【レポート】金融サービス業界での Amazon Connect 活用の広がり AWS-14 #AWSSummit
こんにちは、森田です。
本記事は、2022年5月25日(水)に行われたAWS Summit Onlineのセッション「金融サービス業界での Amazon Connect 活用の広がり」のセッションレポートとなります。
こちらのセッションでは、Amazon Connectを活用したコンタクトセンターの効率化や顧客体験向上について事例を交えながら紹介されております。
セッション概要
Amazon Connect はビジネス要件にあわせて柔軟にカスタマイズできるクラウドコンタクトセンターサービスです。 このセッションでは、 金融サービス業界のお客様の国内・海外事例をご紹介します。 Amazon Connect を用いたコンタクトセンターのモダナイゼーションにより、 顧客体験の向上や効率化、セキュリティ・コンプライアンスの強化を実現する方法について、事例を軸に詳細な技術解説を交えてお伝えします。
スピーカー
AWS 技術統括本部
金融ソリューション本部保険ソリューション部 部長 シニアソリューションアーキテクト
木村 雅史 氏
セッションレポート
Amazon Connectとは
- 様々な規模に対応できるコンタクトセンターのサービス
- クラウドベースで、ALL in One、従量課金として利用できる
- 実際に何千もの活用事例がある
事例 : auじぶん銀行 様
- 既存コールセンターの課題
- CRMを利用していたが、CTI連携が限定的で、効率化したい
- 選定理由
- ランニングコスト・開発期間・開発環境
- 約4ヶ月で400席のコールセンターを実現
- エージェントの支援機能をカスタムで開発
- 待ち時間・IVR選択内容表示
- Amazon Connect キュー名
- IVRメニューで選択した窓口名
- 架電した電話番号
- お待たせ時間
- 発信者番号選択
- CCP上で発信者電話番号を変更
- AWS Lambda, Dynamo DBを利用
- 待ち時間・IVR選択内容表示
- セキュリティ対策
- データ保護
- 通話録音ファイルのアクセスログ取得・保管
- S3バケットのオブジェクトレベルログ記録を利用
- S3バケットを定期的にバックアップ
- 通話録音ファイルのアクセスログ取得・保管
- エージェント認証の強化
- 送信元IP制限・認証ログ取得
- SAML2.0ベースの認証でIdpをAWS SSO
- CloudTrailに記録
- フェデレーション用のポリシーに送信元IPを指定
- SAML2.0ベースの認証でIdpをAWS SSO
- 送信元IP制限・認証ログ取得
- 災害対策
- DRシステムを別のリージョンに構築
- データ保護
事例 : クレディセゾン 様
- 既存コールセンターの課題
- 直接電話を行っていたが、人力では限界
- 自動で架電したい
- 直接電話を行っていたが、人力では限界
- 選定理由
- イニシャルコストが低い
- オペレータ工数100人分、月間20万件の業務を自動化
- 自動架電システム
- 基幹システムとAWSクラウドを連携したアーキテクチャ
- サーバレスで運用負荷を最小限に
- AWS Lambda, Dynamo DB
- StartOutboundVoiceContact API
- EventBridge または Kinesis Data Streams でコールの成功・失敗を取得
- サーバレスで運用負荷を最小限に
- 基幹システムとAWSクラウドを連携したアーキテクチャ
事例 : 山梨中央銀行 様
- 既存コールセンターの課題
- オンプレミスのシステムが拡張が困難
- 電話対応によって接客業務へ影響
- AWS未経験から6ヶ月で以降完了
- 受電集中コンタクトセンターシステム
- 既存電話番号を継続利用
- インターネット分離
- ソフトフォンのカスタマイズ
- Amazon Connect Streams API
- コスト削減・電話対応の負荷軽減
海外事例: Affirm 様
- 既存コールセンターの課題
- ユーザ数に応じたエージェントの追加が困難
- コンタクトセンターの最適化を行うため
- Amazon Connect
- Amazon Transcribe
- Amazon Comprehend
- Amazon Lex
- セルフサービス認証
- 1コールで30~60秒の短縮
- 過去の会話テキスト、チャットボットを利用
Demo 保険会社のコンタクトセンター: セルフサービスで保険料控除証明書の再発行を申請する
- Amazon Connect
- Amazon Lex : AIチャットボット
- Amazon Connect Voice ID : 声紋分析による本人認証
- Amazon Connect Tasks : 任意の作業の割り当て
最後に
Amazon Connectを利用することで、従来のコンタクトセンターでは困難だった機能を多くの事例では実現しています。
機能の拡張だけではなく、場合によってはコスト削減も見込めるケースもあるようで、今後コンタクトセンターの切り替えや新規作成の際には、Amazon Connect は有効な候補となりそうです。
Amazon Connectを採用するメリットを本セッションでは事例を交えながら理解することができますので、ぜひチェックしてみてください。