[アップデート] Amazon EFSのスループットモードを「いい感じに」やってくれるElastic Throughputモードが追加されました #reinvent
本日のアップデートでAmazon Elastic File Systemにあらたなスループットモード「Elastic Throughput」がリリースされました。
最初に結論
- Elastic Throughputはワークロードにあわせてスループットを従量課金します
- 料金はデータの転送量に基づき、読み込み $0.04/GB、書き込み $0.07/GB
- パフォーマンス要件の予測が困難な輻輳するワークロードに最適です
Elastic Throughput モード
従来EFSのスループットモードは、ファイルシステムサイズとバーストクレジットによる「バーストスループット」、比較的一定のスループットが求められる場合に事前に割り当てる「プロビジョニングスループット」の二択でした。
EFS環境の設計および運用をされた方ならご存知とは思いますが、スループットの値をいくらに設定するべきかという点は非常に悩ましいところでした。
とりわけ予測出来ないようなI/Oが発生するケースでは
- 「バーストクレジットが枯渇した」
- 「プロビジョニングしてたけどケチった結果、スループット足りなかった」
- 「とはいえピークにあわせてプロビジョニングするのはお金が掛かりすぎる、、」
などなど、EFSを利用されるユーザーの方には共感いただけるのではないでしょうか。
「いい感じにやってくれ、、、」
そう一度は思ったことがある方も少なくないはずです。そんな皆様にお届けした新機能がまさに「いい感じにやってくれる Elastic Throughputモード」になります。
Elastic Throughput
リリースの内容をサマリーすると以下のようになります。
- パフォーマンス要件の予測が困難な輻輳するワークロードに最適
- アプリケーションのニーズに合わせてスループット容量を指定したりプロビジョニングしたりする必要はありません
- アプリケーションが必要とするスループット性能を自動的に提供し、お客様はデータの読み取りまたは書き込みの量に対してのみ支払いを行う
まさに求めたいたものはコレだ!という感じです。
利用可能なリージョン
- 中国リージョンを除き、EFSをサポートするすべてのリージョンで利用可能
料金
以下、料金ページの記載のとおりです。転送量に基づく従量課金で、Read/Writeで価格設定が異なるようですね
- Elastic Throughput Requests - Reads (per GB transferred)
$0.04
- Elastic Throughput Requests - Writes (per GB transferred)
$0.07
確認してみる
東京リージョンのEFS管理コンソールからメニューを確認してみます。
EFS作成メニューの「パフォーマンス設定」のスループットモードで「拡張」の配下に「伸縮自在」という項目が増えていした。(推奨)
と記載があるとおり、今後AWSとしてはElastic Throughput推しであることが伺えます。
またElastic Throughputの場合、パフォーマンスモードは「汎用」のみがサポートされるようです。
スループットモードの切り替えとプロビジョニング量の変更に関する制限事項
既存ファイルシステムの変更も柔軟にできますがスループットモードをプロビジョンドスループットに切り替えた後、またはプロビジョンドスループット量を変更した後、24時間の間、以下の動作が制限されます。
- プロビジョンドスループットモードから、バーストモードまたはElastic Throughputモードへの切り替え
- プロビジョニングスループット量を減少させること。
バーストモード ⇔ Elastic Throughput の変更に特に制限はありません。
まとめ
Amazon EFSを利用するうえで悩ましかったスループットの値を、マネージドに丸っとお任せできるのは嬉しいですね。今回は速報としてアップデート内容の紹介でしたが、別途、バーストモードとElastic Throughputどっちがいいの?Elastic Throughputが機能してることはどうやって確認するの? 的な記事もご紹介できればと思います!(というか誰か書いてくれ!)