting period dates): (日付または DateTime 型の) レポート期間識別子を持つフィールドを選択。
  • 使用するパフォーマンスのメジャー(performance measure to use): パフォーマンス (売上、トラフィックなど) を含む数値フィールドを選択。

また、パフォーマンスデータの報告頻度(日次/週次/2週間/3週間/4週間/月次/四半期)と傾向を計算する期間の数テスト開始日等も合わせて設定しています。入力データは『Controlデータ』です。

ワークフローを実行してみると、以下のような形でControlデータに於ける傾向(Trend)」(計算された傾向値)と「季節性(Seasonality)」(計算された相対季節的パターン値)の出力結果を確認出来ました。

AB Controls Tool

次いで処理を行うのは「AB制御ツール(AB Controls Tool)」です。このツールはTreatmentグループをControlグループに接続し、一致させるメジャーを特定します。

入力データのD InputにはControlグループのデータを、T InputにはTreatmentグループのデータを接続。処理の単位識別子についてはいずれもStore_IDを指定し、「コントロールユニットと処理単位を一致させる数値メジャー」には前述処理で生成されたTrendSeasonalityを指定しています。

ワークフロー実行。C Outputには各コントロールユニットの単位識別子コードに関する情報が、

A Outputには「割り当て」に関する情報が出力されました。

AB Analysis Tool

3つ目のABツールは「AB解析ツール(AB Analysis Tool)」。このツールは、Controlデータ及びTreatmentデータに対するABテストの結果を測定します。2つの異なるグループ(TreatmentグループとControlグループ)の1年前の同じ期間での測定(可能性のある季節的影響を管理する)またはユーザーが指定した期間のいずれかでのパーセンテージ変化を比較します。

メジャーは1年分以上の歴史的なデータを使用することができるので、十分な歴史的データを利用できることが重要です。 (※この条件が満たされない場合、エラーが発生します)

入力データにはこれまで扱ってきたデータをそれぞれ指定しています。

  • C Input:Controlデータ(分析結果を踏まえて生成された情報)
  • T Input:Treatmentデータ(Input Data Toolの内容)
  • P Input:Performaneデータ(Input Data Toolの内容:ControlとTreatmentの間で比較されるべき興味の性能測定 (例えば、販売、訪問) が付いている分野を含んでいる性能のデータ・ストリーム。)

ワークフロー実行。このツールでは計4つの出力内容を確認することが出来ます。

  • O Output:テスト結果のテキストの要約、テスト結果の基本的な要約統計情報
  • E Output:拡張出力、O OutputI Outputで見つかったドットプロットを設定するために使用される値から成るデータテーブルを表示
  • G Output:グループ化されたデータ出力、O OutputI Outputに見られる時間比較プロットを設定するために使用される値から成るデータテーブル
  • I Output:インタラクティブなダッシュボード

ワークフローの実行・Tableauワークブックの内容確認

画面右上の「Run」ボタン、または「Control」+「R」のショートカットでワークフローを実行。抽出ファイル(.tde)を用いたTableauワークブック(.twb)が出力されました。

出力されたABテスト分析に関するデータを用いたTableau Vizの内容を確認することが出来ました。

まとめ

という訳で、『Alteryx & Tableau 連携 Advent Calendar 2018 』19本目、「Offer Responsiveness(オファーの応答性)」のご紹介でした。

引き続き、明日もお楽しみに!

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