ドイツにおける対COVID-19企業実務手引きと支援策、ベルリンの状況報告

2020.03.23

ベルリンオフィスです。

ドイツでは3月初旬から州政府の一貫しない対策と連邦政府による段階的な規制の強化、連邦支配を警戒する論調とのせめぎ合い、また世代間闘争を想起させる利害の対立によりCOVID-19対策が混沌としていましたが、先週水曜日のメルケル首相のビデオ演説で協調へと流れが変わった感があります。

在ドイツ日系企業および自営業者、フリーランサー向けのガイドラインと支援内容をまとめます。

雇用主として、今、具体的に何をすべきか

労働法に基づいた手引きとチェックリスト(P22~)を作成元のペータース法律事務所の了承のもと、以下に掲載します。

本文、および日、英のサンプル文書はこちらに格納していますのでご活用ください。

問い合わせ先:

ペータース法律事務所
弁護士 リヒャルト・正光・シャイフェレ(ジャパン・デスク)
email:
Website: http://www.peters-legal.com/

連邦政府による企業、労働者保護パッケージ

3月13日に連邦財務省と連邦経済エネルギー省による対新型コロナウイルス保護パッケージが発表されており、すでに利用できます。

1. 柔軟な時短労働助成

企業は派遣社員を含む従業員の10%以上が休業の対象となった場合、時短労働者助成金(Kurzarbeitergeld)の適用を受けることができる。これにより企業に代わって連邦雇用庁が賃金と社会保険料を負担する。

2. 税緩和を通じた企業の流動性確保

  • 税金納付期限の延長
  • 予定納税の減額
  • 2020年末までの強制執行の停止および延滞金の免除

3. 公庫による融資拡大

復興金融公庫(KfW、ERP:設立5年未満を対象)によるおよび融資枠を拡大、およびリスクアセスメントを緩和し、企業、自営業者、フリーランサーの流動性確保を支援する。取引銀行を通じて公庫から融資を受けることができる。また銀行保証連盟を通して、25万ユーロまでの審査を3日以内に実施する。

これらの政府保証、助成を4600億ユーロ、追加で930億ユーロの予算で裏付けする。

4. 欧州協調の強化

欧州委員会が策定した250億ユーロの企業むけ流動性確保プログラム「Corona Response Initiative」を歓迎し、協調する。

ベルリンオフィスの現況、および地域貢献、企業支援

クラスメソッドは現在事業継続モードでオフィスへの出勤を禁止し、全社員の在宅勤務を実施しています。

ベルリンオフィスは入居しているMindspaceの対策(清掃の強化や飲食エリアの閉鎖など)や元々リモートワーカーを前提としたオフィス運営になっているため、出勤禁止の通達はしていませんが、各々がベルリン市のガイドラインに従って行動しています。

従業員が居住している地域によっては外出制限やリスクに基づいた自己隔離などを強いられているケースがありますが、私個人としては、いつもの仕事を継続できていることが非常時に日常を実感し、平静を保てる力になっています。

地域貢献

COVID-19対応の最前線にいる医療関係者に感謝し、ドイツ赤十字社のコロナ緊急支援基金へ2000ユーロを寄付します。

企業支援

リモートワーク体制が用意されていない在欧日系企業に対して、8月末までCloudflare for Teamsによるリモートアクセスシステムを無償で提供し、状況によっては導入支援も行います。

 

これらの対応、支援策によって、日系企業、自営業者、フリーランサーの経済的苦境が緩和されることを願います。