Contact Lens for Amazon Connectの感情分析は、どのような言葉がポジティブ、ネガティブと判断されるか調査してみた

Contact Lens for Amazon Connectの機能の一つに感情分析機能があります。どういった言葉が肯定的、否定的に捉えられるか調査してみました。
2023.03.01

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はじめに

Contact Lens for Amazon Connect(以降、Contact Lens)の機能の一つに感情分析機能があります。

感情分析機能は、Connectでオペレータと顧客が話している言葉の感情を捉えて分析します。

肯定的、中立的、否定的の3つに分類されます。

例として、以下のように感情分析の結果が表示されます。

具体的な処理内容は、Contact Lens側でAmazon Transcribe を利用して通話を文字起こしされ、Amazon Comprehendを利用して、文字起こしした言葉に対して感情分析されます。

ちなみに、勘違いされやすいですが、発する声色は、感情分析の対象ではありません。文字起こしした言葉(テキスト)のみが対象です。

今回は、コールセンターで使用される言葉のうち、どういった言葉が肯定的、中立的、否定的と判定されるか調査してみました。

テスト結果の後に、調査方法を記載します。

テスト結果

2023年2月23日時点での調査結果です。今後、Amazon Comprehend 認識能力が向上することで、精度が上がる可能性はあります。

感情分析で肯定的、中立的、否定的と判断された言葉が、適切かどうかも私が独断で判定します。

肯定的と判断された言葉

言葉 判定 備考
運がいいです
うまくいっております
最高です
いい日だった
ワクワクする
ありがとうございます
感謝します
嬉しいです
助かります
安心いたしました
おめでとうございます
動くようになってよかったです
きっといいことがあるに違いない
満足しています
すばらしい
お手数をおかけしました × 中立的、もしくは否定的が正しいです
いい加減してください × 否定的が正しいです

中立的と判断された言葉

言葉 判定 備考
お願いします
いえ大丈夫です
寄り添います
結構です
おっしゃる通りでございます
ごもっともでございます
貴重なご意見を賜わり
よろしければ
恐れ入りますが
あいにくではございますが
ご連絡先を頂戴してもよろしいでしょうか
早くしてほしい × 否定的が正しいです
長時間待ってますよ × 否定的が正しいです
今後十分注意いたします × 否定的が正しいです
分からないです どちらかというと否定的が正しいです
わかりません どちらかというと否定的が正しいです

否定的と判断された言葉

言葉 判定 備考
(時間が)もったいない
変更できないのはおかしい
配送が遅い
間違えました
すいませんでした
破綻します
嫌いです
きついです
大変でした
難しいですね
大変ご迷惑をおかけしました
困っています
(話しても)無駄です
申し訳ございません
大変失礼いたしました
誠に恐れいります
お待たせいたしました
申し上げにくいのですが
苦手です
わかりかねます 「わからないです」 と「わかりません」は、中立的でした

結果のまとめ

感情分析は、精度としては高い方ではないでしょうか? 一部、「わからないです」は中立的ですが、敬語の「わかりかねます」が否定的と判断されているのは、おかしいですが。。

テスト方法

上記のテスト方法について記載します。

Contact Lensの有効化とコンタクトフロー以外は、以下通りに設定します。

Contact Lensの有効化

AWSマネジメントコンソールのConnectに遷移し、Connectインスタンスの分析ツールから、Contact Lensを有効化にチェックをいれるだけです!

コンタクトフロー

コンタクトフローは、先程の参考記事に、記録と分析の動作を設定をエントリの次に入れるのみです。

記録と分析の動作を設定の設定内容は、下記の通りです。

  • 通話記録をオン
  • Contact Lensの会話分析を有効
  • 音声分析を有効にする
    • 通話後の分析
  • 言語は、日本語を設定

これで、電話をかけると、テストができます。

Contact Lensの感情分析を利用する際は、よく利用される言葉で、テストすることをおすすめします