出来事の受け止め方を再解釈する

出来事の受け止め方を再解釈する

この記事では、出来事の受け止め方を変える手法である認知的再評価についてまとめます。
Clock Icon2024.09.19

こんにちわ。組織開発 がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。

仕事において、様々な出来事があります。そして、出来事をどのように解釈するかは人によります。そのため、ある人は特に気にもとめない出来事だったとしても、他の人は大きな不安や悲しみなど、ネガティブな感情を持つことがあります。こういった感情はストレスにつながるため、できるなら軽減したいところです。軽減のための一つの選択肢として、出来事の受け止め方を変える方法があります。

この記事では、出来事の受け止め方を変える手法である認知的再評価についてまとめます。

認知的再評価とは?

認知的再評価Cognitive Reappraisal )とは、出来事や状況に対する感情的な反応を変えるために、その出来事を新たな視点から捉え直す心理的な手法を指します。これは感情調節の一種であり、出来事に対する解釈を変えることで、ストレスやネガティブな感情を和らげる効果があります。

認知的再評価を育てる方法

認知的再評価を身につけるためには、以下のような方法があります。

  1. 自己認識を高める
  2. 自動思考を認識する
  3. 認知の枠組みを捉え直す
  4. 反復練習
  5. フィードバックを受ける

1. 自己認識を高める

自分の感情や反応に気づくことが第一歩です。どのような状況でどのような感情が生じるのかを意識的に把握することで、その感情に対処する準備が整います。

2. 自動思考を認識する

自動思考 ( Automatic Thoughts ) とは、出来事に対して瞬間的に浮かぶ思考のことです。この自動思考の結果を受けて、特定の感情が引き起こされます。そして、出来事に対する自動思考は必ずしも適切な解釈をしているとは限りません。自動思考を把握することで、出来事をじっくりと解釈しなおすことができます。

3. 認知の枠組みを捉え直す

認知的再評価をするためには、感情を引き起こした出来事を、異なる視点から再解釈する力を身につける必要があります。このように認知の枠組みを捉え直すことを認知的リフレーミング ( Cognitive Reframing )といいます。

4. 反復練習

認知的再評価はスキルであり、習慣として練習が必要です。意識的に実践し、何度も繰り返すことで、自然に再評価できる能力が高まります。

5. フィードバックを受ける

自分一人で気づけない思考の癖を他者の助けを借りて理解することも有効です。カウンセリングやメンタリングの中で、外部からの視点を受け入れ、自己改善を進めます。

まとめ

この記事では、出来事の受け止め方を変える手法である認知的再評価についてまとめました。

私自身、漠然とした不安を抱いたときなどに、まずは感情を言語化し、その背景にある前提を整理し、その上で自分で影響を与えられる部分と与えられない部分を区別し、影響を与えられるアクションを決める、という流れで物事を整理して不安の状態から前向きな対策に向かう状態まで整理することがよくあります。そして、不安の発生部分だけではなく、そこからの改善を含めた全体を捉え直すとすれば、不安のもとになるようなネガティブな出来事やトラブルがあったからこそ、それに対する対策を通して経験やノウハウを蓄積できたり、場合によっては問題が発生するより良い状態に到達できるケースもありえます。この流れは認知的再評価と言えそうです。

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