パル、コロナ禍でEC売上倍増の背景にあったLINEミニアプリと顧客接点 #devio_showcase

株式会社パル様が登壇されたセッション「『店舗のお客様』とデジタルで長くつながる」の模様をレポートします。LINEミニアプリを導入した最新のデジタル施策についてのセッションです。

50以上のアパレルブランドから3COINS等の雑貨まで、幅広く取り扱う株式会社パル。店舗が最大の認知と体験の場となっている今、店舗外でお客様と良好なつながりを持つためにはデジタルの活用が不可欠です。

パルは自社ネイティブアプリ開発、SNS活用を進めてきましたが、2020年には新たにLINEミニアプリを導入。これまで「顧客化」が難しかったライトユーザーへのタッチポイント開発を積極的に推進しています。

クラスメソッドのイベント「Developers.IO Showcase」にて執行役員の堀田覚様より「『店舗のお客様』とデジタルで長くつながる」と題し、最新のデジタル施策の成果について話していただきました。当記事はそのレポートとなります。

なお、レポート内容の詳細、技術支援に関するご相談がございましたらクラスメソッドの担当者が承ります。下記のフォームにてご入力ください。

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発表者

株式会社パル 執行役員/プロモーション推進部 部長 堀田覚氏 クラスメソッド

オムニチャネル戦略の経緯

「店舗スタッフとお客様のエンゲージメントを、その場の“接客限り”ではなく、長く続けたい」という方針から、パルでは店舗が情報発信する為のネイティブアプリを運用していました。ブランド、企業としてのメッセージ発信に加えて、店舗スタッフの発信にも力を入れています。約1000店舗に勤務するスタッフ約5000人に、自らSNSで発信することを推進し、フォロワー数多数になれば給与に反映させる形で評価しています。これを5〜6年前から続けた結果、現在では全てのフォロワーを合算すると400万人以上という数になりました。

また2017年には、別運用だった「EC会員」と「実店舗会員」のデータを統合。ネイティブアプリ上で利用できる「デジタル会員証」を開発することになりました。これにより、会員はダウンロードすることで「ポイント付与」という明確なメリットを得ることができ、運用上もよりよい顧客体験を提供できる素地が整いました。会員証導入後のダウンロード数は60万から260万まで増加。特に接客型の店舗はダウンロードして頂き易かったこともあり、徹底してオぺレーションの中に組み込むことで会員化率を高めていきました。

このリニューアルからしばらくして、低価格帯である雑貨ブランド「3COINS」にも会員証機能を拡大したところ、お客様の数が多いため会員数は伸びていきました。

LINEミニアプリのリリース前夜から開発

LINEミニアプリは2020年7月にエントリー受付を開始したばかりのサービスです。パルはこのファーストユーザーとして昨年から開発を始め、2月末にリリースしています。

このLINEミニアプリの概要がLINEから発表された頃に、クラスメソッドはLINEのテクノロジーパートナーとなりました。今後ミニアプリを一緒に開発していこうという中で、クラスメソッドとLINEが堀田様に開発提案をさせて頂いたのがプロジェクトの始まりとなりました。

「LINEミニアプリというサービス名も無かった段階で、実際どう進んでいくのか全く分からなかったですが、3COINSのようなライトユーザーさんが多い業態での会員化について伸び悩んでいた時にお話を頂いたので、会員数を伸ばしていく為にはこれが必要だと会社にも説明して、比較的スピーディに判断出来たのではないかと思います」と堀田様は当時を振り返ります。

ライトユーザー層会員化のキーワードは「5秒でポイントが貯まる」

「ミニアプリ」開発でこだわったのは、「QRコードを読み込めばすぐ使える会員証が作れること」。ネイティブアプリをお客様に導入してもらうには必ず必要な「ダウンロード作業」ですが、ほとんど誰もが既に持っているLINEアプリを利用するのであれば、スキップすることが出来ます。

現在、店舗では「QRから5秒でポイントが貯まる」というキャッチーなPOPが置かれており、QRコードを読み込むと会員登録は必要なく、瞬時に会員証を作ることができます。購入日の翌日、デジタルレシートが届く仕組みになっており、アパレルの場合は購入商品とマッチするコーディネートもセットで送られます。これにより、コーディネートを気に入ったユーザーがECにて更に購入するというUXが実現できています。

「ミニアプリ」リリース後、3月単月の実績ではEC会員数が前月比で200%増と大きな成果が出ました。またターゲットとされていた「3COINS」に限ると、新規会員の8割がミニアプリ経由となりました。また「ミニアプリ」での会員証発行プロセスの中に、公式アカウントと友達になる機能を入れ込んでいる為、リリース後は日次で3000人、月次で10万人、半年経過後には30万人の増加と、飛躍的に人数が増えていきました。

コロナ後の購買行動の変化に対応する

2020年、コロナ禍において店舗は4、5月はコロナの影響で臨時休業し、またお客様の購買行動にも変化が余儀なくされました。生活圏での行動はあるものの、買い物の為に「街に出る」という行動が減り、街でのイベントも激減しています。

「そんな中でお客様との接点をどう作っていくか。やはりデジタルをきちんと活用していくのは大事だと思ってます。我々は元々店舗起点でブランドを作り上げているので、どれだけお客様にスムーズにデジタル活用して頂くかがポイント」と堀田様は言います。

実際にパルでは、このコロナ禍でEC売上が2倍の成長を見せました。LINEミニアプリのリリース後は、LINE登録と同時に公式アカウント友達になり、後日クーポンを配信したりコミュニケーションを取ることでECサイトで購買して頂く、というUXが順調に伸びた為、LINE経由のECが5倍の成長となりました。

必須であると思うんです。『人と人とが上手くつながっていくための、インタラクティブな装置』ということでは、LINEから送られるメッセージはすごく有効です」と、LINEでのメッセージ開封率の高さに言及しました。

お客様の足跡をデータから読み解き、お客様のお気に入り等を丁寧に辿って情報の出し分けをしていくことで、お客様にとって送った情報がノイズにならなくなっていきます。またメール等と違い、LINEは「リアルタイムで読まれる」という点が非常に強いツールです。その為「アイテムの価格が変動した」というようなお知らせをすることと相性が良く、EC購買との親和性も強いことが伺えます。

SNSプラットフォームや流行のメディアが刻々と変化していく時代の中で、顧客との接点となるツールも多様化しています。

堀田様には「お客様のタイプやサプライヤーとしての業態によって、ツールの向き不向きは出てきてしまうところですが、それぞれのお客様にしっかりと届く、お客様に合わせたデジタルツールを提供して、接点をしっかり網羅していくことが、大事なことだと思っています」と、今後の展望を語って頂きました。

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