[アップデート] Amazon EFS Elastic スループットモードの最大 IOPS 性能が向上しました #AWSreInvent

バーストスループットモード、プロビジョンドスループットモードの性能は据え置きです。
2023.11.28

Amazon EFS のリードの最大 IOPS が 4.5 倍向上し、ライトの最大 IOPS も 2 倍になり、Elastic スループットモードの性能が向上しました。

Amazon EFS now supports up to 250,000 IOPS per file system

最大 IOPS 性能が引き上がった

今回のアップデートで最大 IOPS が向上したのは Elastic スループットモードのみです。バーストスループットモード、プロビジョンドスループットモードの性能は据え置きで変わらずです。

Amazon EFS performance - Amazon Elastic File Systemより

Elastic スループットモードでも Standard と Infrequently access で最大 IOPS は異なると注釈があり、別ページ参照する必要があったため以下にまとめました。

Storage Class Read IOPS Write IOPS
Standard 250,000 50,000
Infrequently access 65,000 50,000

最初から低頻度のアクセス層に書き込むということはないですからライト性能は同じですね。 なお、同日に発表された新しいストレージクラス Acctive についての情報は現時点ではありませんでした。

最大 IOPS に達するには

最大 IOPS に達するための前提条件が以下のドキュメントで説明されていました。

To achieve the maximum 100,000 read IOPS and 50,000 write IOPS for infrequently accessed data, use three or more NFS clients with at least 64 threads per client in a single mount target.

To achieve the maximum 250,000 read IOPS for frequently accessed data, use 10 or more NFS clients with at least 64 threads per client in a single mount target.

Amazon EFS performance - Amazon Elastic File System

Elastic スループットモードの性能が向上し、並列アクセスのワークロードでしたらすでに恩恵を受けているかもしれません。逆にシングルスレッド、非並列アクセスの場合は最大 IOPS に達することはないですね。

過去のアップデートより

EFS の性能改善アップデートは度々入っています。

[アップデート] Amazon EFSの最大IOPS性能が向上しました | DevelopersIO

余談にはなりますが、上記のブログを確認していた気がついたことがあります。昔は最大 IOPS 性能は非公開だったようです。 気になったので改めてドキュメントを確認してみたところ、日本語のドキュメントは更新されておらず少し古いものでした。ですが、すでに最大 IOPS が明記されていました。どこかのタイミングでドキュメントに更新が入った際に最大 IOPS 性能が明記されたのでしょう。

現時点では上のキャプチャの性能は古い情報ですので参考にはしないください。最新情報は以下のリンクを英語に切り替えてご確認ください。

Amazon EFS performance - Amazon Elastic File System

おわりに

EFS の Elastic スループットモードの性能が向上したアップデートでした。現在の推奨モードは Elastic スループットモードということもあるせいか、最大 IOPS 向上や、新ストレージクラスの Archive クラスが追加されたりと改善が多いです。私はよく ParallelCluster に EFS をマウントするので引き続き改善されていくことを期待しています。ちなみに容量による従量課金でかつ、複数ノードと共有できるストレージという点でファイルのちょい置き用途で重宝しています。