[レポート]エーザイが立ち上げる認知症デジタルプラットフォーム #AWSSummit
どーもsutoです。
2020年9月8日から9月30日の間でオンラインで開催されているAWS Summit Onlineの「エーザイが立ち上げる認知症デジタルプラットフォーム」のセッションレポートです。
セッション情報
概要
製薬業界では、研究開発・製造・販売といったバリューチェーンにおいて全面的にデジタルシフトが検討されています。特に、イノベーションの実現には、社外連携やデータ利活用は必須です。 本セッションでは、エーザイから、データを核とした認知症予防デジタルプラットフォーム立ち上げの狙いや取組み、AWS の選定理由などを紹介します。今後のプラットフォーム展開の構想や AWS コミュニティへの期待も合わせて概説します。
Speaker
エーザイ株式会社 ディメンシア トータルインクルーシブエコシステム事業部
デピュティデジタルプラットフォームリード
久下 正史
レポート
【はじめに】認知症について
- エーザイは世界初の抗認知症薬を開発、35年以上次世代アルツハイマー病治療薬を開発してきている
- 世界的な認知症の人数:2050年には1.5億人超えの予想
- 日本:2025年には700万人(高齢者の5人に1人)→3人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上
- 社会的コスト:14.6兆円
- 介護のため仕事を辞めざるを得ない人も増えてくる
認知症プラットフォーム「easiit」サービス
- ブレインパフォーマンスを改善したいニーズが増えてきている
- 記憶力、思考力、判断力を回復させたい
easiitでできること
- ブレインパフォーマンスに良い習慣行動を数値化
- ユーザに合わせたメニューを提供
- 食事のカロリーや栄養素を解析
- 脳に関する情報提供(9月末リリース予定)
- 今後のアップデート内容
- 家族連携
- 医療連携
- さらなる高サービスな有料プラン
アプリケーションを支えるインフラ部分のアーキテクチャ
AWSを選んだ理由
- プラットフォームに参加いただく企業が参加しやすい
- 連携する企業(アプリ開発、データ提供、SaaS)がAWSを使っていた
- 認証基盤:Cognitoで統一
- セキュアな通信:AWS PrivateLink
- HIPAA準拠サービスが明示されている
- サポート体制が充実
- グローバルへの展開に容易にできそう
- マネージメント化されたサービスが揃っている
- Cognito:ソーシャルログイン、SSO(シングルサインオン)実現
- QuickSight:データの可視化
- Amazon EMR:pyspark立ち上げて機械学習
全社的にプロジェクト推進のためにシステム部の社員に求めた意識変革
- 認知:存在を知ってもらう(活動範囲を積極的に広げる)
- 信頼:なんでも相談してもらえる存在になる
- 愛着:厳しい環境変化に打ち克つため、なくてはならない存在になる
- 会社の各部署が変革に協力的になってもらうための広報活動をしっかり行ったから実現できた
今後の展望
- AIでの画像処理をもっとやっていきたい
- MRI検査の結果のように医療における画像処理は大事な技術
- Sagemakerを使い倒してユーザにレコメンド
- 各々のユーザに合った適切な予防コードを提供したい
- セキュリティをさらに高める
- 扱っているデータを考えても重要な部分
- グローバルに向けて
- 世界の人々のニーズに応えられるよう
感想
今回ブレインパフォーマンスの向上について興味があったので本セッションを視聴しました。IT分野は常に新しい技術やツールが出てくるので常に勉強を続けていく必要があるので、脳の力や健康を高める方法はこれから需要がありそうですね。
アーキテクチャを見ても、セキュリティ、分析基盤、認証、ネットワーク、機能連携ともにAWSのモダンなサービスを使い倒していてとても参考になりました。