【iOSDC Japan 2023 レポート】「モバイルアプリの行動ログの運用つらさ解消法」を聞いてきた。
はじめに
年に一度のiOSエンジニアの為のお祭り iOSDC Japan 2023に参加しています。
せっかくなので、参加したセッションのレポートを書きたいと思います。
モバイルアプリの行動ログの運用つらさ解消法
登壇者
概要
アプリの行動ログの運用が辛いという話は、どのアプリでもよく聞く話だと思います。
では、ログ運用の「辛さ」とは一体何なのでしょう?
たとえばログを分析する人の目線だと、欲しいログが欲しいときに用意されていない状態は辛いと思います。
あるいはログを実装する人の目線だと、毎度命名に悩まなければいけなかったり、パラメータに型がなく実装ミスの可能性があったりする状態は辛いといえるでしょう。
私が携わるアプリもまた例外ではなく、アプリの行動ログの運用がつらい状況のときがありました。
このトークでは、実際に体験した行動ログ運用の辛かったエピソードと、それにどのような対処・対策をしたかをお話します。
この発表で、ログの辛さに悩む人が一人でも元気になるとうれしいです。
引用: fortee
資料
感想
モバイルアプリの行動ログの運用の辛さを解消するために行った活動についての話でした。
例えば、ログを渡せていないミスをした場合でも、実際にそのミスに気付けるのはそのログが必要になったときというケースがあります。また、スプレッドシートでログの定義を管理しているが、実装である機能が必要無くなり削除した場合、スプレッドシート上には残っているような乖離が発生して、どんなログを今とっているのか?というのが分かりにくくなっていた状況になっていたとのこと。
実際に機能追加をやっていると、ログ機能の辛さ改善というのは後回しになりそうな部分で、事業の中で優先度を上げにくい事項ではあるが、ログ運用の辛さを改善するためのチーム「ログやっていき委員会」を立ち上げて、改善に時間を割けるようになった。
「ログの運用が辛い」というひと声を上げたことがきっかけで全てが始まり、辛い時には声を出してほしいと語られていました。
どこか一つでもいいので小さな改善に向き合い、目の前の人がやり始めれば、他の方が同じように続いて声を上げる文化ができる。一つ一つは対症療法にすぎなくても、辛さを解消するためのムーブをやめないことが大切というありがたい言葉をいただきました。
ログは、ユーザーの操作を分析し、次の施策に活かすサービス開発に必要不可欠な存在です。
これかもログと向き合い、アプリ向上の改善に繋げていきたいと思いました。
おわりに
リファクタリンやログ運用の改善もやはりそういう時間を設けるというのもアプリを向上する為には必要ですね。
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