エンジニア採用経験者が、フリーランスエンジニア向け案件紹介会社の面談で意識しているポイント4選
プロパゲート株式会社の本間です。
プロパゲート株式会社では、フリーランスのエンジニア向けに案件紹介を行うCMパートナーズという事業があります。 CMパートナーズでは、フリーランスのエンジニアさんがスキルシートを提出した後、そのエンジニアさんが
- どのような経験を積んでいる方なのか?
- どのような条件&業務を行いたい方なのか?
- 事業会社に対して、どのような方として紹介すればよいのか?
の確認を行う初回面談プロセスがあり、その初回面談にAWSエンジニア&エンジニアリングマネージャー経験者である私も同席することがあります。
今回はそのフリーランスのエンジニアさんとの初回面談を行う際に、一般的なエンジニアの従業員採用面接と視点が異なる部分を感じたため、私が心がけていることをいくつかピックアップして書いてみたいと思います。
1.どのような経験を積まれてきたか?
プロパゲートは案件紹介会社である以上、エンジニアさんのこれまでの経験と紹介できる案件のスキルが合致することが必要なので、ここの項目は従業員採用においてもCMパートナーズの初回面談においても重要な点だと考えています。
私のこれまでの業務経験から、面談させていただくエンジニアの方は、インフラエンジニアおよびWebサービスのエンジニアの方が多いです。それらの経験を積まれている方については、弊社内にある案件とマッチする経歴があるかを同席して確認させていただいております。
私が面談に同席する際、事業会社側から求められやすい求人案件の一例を、下記に記載させていただきます。
SRE案件候補者
システム規模、運用経験、AnsibleやTerraformなどを用いたインフラ環境のコード化(Infrastructure as Code)業務に関わる経験を聞かせていただくことが多いです。 特に、プロジェクトの予算的に冗長化予算が取れないような小規模な案件を経験されている方と、数十台/数百台のシステム規模の案件規模だと、AWSの技術スタックが一緒でも全然業務内容が異なるといったことがあるため、システム規模と運用経験はほぼ必ず聞いている内容になります。
また、CMパートナーズのSRE案件によっては、DatadogやNew Relicのようなシステム監視関連の製品を導入してほしいといった案件もあるため、エンジニアさんの経歴によってはApplication Performance Monitoringツールを使ったアプリケーションの開発/運用およびパフォーマンス・チューニング経験などまで聞かせていただくこともあります。
データエンジニア案件候補者
BI業務とデータ基盤構築/運用業務は異なるため、少なくともこの2つは明確にどちらに強みがあるかを聞くことがあります。 BI業務についてはどのようなツールで、ダッシュボードの要件定義をどのような方と一緒に検討していったのかを中心に聞かせていただき、データ基盤運用に関しては、データレイクやDWHなど、通常のWebサービスのデータベース運用とは異なる設計が求められるため、構築だけでなく設計まで行っていたかを聞かせていただくことが多いです。
セキュリティ/情シス業務案件候補者
こちらの案件に対しては、AWS環境とオンプレミスや社内環境運用案件で大きく求人要件が違います。
AWSに関わるセキュリティ案件では、AWSのマルチアカウント運用経験とセキュリティ系サービスの運用経験は確実に聞くことになりますし、オンプレに関してはクラウド環境へのリフト&シフトやデータセンター移設経験を聞かせていただくことがあります。
また、案件によっては、オフィス移転や従業員の端末管理といった案件もあったりするので、オフィス移転経験や無線LAN環境の設計構築経験、従業員の端末管理台数、エンドポイントセキュリティ製品の運用経験といった内容を聞かせていただくことが多いです。
2.どのようなセールスポイントがあると感じているか?
エンジニアの従業員採用に関わる面接と案件仲介者が行う面談で大きく違う点は、「案件仲介者である我々が、案件候補者の良さを複数の事業会社側にどうアピールできるか」という点だと考えています。
私たちは、エンジニアさんがご自身のスキルを活かして、案件に集中していただきたいと考えており、エンジニアさんの営業活動は極力CMパートナーズ側で行うようにしたいと考えております。 そのため、初回面談のときに、現時点でのご自身のセールスポイントを教えていただけると、我たちも事業会社へ紹介するときに違和感なくアピールできそうだと考えています。
希望する案件の条件だけを伝えていただくだけではなく、
- この製品の導入なら任せてほしい
- この業務なら任せてほしい
そのようなエンジニアさんのアピールポイントを教えていただけると、私たちもエンジニアさんを事業会社様にアピールしやすいなと感じています。
3.どのような職場/案件で働いてみたいのか?
フリーランスエンジニアの方と面談していると、「職場・業務内容を選びたい」という声をよく聞きます。
エンジニアの採用面接では、自社の環境にマッチするかどうかの視点で面接を行いますが、エンジニアさんとの初回面談ではどのような会社がマッチしそうかがまだわからないため、現在どのような案件があるかを頭に置きつつ、その方の希望を聞かせていただいています。
エンジニアさんによっては、
- コンテナのようなモダンな開発手法の職場がよい
- 社会貢献性の高い事業に関わってみたい
- これまでのデータ分析業務から、AIに関わる業務に関わってみたい
といった希望があるので、業界/業態/技術スタックそれぞれを考慮した上で、CMパートナーズの営業と一緒にその方にマッチしそうな案件を探しています。
4.案件希望条件に対する原体験を掘り下げすぎない
私が事業会社でエンジニアリングマネージャーの視点からエンジニアの正社員採用面接を行うときには、自分自身がその人を評価育成する立場でもありました。評価者という立場上、面談相手と長期的な関係性を続ける構築する前提で面談を行う必要があったので、スキルマッチだけでなくカルチャーマッチも面接時にすり合わせることを心がけていました。
そのため、書籍「人を選ぶ技術」でも紹介されているようなソース・オブ・エナジーの部分まで聞きたかったし、その人の仕事における価値観も知りたかったので、その人の原体験まで聞くことが多かったです。
一方、フリーランスのエンジニアさんの中には、案件以外にやってみたいことがあったりする方もいますし、事業会社様の視点でも、既存プロジェクトメンバーの補充など緊急で短期の関係性の募集を考えている事業会社様もいるため、原体験に沿った希望のみを深掘ってしまうと、なかなか案件がマッチングしないという状況が発生してしまいます。そのため、エンジニアさんの初回面談の段階では、現在募集がある求人要件を中心にお話させていただくことが多いです。
上記の通り、エンジニアさんとの初回面談では、現在募集している求人要件を中心に話すことが多いのですが、事業会社様への紹介の際、あまりにもカルチャーが合わない方はお互いを紹介しない方がよいと私達も考えているため、ある程度は「この方はあの事業会社様のチームにマッチしそうだな」というのは意識しながら面談させていただいています。
とはいえ、エンジニアさんと実際に日々仕事を行うのは事業会社であるため、その方が事業会社様のチームやカルチャーにマッチするかは、最終的に事業会社様へ紹介する面談の場でも確認していただきたいと考えています。
余談ではありますが、個人的にはエンジニアさんの原体験や将来やってみたい夢を聞くのはとても好きなので、CMパートナーズで現在実施しているオンラインイベント「フリーランストーク」で、エンジニアさんの原体験を聞いたりできるのがすごく楽しかったりします^^
過去のフリーランストークで話された内容については、こちらのブログも参考にしていただければと。
5.さいごに
今回はCMパートナーズが初回に行っているエンジニア面談について、私が心がけている内容について書いてみました。
冒頭にも記載しましたが、フリーランスのエンジニアの方で、クラスメソッド社員とも働ける可能性があるCMパートナーズに興味を持たれた方は、CMパートナーズのページからエンジニア登録。
もしくは、定期的にフリーランスエンジニア向けの会社説明会も実施しているので、そちらにも参加していただき、CMパートナーズで紹介できる案件の特徴などを聞いてみていただければと思います。