ミスを改善の機会として活用する

ミスを改善の機会として活用する

この記事では、ミスを改善の機会として活かすことについてまとめます。
Clock Icon2025.03.29

こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

ミスは誰にでも起こりうるものです。ミスをゼロにすることは難しいですが、ミスに対する捉え方次第でその後の結果が大きく変わります。この記事では、ミスを改善の機会として活かすことについてまとめます。

なぜミスは起こるのか

ミスが発生する原因には以下の4種類があります。

エラー 内容 原因
記憶エラー 必要な情報を忘れてしまう、覚え違いなどによるエラー 覚えられない、思い出せない
認知エラー 情報の捉え方や理解の仕方に誤りが生じるエラー 聞き逃し、見間違い、認識違い
判断エラー 入手した情報を分析・評価する過程で間違った結論を下すエラー 思考バイアス、知識不足
行動エラー 実際の行動において手順を間違える、操作を誤るといったエラー 手順の見逃し、集中力の欠如

ミスの捉え方を変えるメリット

ミスを改善の機会として捉えるメリットには以下のようなものがあります。

  • 心理的メリット : ミスをダメなものと捉えなくなることでストレスが軽減する
  • 組織的メリット : ミスを共有して再発を防ぐ仕組みを作ることで、チーム全体の品質向上につながる
  • 個人的成長 : 自分の弱点や改善点に気づき、次のステップへ進むことができる

ミスの再発を抑止するプロセス

ミスの再発を抑止するためには、以下のようなプロセスが必要になります。

  1. ミスをふりかえる
  2. 原因を追究する
  3. 影響範囲を確認する
  4. 改善策を検討する
  5. 改善策の実施
  6. 改善状況の確認

1. ミスをふりかえる

ミスをふりかえります。何が起こったかを客観的に整理します。この際に、感情や解釈と事実を区別し、事実に着目します。ミスが起こった経緯を確認し、どのプロセスで問題があったか特定します。

2. 原因を追究する

ミスが起こった原因を追求します。記憶エラーなのか、認知エラーなのか、判断エラーなのか、行動エラーなのか?
そのうえで具体的に何が要因で発生したのかについて掘り下げます。

3. 影響範囲を確認する

同様のミスが起こりうる部分があるか確認します。影響範囲の重要度や対応コストによって、一緒に対応するか、後日対応するか、あえてそのままにするかを判断します。

4. 改善策を検討する

ミスを抑止するための改善策を検討します。

5. 改善策の実施

改善策を実施します。

6. 改善状況の確認

改善策によってミスが発生しなくなったことを確認します。もし、ミスが再発する場合、原因が外れていたか、解決策が有効ではなかったなずなので、『1. ミスをふりかえる』のステップに戻り、再度改善を検討します。

再発抑止のポイント

ヒトではなくコトにフォーカスする

何かミスが起きたときに『誰がやったか』ではなく、『何が起こり、なぜ起こったのか』を追究する考え方を指します。ミスの原因を明確化し、再発防止の施策を立てるためには、個人の責任を追及するよりも、事実や手順、仕組みの不備など『コト』に注目することが大切です。

重要性 内容
再発防止策を具体化しやすい 個人を責めるだけでは、原因の本質が曖昧になり改善が進みません。対策も『次は注意する』『次はちゃんとする』『次はうまくやる』など、個人の意識の問題に留まりがちです。プロセスやシステムを見直すことで、ミスを構造的に減らす施策を考えやすくなります
組織全体の学習効果が高まる 個人の問題にせずチーム全体の問題として扱うため、同じパターンのミスを他のメンバーが起こすリスクも低減します
組織全体の学習効果が高まる 個人を責める空気が強いとミスを隠そうとする風潮が生まれがちですが、『コト』に注目することで、メンバーがミスをオープンにしやすくなります

仕組みで解決する

問題やミスが起こるたびに「もっと注意しよう」「意識を高く持とう」と言うだけではなく、具体的なシステム・ルール・プロセスを整備することで、自然とミスを防ぎやすい環境をつくるようにします。ミスが生まれにくいワークフローを整えることで、担当者の意識やスキルの差に左右されない安定した成果を得やすくなります。

例えば、定型の業務について、各担当者の記憶と属人的な動きに委ねるのではなく、手順書を元に確認しながら進めることができるようにします。
例えば、業務の依頼のやりとりを口頭にせず、タスク管理ツールのチケットとして目的・背景・ゴールを明確にしながら記録していつでも確認可能にするような対応方法です。

重要性 内容
安定した品質を保てる 人は忙しさや疲労などの要因で集中力が落ちることがありますが、仕組み自体にミス防止策が組み込まれていれば、個人のコンディションに左右されにくくなります
長期的な効率化につながる 仕組みづくりには初期投資の手間がかかりますが、一度整備すると効果が持続します。都度「確認を怠らないように」と声掛けするよりも効率的です
組織的なノウハウの蓄積 個人が気をつけるのではなく、チェックシートやマニュアル、二重チェックの体制など仕組みに落とし込むことで、誰でも同じレベルで業務を進めやすくなります

判断エラーの修正は時間がかかる

判断エラーの解決は、瞬時に矯正できるミスとは異なり、思考や知識レベルの改善・バイアスの解消など、長期的な取り組みが必要となります。

例えば、じっくりと計画して進める社風の会社から、まずは素早く着手して少しずつ改善する社風の会社に転職した場合、新しい文化に即した判断軸を身につけるまでには人によっては時間がかかります。
例えば、今まで個人単位の業務しか担当していなかった人がチーム全体に関わる意思決定を任された場合、チームとしての判断を適切に行えるようになるには時間がかかります。

重要性 内容
根深いバイアスや思い込み 認知バイアスや固定観念は、個人や組織全体の文化に根付いている場合が多く、一朝一夕に変わるものではありません。誤った判断が繰り返される原因を丁寧に洗い出し、意識的に修正・学習し続けるプロセスが求められます
専門知識・経験の継続的なアップデートが必要 判断エラーは、知識不足や情報不足によって引き起こされることもあります。新しい情報を収集し学ぶ姿勢を持ち続けることで、正確な判断の精度を高められます
組織的な視点の共有が欠かせない 経営・運用判断など、複数人で意思決定する場面では、組織目線を踏まえた判断が必要になります。チームで継続的に判断プロセスをふりかえり、情報の共有やフィードバックを行う仕組みをつくる必要があります

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