ゲーム開発者が視聴すべきre:Invent 2023の動画紹介 #AWSreInvent

先月ラスベガスで開催されたre:Invent 2023では2000以上のセッションが開催されました。その中にはゲーム開発に役立つセッションも多くあったので、こちらでまとめてご紹介していきます。
2023.12.23

こんにちは。ゲームソリューション部の出村です。このエントリーは"AWS for Games Advent Calendar 2023"の23日目の記事です。

re:Invent 2023とは

(re:Inventについてご存じの方は読み飛ばしてください)

先月、ラスベガスにてre:Invent2023が開催されました。re:Inventとは、AWSが主催する世界規模の開発者イベントです。米国ラスベガスにて5日間に渡り2000以上のセッション、数十のワークショップなどAWSまみれの日々が過ごせるイベントとなっています。

re:Inventで発表されるセッションは、現地で視聴する方法の他、数週間後にはYouTubeにて視聴可能となるものがあります。さすがに全セッションがYouTubeで公開される訳ではありませんが、かなりの数のセッションが公開されています。そのため、このエントリーでゲーム開発に関係するセッションの動画を紹介していきます。

これらのセッションはすべて英語で解説されています。ただ「英語で解説されるのか...」と怯んで視聴しないのは、ちょっと勿体ないです。re:Inventのセッションは日本で聞けない濃い内容も多いので、何かしら新しい情報も掴めると思ってます。

ゲーム関連の新サービス発表は...

例年、re:InventではKeynoteで新サービスのローンチが発表されます。大抵はゲーム開発に関係する新サービスの発表がチラホラあるのですが、今年のre:Inventでは、そのような発表はありませんでした。そのため、今回は紹介していません。本音を言うと、このadvent Calendarにて新サービスの話を書こうと思ったんですけどね。

ゲーム開発系のセッション動画

ここでは、ゲームサーバー開発に役立ちそうな事を発表しているセッション、もしくはゲーム会社での事例を取り上げたセッションをご紹介します。これら以外にも役立つセッションは多数ありますので、他にも見てみたい!という方は、YouTubeのAWS Eventsチャンネルから探してみるのもよいでしょう。過去のre:Inventのセッションも公開されてますので、開発・運用の参考になる情報が多いです。


AWS re:Invent 2023 - Scaling a multiplayer game into the millions with Mortal Kombat 1 (GAM307)

モータルコンバット1というネットワークゲームがEC2とAmazon GameLiftで構築されています。このゲームのバックエンド構成や、数百万人いるプレイヤーをどのように支えているのかを解説しています。


AWS re:Invent 2023 - [LAUNCH] Achieving scale with Amazon Aurora Limitless Database (DAT344)

re:Invent 2023で発表されたばかりのAurora Limitlessに関するセッションです。このように、新サービスのセッションが急遽追加されるのもre:Invnetあるあるの話です。

Aurora Limitlessを利用することで、自動水平スケールできるようになります。今まで書き込み性能で苦労することが確実に減ります。

今はまだプレビュー版でPostgreSQLのみ対応ですが、MySQLに対応するのも時間の問題でしょう。


AWS re:Invent 2023 - Building high-performance gaming applications with Redis (BOA320)

ゲームのバックエンドでRedisが利用される事はとてもよくあります。代表的なのがランキングだったりしますね。このセッションではRedisをゲームサーバーに利用する方法を解説し、最後にはMemoryDB for Redisの活用方法についても触れられています。


AWS re:Invent 2023 - Scaling Warhammer 40,000: Darktide from 0 to 100,000 players in 1 hour (GAM305)

ここではオンラインゲームであるWarhammer 40,000: Darktideを開発した手法について解説しています。このゲームはAWS lambda、Amazon GameLift FleetIQとFlexMatchなどを利用して自動的にスケールするように構築されており、それらを使ったアーキテクチャや開発などをこのセッションにて解説しています。後半ではAWS Global Acceleratorを活用したグローバルな可用性の担保についても解説しています。


AWS re:Invent 2023 - Exiting the data center: A League of Legends and VALORANT story (GAM304)

League of LegendsやVALORANTがオンプレミスサーバーからクラウドに最低のダウンタイムで移行する方法を解説しています。Riot Gamesは昨年もセッションに登壇していましたね。


AWS re:Invent 2023 - Modernization of Nintendo eShop: Microservice and platform engineering (GAM306)

Nitendo SwitchのオンラインショップであるNintendo eShopがマイクロベースのアーキテクチャで構成されるまでの経緯や、マイクロサービス特有の困りごとをどのように解決したのか、について解説しています。日本の方の解説でしたので、そのうち日本語で聞ける機会があるといいですね。


AWS re:Invent 2023 - Dive deep on Amazon S3 (STG314)

こちらはS3のDive Deepです。Dive Deepとは設計思想やそのサービス自身のアーキテクチャがどのように構成されているかを解説している濃いめのセッションです。このようなサービス自身のアーキテクチャを理解しておくことで、サービスがより効率的に利用できる設計ができるようになったりします。


AWS re:Invent 2023 - Dive deep into Amazon DynamoDB (DAT330)

こちらは、DynamoDBのDive Deepです。

最後に

re:Inventというのはは、AWSのサービス開発や運用に携わっている方が直接話をしてくれる貴重な機会です。もっとサービスについて詳しくなりたい方は、視聴もしくは参加することをお勧めします。