チーム人数と3つの影響
こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
チームにはメンバーが所属します。チームにおけるメンバー数に関する3つの影響について考えます。
- メンバー数とマネジメント
- メンバー数とコミュニケーション
- メンバー数と生産性の低下
1. メンバー数とマネジメント - スパン・オブ・コントロール
マネージャーとメンバーの人数バランスについて考えるとき、スパン・オブ・コントロールという概念があります。
スパン・オブ・コントロールは、「1人のマネージャーが何人のメンバーを持つことができるか」を表す概念です。
日本語だと「管理限界」になります。
よくある例としては、1人のマネージャーが見るメンバー数は5〜8人とし、8名を超えるメンバーになったらチーム分割をし、マネージャーを1人配置するような形で組織を拡大していくようなケースです。
ただし、実際のマネジメントコストは様々な要素が影響します。
- 業務の定形/不定形の度合い
- 業務の習得難度
- メンバーが同一業務をしているか、異なる業務をしているか
- 業務中の指導、支援が必要な度合い
これらの要素を元に各チームにとってのスパン・オブ・コントロールの人数を定めていくとよいでしょう。
マネジメントが行き届くようにチームの大きさを小さく保つ必要があります。
2. メンバー数とコミュニケーション - コミュニケーションパス
人数が増えるほど、コミュニケーションパスが増え、コミュニケーションコストは増大します。
計算式としては I=n×(n-1)÷2 になります。
※n = 人数, I = コミュニケーションパス
* メンバー3名, コミュニケーションパス = 3
* メンバー4名, コミュニケーションパス = 6
* メンバー5名, コミュニケーションパス = 10
* メンバー6名, コミュニケーションパス = 15
コミュニケーションコストが上がり過ぎないようにチームの大きさを小さく保つ必要があります。
3. メンバー数と生産性の低下 - 社会的手抜き
人数が増えるほど、1人の生産性が下がっていく事象を社会的手抜きと呼びます。
社会的手抜きはリンゲルマン効果とも呼ばれます。
ただし、社会的手抜きを軽減する方法は2つあります。1つはチームの大きさを小さく保つことです。
もう1つは、目的、役割、タスクを明確にすることです。
- この仕事は何のための仕事なのか?成し遂げれば社会にどのような価値を生み出すことができるのか?
- 自分の役割は何なのか?
- このタスクの目的、前提、問題、期日は何なのか?
これらを明確にしていきます。この場合、チーム人数が多くても社会的手抜きが発生しにくくなります。
社会的手抜きについて詳しくは以下を参照ください。
まとめ
メンバー数と3つの要素として
- スパン・オブ・コントロール
- コミュニケーションパス
- 社会的手抜き
を紹介しました。
大枠、チームを小さく保ちましょう、という話になります。また、チームが小さくなると、リーダー経験をできる人数が増えていきます。未来のマネージャーが生まれる可能性が高まる意味もあります。一方で、すべてのチームが過剰に小さいとマネージャーの人数が必要になりすぎてコストバランスが悪くなります。それも含めて、十分なマネジメントができる範囲内でできるだけ多い人数のチーム人数を目安にする、というような判断になっていきます。