[アップデート] Amazon Q Developer IDE でコンテキストのピン留めが出来るようになりました
いわさです。
最近 Amazon Q Developer IDE へ地味に色々な新機能が追加されています。
- [アップデート] Amazon Q Developer IDE でルールファイルを定義できるようになりました | DevelopersIO
- [アップデート] Amazon Q Developer IDE でも Claude Sonnet 4 などのモデル選択が可能になりました | DevelopersIO
- [アップデート] Amazon Q Developer IDE からも MCP サーバーが使えるようになりました | DevelopersIO
その中のひとつのアップデートに「コンテキストのピン留め」というものがありました。
Document history for Amazon Q Developer User Guide - Amazon Q Developer より
この機能、地味なのですがコンテキスト指定時に非常に便利な挙動をしてくれます。
コンテキストとは
様々な AI エージェントがコンテキスト機能をサポートしていると思いますが、Amazon Q Developer IDE でも以前からコンテキスト機能をサポートしています。
使い方なのですが、@
を入力することでファイルやフォルダ、ワークスペースなど、チャット時のコンテキスト情報として指定することが出来ます。
例えばコンテキストがない場合を試してみますが、抽象的すぎる質問をすると、コンテキストが不明な時に期待する回答が得られないことがわかります。
ここで、コンテキストでワークスペース内の特定のソースコードファイルを指定します。
先ほどと同じ抽象的すぎる質問をしても、今度はコンテキストを考慮して回答をしてくれるようになりました。
Amazon Q Developer の場合はレスポンスでどういうコンテキストを考慮したのかを教えてくれます。
このコンテキストでスコープを絞ることでより期待値に近い回答を得やすくなるので便利なのですが、実はチャットごとにコンテキストの指定が毎回必要になります。
先ほどはソースコードをコンテキスト指定してみましたが、そのままチャットを続けても先ほどのコンテキストを継続利用してくれませんでした。
そのため何度かチャットのやり取りを繰り返す際に毎回指定で面倒だったり、忘れてしまったりすることがありました。
ピン留めでコンテキストを固定できるように
今回のアップデートでそのコンテキストを対象チャット欄にピン留めできるようになりました。
これによってコンテキストを何度も指定する手間がなくなります。
今回のアップデートで、新しく「@Pin Context」というボタンが追加されています。
ボタンを押した時の使い方は通常の@コンテキスト指定と同じで、ファイルやフォルダなどをコンテキストに指定するだけです。ただし、固定してくれるのがこれまでと異なる点です。
この機能を使ってコンテキストを指定すると @Pin Context欄の右側に、次のようにコンテキスト指定したファイルやワークスペースなどが表示され続けます。
あとは普通にエージェントに指示をすれば良いだけです。
次のようにチャット終了後もチャットウィンドウにコンテキストが固定で設定されていることが確認できると思います。
これによって、何度もやり取りや指示を繰り返す場合でも都度コンテキストの入力がしなくて済みますね。これは地味に便利ではないか。
ちなみにこのピン留めのスコープですが、どうやら対象チャットウィンドウまでのようです。
試しに別のチャットウィンドウに切り替えたところ、次のようにクリアされていることが確認出来ました。
また、エディタで編集中の現在アクティブなファイルは、自動でピン留めされるようになりみたいです。これも便利ですね。
なお、ピン留めされたコンテキストのコントロールをしたい場合は、それぞれのファイルの✗ボタンからピン留めの削除を行うことも出来ます。
条件を変えたくなったり、アクティブなファイルをコンテキストに含めたくない場合に使いましょう。
さいごに
本日は Amazon Q Developer IDE でコンテキストのピン留めが出来るようになったので使ってみました。
その場限りでタブ間で影響しないようなので、基本的にはこのピン留め機能を使って今後はコンテキスト指定するのが良い気がしますね。
Amazon Q Developer IDE をお使いの方は是非使ってみてください。