AWS re:Invent Workshopセッション参加のすすめ #reinvent
こんにちは、CX 事業本部 IoT 事業部の若槻です。
今回は、先日ラスベガスで開催されたAWS re:Invent 2022でWorkshopセッションにいくつか参加してきたので、その際に参加にあたって必要だと感じたコツや注意点についてまとめました。
Workshopとは
イベント公式ページに概要があったので引用します。
Workshops are two-hour interactive sessions where you work in teams to solve problems using AWS services. Workshops organize attendees into small groups and provide scenarios to encourage interaction, giving you the opportunity to learn from and teach each other. Each workshop starts with a short lecture (10–15 minutes) by the main speaker, and the rest of the time is spent working as a group. There are additional AWS experts in the room to make sure every group has the assistance it needs. Come prepared with your laptop and a willingness to learn! We will provide any AWS credits you may need.
(日本語訳)
ワークショップは、AWS のサービスを使用してチームで問題を解決する 2 時間のインタラクティブなセッションです。ワークショップでは、参加者を小さなグループに編成し、相互作用を促進するシナリオを提供して、お互いから学び、教え合う機会を提供します。各ワークショップは、メイン スピーカーによる短い講義 (10 ~ 15 分) から始まり、残りの時間はグループでの作業に費やされます。部屋には追加の AWS エキスパートがいて、すべてのグループが必要な支援を受けられるようにしています。ラップトップと学習意欲を備えて参加してください。必要な AWS クレジットを提供します。
先にまとめ
- 事前準備
- セッションを予約する
- 参加したい Workshop が公開済みか確認する
- セッション参加時
- 2 時間の長丁場。飲み物と食べ物の調達、トイレは済ましておく
- モバイルディスプレイを持参して使う
- 開始後 2,30 分は講義タイム
- 講義タイム後にハンズオン環境の URL やアクセスコードが共有される
- ハンズオン手順のページをローカルに保存する
- Workshop はスピード勝負
- ハンズオン画面のスクリーンショットを取りまくる
- 不明点はすぐ質問
- プラスアルファの質問もしたい
- 大抵は時間内に終わらない。退出後も廊下などで可能な限り粘る
- Workshop は楽しい
- Builders' Session や Gamified Learning も面白そう
事前準備
セッションを予約する
なにはともあれセッションの予約です。re:Invent 2022 では、2022/10/12(開催の 1 ヶ月半前)から予約開始となりました。
re:Invent のセッション予約、日本時間の 12日 AM 2 時から!! pic.twitter.com/v2P6nFW2x7
— hayao_k (@hayaok3) October 11, 2022
re:Invent 参加者は、AWS Eventsのアカウントを作成し、ポータル画面からセッション予約を行います。
[Session type]でWorkshop
でフィルターして参加したい Workshop セッションを予約します。
ちなみに私は今回が re:Invent 初参加のゆえ勝手が分からなかったので、予約をし始めたのが開催の 1 週間前くらいでした。その際に参加したいと思った Workshop は予約がすでに埋まっていたものがほとんどだったのですが、re:Invent 期間中も予約状況をウォッチしていたら前日や当日に空きが出たものがあったので半ば飛び入りで参加することができました。(人気のセッションはリピート開催されることもあります)
事前のセッション予約はするに越したことはないですが、できなくても粘っていれば結構なんとかなります。
参加したいWorkshopが公開済みか確認する
セッションとして開催される Workshop の中には、ハンズオン手順がすでに公開されているものあります。(FWM306など)
公開済みの場合は、セッション番号でググるとヒットします。
この公開済みのハンズオン手順で予習していくのも良いですが、セッション内で結局同じことをやるので、re:Inventでの参加対象から省くという手もありです。
余談として、Workshop の作業環境は「AWS Hosted Event」と「Bring Your Own AWS Account」の 2 種類から選べます。re:Invent の Workshop の場合は「AWS Hosted Event」として周辺リソースが予め作成された AWS アカウントが使用できます。
セッション参加時
2時間の長丁場。飲み物と食べ物の調達、トイレは済ましておく
Workshopセッションの所要時間はほぼすべてが2時間となります。長丁場となるので飲み物と食べ物を事前に調達しておき、トイレも済ましておくようにしましょう。
セッションの合間には会場廊下で軽食や飲み物がデプロイされるので、それらを持ち込むのでもいいでしょう。
またお昼の時間帯には会場で昼食として配られるランチボックスを Workshop に持ち込んでいる人も結構いました。写真の通り広い机が使えるのである程度ものを広げても大丈夫です。
モバイルディスプレイを持参して使う
Workshop の手順ドキュメントを見ながら、AWS のマネコンを触って作業をすることになるため、1画面だけだとウィンドウをいったり来たりするのがしんどいです。できればモバイルディスプレイを持参して使いましょう。
私は次回参加までに下記のようなモバイルディスプレイを買ってラスベガスに持っていこうと思います。
ラップトップの 1 画面だけだとしんどくなっている図。
開始後2,30分は講義タイム
セッションの開始後 2,30 分は AWS の担当者の人が登壇して、使用するサービスや作成するアーキテクチャや、Workshop で作るものによりどんな課題が解決できるかなどを説明する講義タイムとなります。
Workshop アジェンダ例。この時は現実にある課題とその解決方法などについて説明がありました。
壇上で講義をしている様子。
この講義タイムでだけ見られるスライドが結構出てくるのでその写真を逃さずに撮りつつ、文字起こしや自動翻訳を駆使しても良いのでしっかり聞くようにしましょう。
講義タイム後にハンズオン手順や環境のURLやアクセスコードが共有される
講義タイム後にハンズオン環境の URL やアクセスコードが共有されるので、ここから始めて Workshop のハンズオン手順や環境が確認できるようになり、ハンズオンが開始できるようになります。
手順や環境へのアクセス方法はセッションによってまちまちです。(下記は実際のアクセス画面例)
ハンズオン手順のページをローカルに保存する
ハンズオンに取り掛かる前に、手順を一通り見ながら各ページをローカルに保存しましょう。
なぜなら Workshop セッションが終了するとハンズオン手順のページはアクセスできなくなってしまうからです。(アクセスし続けられる場合もあります)
下記のように手順ページを開いていても自動で追い出されてしまいます。
ページの保存方法は色々あると思いますが、Command + P
で手順のすべてのページをPDF形式でローカルに保存するのが簡単だと思います。
Workshopはスピード勝負
ここが一番重要です。
手順を一通り見てやることの大まかな流れを確認できたら、即座にハンズオン環境にアクセスしてWorkshopに取り掛かり、てきぱきと手順をこなしていきましょう。
なぜなら Workshop で実施するハンズオンを完了させるまでの所要時間は 2 時間から 4 時間なのですが、セッション中にハンズオンに割ける時間は賞味で 1 時間半程度のため、まったく時間が足りないからです。
例えば WorkshopFWM306の所要時間は「約 2 から 3 時間」となっています。
Workshop セッションは 2 時間の長丁場という体力勝負であるのに加え、時間に追われながらハンズオンをこなしていくスピード勝負でもあります。
ハンズオン画面のスクリーンショットを取りまくる
ハンズオンを進めながら、Command + Shift + 3
(Mac の場合)で作業画面のスクリーンショットを撮りまくりましょう。復習をしたりブログ執筆や報告資料を作る際に役に立ちます。
繰り返しますがWorkshopはスピード勝負なので、逐一スクショ画像を確認しながらどこかにペタペタ貼ったりクリッピングしたりしている余裕はありません。Command + Shift + 3
ショートカットで画像ファイルを次々とローカルに保存し、整理するのはセッションが終わった後にブログを書く際にやりましょう。
下記のようにデスクトップがスクショ画像で埋め尽くされますが気にしない。
不明点はすぐ質問
何度でも繰り返しますがWorkshopはスピード勝負なので、ハンズオンを進める上で不明点があり詰まる箇所があったら、スタッフ(AWSエキスパート)にすぐに質問しましょう。10 人弱程度の彼ら/彼女らが場内を巡回しているので手を上げればすぐに誰かが来てくれます。私も不明点があった時に質問をして以下のようなことを解決できました。
- 選択する AWS リージョンが間違っていた
- コピーしたリソース名の文字列にスペースが入っていた
- IoT TwinMaker のコンソールでキャッシュが悪さをして、画面更新をしないとリソースが表示されなかった
- Workshop のハンズオン手順自体に間違いがあった
ちなみに冒頭で示した Workshop の概要にあったように、参加者同士のコミュニケーションも推奨されているので簡単なことであれば積極的に教え合うようにしましょう。
プラスアルファの質問もしたい
余裕があればスタッフの方にプラスアルファな質問をしてみましょう。Workshop に関係することでも良いし、他に気になっているサービスのことでも良いでしょう。特に Workshop 終盤になれば、徐々にセッションを抜ける人が出てきて、スタッフの方も手持ち無沙汰になっているので捕まえやすくなります。
AWS エキスパートの方と 1 対 1 でじっくり話ができるまたとない機会なので、むしろハンズオンを進めることよりも優先した方が良いかも知れません。
私は Workshop セッションENU301
で壇上にあった風力発電装置はミニチュアについて聞きたかったのですが、躊躇してしまい叶わなかったので後悔しました。来年はできるようにしたいです。
大抵は時間内に終わらない。退出後も廊下などで可能な限り粘る
はい。大抵の場合はセッション時間内にハンズオンは完了まで間に合いません。
それでも諦めないで下さい。セッション後に手順へのアクセス権とハンズオン環境は削除されてしまいますが、数十分後から数時間後は猶予があるので、セッション会場から退出後も会場の廊下の隅などに座って可能な限りハンズオンを進めましょう。
削除前にハンズオンが完了させられたのであれば、そのままブログ執筆も廊下でやってしまいましょう。ブログを書く際に実際のハンズオン環境を見返せると捗ります。
Workshopは楽しい
Workshop は終了後の追い込みも含めて 1 セッションにつき 3-4 時間を要し体力もスピードも求められますが、あまり使ったことのないサービスや面白いアーキテクチャを短時間で作って実際に動かすところまで持っていけるので力が付きますしとても楽しいです。
後日にオンデマンド配信がされる Leadership Session や Breakout Session よりも、実際に手を動かしてその場限りの体験ができる Workshop の方が私は好きです。
re:Invent 2022 では 4 つの Workshop に参加しました。それぞれレポートを書いているので良かったら御覧ください。
- [レポート] ワークショップ #AER305 Use AWS IoT TwinMaker to easily create digital twins for aerospace uses に参加しました #reinvent | DevelopersIO
- [レポート] ワークショップ #ENU302 Bringing machine learning and automation to remote systems に参加しました #reinvent | DevelopersIO
- [レポート] ワークショップ #FWM306 に参加して、ラスベガスを逃げ回るペットをAmazon Location Serviceで追跡しました #reinvent | DevelopersIO
- [レポート] ワークショップ #ENU301 Get hands-on and unlock renewable energy data with AWS IoT に参加しました #reinvent | DevelopersIO
また Workshop 以外だと、少人数の参加者同士でコミュニケーションをしながらハンズオンを進める Builders' Session や、参加者同士で課題解決力を競う Gamified Learning(Game Day)も面白そうだと思ったので、来年はこれらにも参加してみたいと思います。
以上