従業員エンゲージメントを支える10個の要素 – 9. 心理的安全性
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
従業員エンゲージメント(Employee Engagement)は、従業員が組織についてポジティブに捉え、共感し、強くコミットして働くような状態です。従業員エンゲージメントが高いと、事業成果に向けたパフォーマンスが高まるとされています。
従業員エンゲージメントに関する代表的な10個の要素を1記事につき、1項目ずつ紹介していきます。
他の要素が気になる方はまとめ記事をどうぞ。
今回は「心理的安全性」です。
「心理的安全性」とエンゲージメント
心理的安全性とは、対人関係においてリスクを取る際に不安を感じないで済むような場の状態のことです。
より具体的には、不安や恐れを感じず、気兼ねなく質問をしたり、アイデアを伝えたり、ミスを報告したり、異論を言い合えるような場のことです。
心理的安全性が高い職場にでは、
- 多様な意見からより良いアイデアが生み出されやすい
- 問題を早期に発見しやすい
- 気兼ねなく質問をできる
という利点があります。
よりよい成果に向けたアイデアが生み出され、問題を解決でき、気兼ねなく業務上の確認や質問をできる場のほうがエンゲージメントは高まりやすいでしょう。
「心理的安全性」が不足しているとどうなるか?
心理的安全性との関係性や刺激が不足していると、様々な弊害が発生します。
例えば、
- アイデアを口にするのを躊躇し、限定された少人数からのアイデアしかでてこない
- 問題を口にするのを躊躇し、問題が潜在化する
- 気兼ねなく質問をできず、業務の進行が遅れたり、抜け漏れが発生しやすくなる
というような影響が予想されます。このような環境では、エンゲージメントが低下していきます。
心理的安全性な場を作るために必要なこと
無知だと思われる不安をなくす
知らないことは悪いことではありません。気兼ねなく質問できる場を作り、むしろ分からないことをしっかりと質問できる人を承認しましょう。また、人の記憶は万能ではありません。同じ質問が繰り返しあっても、快く返答しましょう。
無能だと思われる不安をなくす
人は成長可能です。現時点で出来ないことがあっても、それを理由に責めてはいけません。
人はミスをします。特に挑戦にはミスはつきものです。ミスは発生する前提で、人に責任を求めてはいけません、
未熟な人を蔑んだり、攻撃しないようにしましょう。助けを求めやすくしましょう。
ミスを責めないようにしましょう。逆にミスを正直に共有してくれたことに感謝しましょう。
ミスを扱う場合は、人ではなく事象にフォーカスしましょう。
ネガティブだと思われる不安をなくす
問題点の指摘や、異論を伝えると批判的でネガティブな人だと思われるのでいいにくい。同調圧力が強い。そのような状況では率直に異論を伝えることができません。
そういった場にならないように、気兼ねなく異論を出し合える場を作りましょう。自ら率先して異論を伝える。他の人が異論を述べてくれたら感謝する。異論を攻撃する人に、それは好ましくない振る舞いであるということを伝える。そのような積み重ねが必要になるでしょう。
チームメンバーのコーチャビリティを伸ばす
コーチャビリティとは、フィードバックを受け入れる能力のことです。
心理的安全性が高いと感じるかどうかは、個人の主観も関わります。心理的安全性は本来、気兼ねなく異論を言い合えるような場です。一方で、異論を言われたら攻撃されたと感じる人がいた場合、その人にとっては心理的安全性のある場ではなくなってしまいます。
- 必要な異論は伝え合う必要がある
- 異論を伝えることは攻撃ではない
という認識ができるようにしていく必要があります。
コーチャビリティを伸ばす方法としては、
- 刺激の少ないフィードバックを繰り返すことで、少しずつ慣れていくこと。
- フィードバックを受け入れやすくなるように、信頼関係を高め「この人が言うのなら受け入れられる」という前提を変えていくこと
- フィードバックがきっかけで個人や事業の成果につながる、という成功体験を増やすこと
などがあります。