[レポート] インシデント発生に備えるための議論をする tabletop「Incident response tabletop: Supply chain」 #GHJ205-R #AWSreInvent
コーヒーが好きな emi です。
AWS re:Invent 2024 で Gamified learning tabletop「Incident response tabletop: Supply chain(インシデント対応の机上訓練:サプライチェーン)」に参加しました。
このテーブルトップでは、クラウドサービスにおけるインシデントレスポンス(IR:事故対応)の包括的なフレームワークを学べるインタラクティブな議論型のワークを行いました。
概要
タイトル:GHJ205-R | Incident response tabletop: Supply chain [REPEAT]
エグゼクティブ・リーダーと一緒に、現実的でインタラクティブなシミュレーションでサプライチェーンの混乱に取り組みます。協力して危機管理戦略を策定・実行し、意思決定やリスク評価を検討し、コミュニケーションスキルを高めます。この演習は、組織の備えと回復力を強化し、業務を守り、対応能力を向上させるのに役立ちます。サプライチェーンの混乱に対処し、効果的に回復するための強固な戦略を構築します。
Mon, December 2
2:30 PM - 4:00 PM PST
Mandalay Bay | Level 2 South | Mandalay Bay Ballroom L | Content Hub | Table Top
Session types: Gamified learning
Topic: Security, Compliance & Identity
Industry : Cross-Industry Solutions
Area of interest: Disaster Response & Recovery, Threat Detection & Incident Response
Level: 200 – Intermediate
Role: Business Executive, Entrepreneur (Founder/Co-Founder), IT Executive
tabletop とは
re:Invent のようなカンファレンスイベントにおける tabletop とは、少人数のグループがテーブルを囲んで行うインタラクティブなセッション形式を指します。参加型・対話型のセッションで、ディスカッションしながらストーリーを進めていきます。より深い議論や実践的な学習ができたり、ネットワーキングの機会としても活用できます。PC は使わず、テーブルを囲んで海外の方々と対話する形式でした。
ファシリテーションとメモは AWS の方がやってくれました。
議論の内容
「Can I write a blog about this session?」と聞いたら「OK!」と言ってもらえたので、ちょっとだけ内容を紹介します。
クラウドサービスにおけるインシデントレスポンス(IR:事故対応)の包括的なフレームワークには、以下の重要な 4 点があります。
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- 準備フェーズ
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- 検知と分析フェーズ
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- 封じ込め・根絶・復旧フェーズ
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- インシデント後の振り返り
参加者がインシデント対応の各フェーズを実践的に学べるようにシナリオが用意されています。
準備フェーズから順番に、シナリオが進んでいきます。
上記 4 点に関して、それぞれ以下の観点で考慮することを挙げていきます。
- 人
- プロセス
- 技術(テクノロジー)
準備フェーズに関して上記観点で準備項目を議論していき、あらかた意見が出たところで、次のシナリオの開始です。
Event! 壊滅的なハリケーン被害を受けました……
Event! CEO から緊急の電話が……
想定外のイベントが起こるたびに、同じテーブルの皆さんが「マジかよ!」と笑っていました。
結果
顧客の信頼、投資家の信頼、パートナーの信頼、取締役会の信頼などそれぞれに点数が入り、トータル 188 ポイントで終了しました。
チームによって終わるタイミングがバラバラで全体の順位などは出ませんでしたが、ちらっと見ると 190 点台のテーブルもありました。
Gamified learning について
セッションタイプに「Gamified learning」と書いてあるのは、いわゆる GameDay という、実戦形式で問題を解いて正解するごとに点数が加算されていき順位を競うタイプのセッションです。
私は今回日本人一人で乗り込み、その場で集合した海外エンジニアの方々とチームを組んで参加しました。とは言っても今回はテーブルトップだったので、大きめの机を囲んで 8 人のグループでした。
ひょっとして日本の方もいないかな~と思っていたのですが全くおらず、日本人は私一人でした。挨拶や軽い雑談くらいはしたのですが、実践が始まると英語が聞き取れず…
suzuki.ryo さんの事前準備資料を読み、DeepL 翻訳アプリなども用意していったのですが、常に議論がいきかっている状態で会話の切れ目が無く、テーブルもまあまあ大きくて反対側の方の発言は拾えず、アプリだけでは厳しかったです。
その他のセッションタイプについては以下のブログも参考にしてみてください。
おわりに
ところどころ聞き取れる英語と DeepL 翻訳アプリによる画面の翻訳でなんとか今何を議論しているのか雰囲気だけは掴んでいたのですが、実際その場ではほぼ理解できませんでした。一部回答に迷った際、「多数決で決めようぜ」となって挙手をするタイミングがあったのですが、私だけ挙手できずに「ヘーイ(笑)」みたいな感じで同じテーブルの方々に笑われました(全然嫌な雰囲気ではなかったです)。
「So sorry... I translate now...」みたいな感じでモタモタしていて、全然議論に参加できずに終わってしまい、英語力を強化しなければと改めて思いました。
それはそれとして、技術一辺倒ではないビジネスサイドからの議論で PC も不要という面白いセッションだったので、「こんなのもあるんだなぁ」と感心しました。現地でしかできない経験だったと思います。
英語に自信があるビジネスサイドの方や営業職の方など、来年は参加されてみてはいかがでしょうか。