Amazon Connect でエージェントがパフォーマンスの評価結果に対して、異議申し立て(レビューリクエスト)できるようになりました

Amazon Connect でエージェントがパフォーマンスの評価結果に対して、異議申し立て(レビューリクエスト)できるようになりました

2026.03.09

はじめに

Amazon Connect でエージェントがパフォーマンスの評価結果に対して異議申し立て(レビューリクエスト)できるようになりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/01/amazon-connect-appeals-workflow-agent-performance-evaluations/

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/connect/latest/adminguide/evaluation-review-requests.html

Amazon Connect では、Contact Lens の生成AI機能を活用して、通話終了後に自動でパフォーマンス評価を行うことができます。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-connect-performance-evaluation-auto-evaluation/

しかし、AIによる自動評価は非常に効率的である反面、ニュアンスの捉え違いなどでエージェントが「この評価は納得いかない」と感じる場面もゼロではありません。

今回のアップデートにより、エージェントが評価に同意できない場合、Connect UI 内から直接、理由を添えて評価結果を異議申し立てできるようになりました。これにより、AIによる自動評価の効率性を活かしつつ、評価の透明性と公平性を担保することが可能になります。

また、評価フォームの作成・検証段階や実際の運用において、エージェントからフィードバックを収集する用途としても非常に有効です。導入初期は生成AIによる評価が適正に行われるか分からず、結果にブレが生じることもあります。しかし、エージェントからの具体的なフィードバックをもとに評価フォームの基準やプロンプトを修正していくことで、徐々に精度の高い適正な評価フォームを作成できるようになります。

主な機能

1. エージェントからの異議申し立て

エージェントは、生成AIによって自動採点された自身の評価結果を確認し、納得がいかない項目について Connect UI から直接異議を申し立てることができます。
例えば、「積極的な傾聴」のスコアが低かった場合、「この通話の〇〇分〇〇秒で、顧客の問題を認識し積極的に傾聴した」といった具体的な事例を挙げてアピールすることが可能です。

2. レビューリクエストの自動通知とマネージャーによる解決

エージェントが異議申し立て行うと、事前に評価フォームで設定された通知先に対して自動的に E メールで通知が送信されます。
マネージャーは通知を受け取った後、システム上でその内容を確認し、通話録音やトランスクリプトを再確認した上で、評価の修正や解決を行うことができます。

確認・設定方法について

この機能を利用するための設定手順をご紹介します。

なお、生成AIを有効化した評価フォームと通話終了後の自動評価ルールは、以下の記事を参考に作成済み済みとします。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-connect-ai-performance-evaluation-japanese/

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-connect-performance-evaluation-auto-evaluation/

1. セキュリティプロファイル(権限)の設定

各ロールに対して、異議申し立て機能を利用するための権限を付与します。

  • エージェント(異議申し立てをリクエストする人)
    • カテゴリ: 分析と最適化
    • 権限名: 評価フォーム - 評価レビューのリクエスト
    • アクション: 作成 および 表示
  • マネージャー(異議申し立てを審査・解決する人)
    • カテゴリ: 分析と最適化
    • 権限名: 評価フォーム - 評価レビュー
    • アクション: 作成 および 表示

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2. 評価フォームでの「レビューリクエスト」の有効化

作成済み評価フォームで、異議申し立て機能をオンにします。

  1. [分析と最適化] > [評価フォーム] を開きます。
  2. 対象の評価フォームを開き、画面上部の [その他の設定] タブをクリックします。
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  3. 「レビューリクエストを許可」 のチェックボックスをオンにし、レビューリクエストの時間枠(1~90日)と通知受信者を設定して、保存・公開します。
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3. ユーザープロファイルの E メール設定

エージェントがレビューをリクエストした際や、マネージャーがレビューを解決した際に、自動で E メール通知が送信されます。
この通知を正しく受信するためには、マネージャーとエージェント両方のユーザープロファイルに E メールアドレスが設定されている必要があります。

設定手順:

  1. [ユーザー] > [ユーザー管理] を開きます。
  2. 対象のユーザー名をクリックして、編集画面を開きます。
  3. 「Eメールアドレス」 の項目に、通知を受け取るメールアドレスが正しく入力されているか確認し、未設定の場合は入力して保存します。

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実際の利用手順(ワークフロー)

設定が完了したら、実際にどのように異議申し立てが行われるか、一連の流れを見てみましょう。

Step 1: エージェントによるレビューリクエスト

  1. 通話が終了し、評価が完了したら、エージェントは、自身のコンタクト履歴から対象の通話の [評価] タブを開きます。

  2. 評価結果を確認し、異議がある場合は画面上の [レビューをリクエスト] ボタンをクリックします。
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  3. 異議申し立ての理由をコメント欄に入力し、送信します。
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  4. リクエストが完了すると、ステータスが「レビューがリクエストされました」に変わります。
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なお、対応したエージェント本人ではなくてもレビューリクエストは、可能でした。

Step 2: マネージャーによるレビューと解決

  1. エージェントがリクエストを送信すると、指定されたマネージャー(通知先受信者)の E メールアドレス宛に自動通知が届きます。メール内の「こちらをクリックしてください」をクリックすると、直接コンタクト詳細ページに遷移します。
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  2. エージェントからのコメントを確認し、必要に応じて通話録音の再生や会話内容の確認を行います。評価内容(スコアや回答)に修正が必要であれば、[レビューを開始] します。
    また、修正が不要で評価内容が適正と判断された場合は、[レビューリクエストをキャンセル] することも可能です。
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  3. [レビューを開始] 後、「質問ノート」にフィードバックコメントを入力し、[レビューを解決] をクリックしてレビュープロセスを完了(解決)させます。
    ※ 質問ノートを入力せずに「レビューを解決」をクリックすると、コメントの入力を求めるエラーが表示されますのでご注意ください。

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ちなみに、コンタクト検索画面で「レビューリクエストのステータス」を条件にフィルタリングすることも可能です。対応漏れを防ぐために活用できそうですね。
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Step 3: エージェントによる結果の確認

  1. マネージャーがレビューを完了すると、エージェントに結果のメール通知が届きます。メール内の「こちらをクリックしてください」をクリックすると、コンタクト詳細ページに遷移します。
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  2. 評価のステータスが更新され、マネージャーによって修正されたスコアや、マネージャーからのフィードバックコメント(解決の理由など)を確認することができます。
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  3. 必須ではありませんが、エージェント側で評価結果に対する「承認」を行うことも可能です。
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これにより、一連の異議申し立て(アピール)プロセスが完了します。

メール通知に関する補足

本機能で送信されるメールの件名や本文は、Amazon Connect 側で用意されているデフォルトのものが使用されます。

  • リクエスト時:[評価フォーム名] 評価のためのレビューがリクエストされました
  • 解決時:[評価フォーム名] 評価のレビューが解決されました

これらはカスタマイズ不要でそのまま利用できるため、設定の手間がかかりません。

一方で、運用上「毎回メールが通知されると大変」という場合は、あえてユーザープロファイルの E メールアドレスを空欄(未記載)にして通知を飛ばさないようにし、先ほど紹介したコンタクト検索から定期的にレビューリクエストを確認する、といった運用も考えられます。運用方針に合わせてご検討ください。

まとめ

生成AIによる自動評価はコンタクトセンターの業務効率を向上させますが、エージェントのモチベーション維持と公平な評価のためには、人間(マネージャー)によるフォローアップの仕組みが不可欠です。

今回のアップデートにより、AIの評価に対するエージェントからの異議申し立て(レビューリクエスト)が、Connectのシステム上でスムーズに行えるようになりました。これにより、エージェントの納得感を高められるだけでなく、現場のリアルな声をもとに評価フォームの精度を継続的に改善していくことが可能になります。

自動評価をすでに導入している、あるいはこれから導入や検証を検討している方は、ぜひこのレビュー機能もセットで活用してみてはいかがでしょうか。

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