
【参加レポート】 AWS Partner Tech Study Day 2025 に参加し、生成AIの熱を感じてきました!
こんにちは!クラウド事業本部のおつまみです!
先日 2025 Japan AWS Ambassadors / Japan AWS Top Engineers 受賞者向けの特別イベント『Partner Tech Study Day 2025』に参加してきたので、内容を共有したいと思います。
Partner Tech Study Day 2025 とは?
本イベントは、AWS パートナーネットワーク (APN) 参加企業に所属するメンバーを表彰するプログラムである「2025 Japan AWS Ambassadors」「2025 Japan AWS Top Engineers」に選出された方限定で招待されている特別イベントです。
東京目黒にある目黒セントラルスクエアのAWSJオフィスにて、オフライン限定で開催されました。
タイムテーブル
今年のタイムテーブルはこちらです。
- 12:30-13:00 受付、入場
- 13:00-13:10 はじめに
- 13:10-14:00 セッション①「本番稼働におけるAmazon Bedrock AgentCoreを用いた AI Agent構築」(Gen AI)
- 14:00-15:00 セッション②「生成AIが切り拓くデータベースマイグレーションの新時代」(Database)
- 15:00-16:00 セッション③「AWS サポート DiveDeep! - プロアクティブなアプローチと生成 AI がもたらす次世代の AWS サポート」(AWS Support)
- 16:00-17:00 セッション④「AWS におけるセキュリティ最優先の組織文化:醸成から実践まで」(Security)
- 17:00-18:00 セッション⑤「プロジェクトにおける Amazon Q Developer 活用のノウハウ紹介」(ProServe)
- 18:00-18:30 懇親会準備
- 18:30-20:00 懇親会
どれもTop Engineer向けのセッションであり技術的に深い、特定の分野にDeep Diveした話がたくさん聞けました。今年は生成AIが絡んだセッションばかりでしたね。
また14:00〜17:00はセッションと並行して、Well-Architectes Mini Bootcampも開催されていました。
私は去年こちらに参加していたので、今年はタイムテーブル通りセッションを視聴しました。
Well-Architectes Mini Bootcampが気になる方はこちらをご参考ください。
セッションの概要
各セッションでどのようなことが話されていたのか概要レベルでお伝えします。
1. 本番稼働におけるAmazon Bedrock AgentCoreを用いた AI Agent構築
AI エージェントをプロトタイプから本番稼働に移行させる際に、Amazon Bedrock AgentCore の各サービスをどのように活用していくかを体系的に説明していただいたセッションでした。
アジェンダは以下の通りで、これからAI エージェントをAWS上で展開させたい方にとって必見のセッションでした。
- AI Agentの本番稼働における課題
- Amazon Bedrock AgentCoreを用いた 本番稼働までの手順
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- StrandsによるAgentのプロトタイプ作成
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- Amazon Bedrock AgentCore Memory による記憶の付与
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- Amazon Bedrock AgentCore Gateway と Identity によるスケールとセキュリティ強化
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- Amazon Bedrock Runtime とObservability によるプロダクション化
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- まとめ
はじめ「Amazon Bedrock AgentCore 触ったことある方、どのくらいいますか〜?」からセッションが始まり、およそ3割の方が手を挙げていました。
私は使ったことなかったので、「遅れてる、やばい..!」と思いながら、聞いてました。
ワークショップがあったので、今度やってみようと思います。
またこちらの弊社ブログもわかりやすいのでおすすめです。
2. 生成AIが切り拓くデータベースマイグレーションの新時代
データベース移行に関するセッションで、生成AIを使ってどう移行が実現できるのかについて学びました。
アジェンダは以下の通りです。
- データベースマイグレーションにおける課題
- DB マイグレーションを生成 AI で加速
- コード変換に対する工数削減アプローチ
- 変換ソリューション
- お客様検証結果
- リファレンスアーキテクチャ : 生成 AI を活用した DB 移行アシスタント
- チューニング・テストに対する工数削減アプローチ
- コード変換に対する工数削減アプローチ
- まとめ
興味深かった箇所はコード変換の工数削減についてです。
AWS DMS Schema Conversion (AWS DMS SC) とAmazon Q Developerを活用し、工数削減する具体的な事例をご紹介いただきました。
- AWS DMS SCは、生成AIを活用してデータベース内のスキーマオブジェクトの自動変換を行う
- Amazon Q DeveloperはJavaアプリケーションの組み込みSQLを変換
私は前職アプリケーションエンジニアでアプリケーションのSQL修正などをやったことがあったので、とても便利だな〜と思いながら聞いてました。
3. AWS サポート DiveDeep! - プロアクティブなアプローチと生成 AI がもたらす次世代の AWS サポート
AWS Supportがどのように生成AIを自分たちの業務に組み込んでいるか具体的な活用方法を学べるセッションでした。
アジェンダは以下の通りです。
- AWS サポート概要
- Generative AI 時代に向けた AWS サポート
- プロアクティブなアプローチの実例
- AWS サポートにおける Generative AI の活用事例
個人的に1番面白かったセッションだと感じました。
というのも業務でお客様の問い合わせを私自身もよく受けるためです。
1番学びになったのが、「サポートエンジニアの日常業務とGenerative AI の活用」でAmazon Q Developerを活用しながら、調査を推進している点です。
ここでAmazon Q Developerに渡すプロンプトの具体例を教えていただきました。
カレントディレクトリに XXX というディレクトリを作成して、そのディレクトリ内で作業してください。Transfer SFTP のコネクションタイムアウト時(1800秒)の動作を確認したいです。EC2 と Transfer SFTP を作成し、EC2 上ではクライアントから接続を切らないようにあらゆるコネクションタイムアウト設定を1時間以上に設定してください。そのうえで Transfer に接続し、パケットキャプチャを取りながら調査してください。クライアント側でデバッグログを取得しながら実施いただけますでしょうか。作業に必要なことに関してはタスクリストとして task.md に進捗管理を行いながら実施してください。 調査した内容は作業ログ (wl.txt) として記録して情報をご共有ください。EC2 のキーペアに関してはカレントディレクトリに存在する xxx.pem を使用してください。 EC2 を作成する場合、vpc-12345678 上に作成してください。またコストがかからないよう最低限の大きさで作成してください。 またセキュリティグループはsg-12345678 を利用してください。
上記のプロンプトから、進捗管理や作業ログを出力させることが重要だということを学びました。正直今まで調査結果しか見ておらず、正確かどうか判断ついていなかったので、今後は上記のようなプロンプトで調査を実行しようと思います。
4. AWS におけるセキュリティ最優先の組織文化:醸成から実践まで
セキュリティ文化の醸成からどのように浸透させていくかをカバーする総合的なセッションでした。唯一生成AIがあまり触れられなかったセッションです。
アジェンダは以下の通りです。
- AWS におけるセキュリティ文化
- セキュリティ文化を支える重要な要素と AWS の取り組み
- まとめ
AWSのセキュリティベストプラクティスだけでなく、組織内でセキュリティ文化を根付かせるためのアプローチ、開発チームとセキュリティチームの連携方法など、実践的な内容が多く含まれていました。
またこのセッションの最中にチャットで以下のような意見があがっていたので、みなさんセキュリティで抱えている課題は同じだな〜と思っていました。
- セキュリティ文化が根付いていない会社にて、このような文化を醸成していく場合、どのような順番で進めていくのが良いのだろうか。。
- セキュリティ教育、受ける側も受けさせる側も時間的・金銭的なコストが莫大だと思っています。正直、キリがないと考えているのですが、、
- セキュリティインシデントが起きる前に、セキュリティ対応を強化していくことが難しいと感じています。そういった場合にどういう進め方がおすすめでしょうか?
セキュリティ強化に関しては、トップダウンで啓蒙し続ける&セキュリティインシデントを擬似体験できるワークショップを実施したりするといったことが登壇者の方から伝えられました。
5. プロジェクトにおける Amazon Q Developer 活用のノウハウ紹介
Amazon Q Developerを実際のプロジェクトで活用するための実践的なノウハウを紹介するセッションでした。
アジェンダは以下の通りです。
- Amazon Q Developerの活用フェーズ
- 具体的な活用事例
- 開発(SDLC)の改善
- ハルシネーションと品質担保について
- Text-to-SQLとMCP(Model Control Plane)サーバーについて
今回登壇してくれたのが AWS Support Proactive Services(ProServ)の方であり、商用アプリを構築するにあたってどのようにAmazon Q Developerを活用してきた事例に基づいたお話をしてくださりました。
印象的だった点は、コード生成、コードレビュー、テスト作成、ドキュメント作成など、開発ライフサイクル全体でAmazon Q Developerを活用できるが、担当者レベルの作業はできても、プロマネやアーキテクトなどの有識者は必ず必要ということです。またAmazon Q Developerにやらせるにあたって、AIオンボーディングが大事ということも印象的でした。
最近何でもかんでもとりあえず投げる癖がついていたので、しっかりオンボーディングやらないとそれは動かないよなーと改めて認識させられました。
懇親会
セッション後は懇親会が開催されました。
社外のAWS AmbassadorsやTop Engineersの方と主に生成AIをどう業務に取り入れているかをお話しすることができ、非常に有意義な時間になりました。
またセッション③AWS Supportの登壇者の方と会話し、業務でAmazon Q Developerを使っているがハルシネーションが起きてうまくいかないことを相談できたので、よかったです。
さいごに
今回は Partner Tech Study Day 2025 に参加した内容を共有しました。
生成AI中心のセッションで、業務でもうまく活用していかないとと改めて感じました。
イベントを企画いただいたAWSJの皆様、ありがとうございました!
このイベントに参加できなかった方に少しでもイベント概要が伝わっていたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
以上、おつまみ(@AWS11077)でした!