
クラスメソッド データアナリティクス通信(機械学習編) – 2025年5月号
データ事業本部 機械学習チームの鈴木です。
クラスメソッド データアナリティクス通信(機械学習編) の2025年5月号です。2025年4月分のアップデート情報をお届けできればと思います。
はじめに
Amazon Bedrockではre:Invent2024で発表された機能のGAが多くありました。プロンプトキャッシュやインテリジェントプロンプトルーティングなど魅力的な機能が多かったため、待ち望んでいた方もいるのではないでしょうか。
Amazon SageMakerではビジュアルETLやStudioの改善が印象的でした。Studioを使われている方は復旧モードは嬉しいのではないかと思います。
アップデート紹介
Amazon Bedrockのアップデート
プロンプトキャッシュが一般提供開始しました
re:Invent 2024で発表されたAmazon Bedrockのプロンプトキャッシュが一般提供開始になりました。
頻繁に入力するプロンプトをキャッシュしてくれる機能で、レイテンシーやコストメリットが期待できます。
プレビュー時点でのまとめが以下で紹介されています。
Guardrails の検出アクションでDetectモードが利用可能に
Detectモードを使い、プロンプトのフィルターの有効性を評価できるようになりました。BlockやMaskを行わず、検出されるかどうかのみがトレースに記録されます。
以下のブログで紹介されています。
Aurora PostgreSQLとMongoDB AtlasがAmazon Bedrock Knowledge Basesのハイブリッド検索をサポート
今までハイブリッド検索をサポートしていたOpenSearch ServerlessとOpenSearch Managed Clusterに加えてAurora PostgreSQLとMongoDB Atlasがサポートされ、ハイブリッド検索可能なベクトルデータベースの選択肢が増えました。
以下のブログで紹介されています。
インテリジェントプロンプトルーティングが一般提供を開始
re:Invent 2024で発表された、適切なモデルに自動的に切り替えする機能です。
この機能を利用することで、簡単なタスクは小さなモデルを利用して、素早く回答を生成したり、複雑なタスクは大きなモデルを利用して品質の高い回答を生成したりというユースケースを簡単に実現できます。
以下のブログで紹介されています。
Data Automationでモダリティコントロール・ハイパーリンク・より大きなドキュメントをサポート
モダリティの有効化、ファイルタイプによるモダリティルーティング、標準出力でのドキュメント処理時の埋め込みハイパーリンクの抽出がサポートされました。ドキュメント全体のページ制限も3,000ページへ増加されました。
Bedrock Data Automationは、米国西部(オレゴン)および米国東部(バージニア北部)のAWSリージョンで一般提供されています。
以下のブログで紹介されています。
MetaのLlama 4モデルが利用可能に
Llama 4 Scout 17BとLlama 4 Maverick 17Bが米国東部 (バージニア北部) および米国西部 (オレゴン) で利用可能になりました。
以下のブログで紹介されています。
APIのアップデート
InvokeModelWithBidirectionalStreamのストリームによる入出力の変更やBedrock Evaluationのカスタムメトリックのアップデートがありました。
また、Amazon Nova LiteとNova ProでInvokeModelおよびConverse API実行時にS3から画像やドキュメントが参照できるようになったようです。
CreateModelCustomizationJob APIでクロスリージョンの推論プロファイルを指定できるようにもなったとのことです。
- 2025/04/03 - Agents for Amazon Bedrock - 3 updated api methods
- 2025/04/07 - Amazon Bedrock - 3 updated api methods
- 2025/04/07 - Amazon Bedrock Runtime - 5 updated api methods
- 2025/04/08 - Amazon Bedrock Runtime - 1 new api methods
- 2025/04/17 - Amazon Bedrock - 3 updated api methods
- 2025/04/25 - Amazon Bedrock Runtime - 2 updated api methods
- 2025/04/30 - Amazon Bedrock - 2 updated api methods
- 2025/04/30 - Agents for Amazon Bedrock - 6 updated api methods
- 2025/04/30 - Agents for Amazon Bedrock Runtime - 1 updated api methods
Amazon SageMakerのアップデート
JumpStartでMetaのLlama 4モデルが利用可能に
JumpStartでもLlama 4 Scout 17BとLlama 4 Maverick 17Bが利用可能になりました。米国東部 (バージニア北部) および米国西部 (オレゴン) でのサポートになります。
9種類のビジュアルETL変換を追加
ビジュアルETLで以下の変換がサポートされました。
- Derived column(派生列)
- Flatten(フラット化)
- Add current timestamp(現在のタイムスタンプを追加)
- Explode array or map into rows(配列またはマップを行に分解)
- To timestamp(タイムスタンプに変換)
- Array to columns(配列から列へ)
- Intersect(共通集合)
- Limit(制限)
- Concatenate columns(列の連結)
SageMaker Studioがアプリケーションの復旧モードをサポート
Condaの設定の破損やストレージ容量不足などの問題が原因でアプリケーションの起動に失敗した場合にJupyterLabおよびコードエディタアプリケーションに再度アクセスできるようになったようです。
クエリおよびビジュアルETLフローのスケジュール設定をサポート
EventBridge Schedulerを使用して、クエリおよびビジュアルETLフローを同一ビジュアルインターフェイスからスケジュール設定できるようになりました。
APIのアップデート
ノートブックインスタンスのLCCへのタグ付けのサポートやHyperPodおよびSageMaker Studioでサポートしているインスタンスタイプの変更などがありました。
- 2025/04/01 - Amazon SageMaker Service - 1 updated api methods
- 2025/04/03 - Amazon SageMaker Service - 9 updated api methods
- 2025/04/18 - Amazon SageMaker Service - 3 updated api methods
- 2025/04/29 - Amazon SageMaker Service - 12 updated api methods
Amazon Personalizeのアップデート
APIのアップデート
CreateSolution・UpdateSolution・DescribeSolution・DescribeSolutionVersionのeventsConfigのサポートとeventsConfig有効時にGetSolutionMetricsがサポートされました。
イベント・サービス情報
相談会
クラスメソッドのアナリティクス分野の支援では、AWS、Google Cloudを中心としたクラウド上でのデータ分析基盤環境づくりにおいてトータルでサポートしています。
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機械学習システム導入支援サービスについて
AWSやGoogle Cloudなどパブリッククラウドにて、機械学習サービスを活用したシステムの導入支援を行います。詳しくは以下のページをご覧ください。
例えば以下のようなケースをご支援しています。
- ECサイトのレコメンドシステムを構築し、利用者にパーソナライズされたおすすめ商品を提示する
- SNSや問い合わせのログなどから、テキストマイニングを活用したインサイトの発見する
- 画像解析により、工場における不良品検出や農業・畜産業分野での生育管理を効率化する
- 売上や消費者の行動などから、将来の需要を予測する
会社説明会・カジュアル面談
機械学習チームではメンバーを募集中です!5月は8日の会社説明会で登壇しますのでご興味がある方はご参加ください。
また、カジュアル面談もお待ちしております。
最後に
2025年4月に発表された、AWSのML機能のアップデートについて、メンバーでピックアップした情報についてご紹介しました。
データアナリティクス通信(機械学習編) - 2025年5月号は以上です。