[レポート] SmartHRの成長を止めないデータマネジメントを目指して – Looker: BEACON Japan 2020 #BeaconJapan

2020.09.04

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Looker社によるロードマップ、顧客事例、パートナー企業によるセッションが堪能出来るデジタルイベント『BEACON Japan 2020』が2020年09月03日から2020年09月24日までの毎週木曜日、計4日間に渡り開催されています。

当エントリでは、その中から2020年09月03日に発表されたセッション「SmartHRの成長を止めないデータマネジメントを目指して」のレポートをお届けします。

セッション概要

公式ページで紹介されているセッションの概要情報は以下の通りです。

SmartHRの成長を止めないデータマネジメントを目指して

登壇者:
・下地 勇貴 氏 - カスタマーサクセス, 株式会社SmartHR

発表内容:
データの信頼性を担保しつつ、より幅広い人が扱える状態を目指し、どのように進めているかご紹介します。

セッションレポート

ここからは、当日に公開されたセッションの内容についてレポートします。

イベントのセッション動画については下記リンクにてアクセス可能です。

自己紹介、企業紹介

  • 自己紹介
    • 前職まではwebディレクター、スタートアップのマーケティング等を担当
    • 2017年10月入社、カスタマーサクセス担当
  • SmartHR社紹介
    • 人事労務に関わる紙やExcelの業務をなくすことを目指したクラウドサービスを提供
    • 直近では蓄積した従業員データから、レポートを作成する機能をリリース
    • 登録者数20,000社以上、99.5%が継続利用

Looker導入前

カスタマーサクセス一人あたりの担当顧客数やサポートに必要なプロダクトの知識量が増加。
『効率よく効果的な顧客対応を行えるようにしないと「顧客の成功」にコミットし続けることはできない』という現場の危機感から、ボトムアップでデータマネジメントが始まる。

  • Salesforceに似たツール(Natero)をカスタマーサクセス部署のみに導入
  • 顧客管理、活動履歴や利用データの蓄積と可視化を実施

その結果...
データの可視化、業務効率化がある程度進んだ

しかし...
カスタマーサクセス部署のみの利用だったため、他部署との連携が取りづらい状況に

このため...
「顧客の状況を全社で把握できる状態にしたい」となり、Lookerの導入を決定!

Looker導入後

  • 自由度の高いダッシュボードの構築が可能になり、さまざまなデータの可視化が進んだ
  • LookerのダッシュボードをSalesforceに埋め込み、シームレスに顧客情報の閲覧が可能に

そして...
他部署へと展開し、データ可視化の範囲を広げ利活用範囲を拡大

  • セールス
  • PM、PMM
  • QA(品質保証)
  • 経営推進

Looker導入により可視化された「闇」

  • 各ツールのDBが分断されているため、集計や分析は個別に実施
  • ツール間での定義の違いやノイズなど「データの不整合」が可視化
  • 継ぎ足しでツール導入し連携を行ってきたため、全体感を把握できている人間がいない

可視化された「闇」と向き合うことで...
データの信頼性を担保し、全社で見られるよう根本からキレイにしていく動きや、さまざまなな部署を横断した全社的プロジェクトがスタート。

みんなが同じ課題に向き合い「全社で同じデータを見るべき」と考えるように。

なぜ「全社で同じデータを見るべき」なのか?

  • 各部署が見たい数字、追っている目標は異なるが、それらは互いに関係しあっている
  • 分断されることなく一気通貫でデータを見ることによって、全体最適で考えられるようになる

セッションまとめ

全社で同じデータを見て意思決定できる状態が理想だが、たいていは長く険しい。それを乗り越えることでセクショナリズムを超え、顧客の成功に向き合い、成長を続けることができる。
その状態を作ることで、文化としての「カスタマーサクセス」を全社で実践できる。

まとめ

以上が下地様の発表でした。
データの可視化を進めるにあたり、継ぎ足しで導入したツールによりDBが分断していたりデータの定義の違いやノイズなどが顕著になるという話はよく耳にしますが、ここに全社で向き合うというのはとても素晴らしいと思いました。
いくつもの闇を抜け、よりデータドリブンで効果的なカスタマーサクセスを実践されることを願っております!

イベント2日目となる2020年09月10日には、弊社クラスメソッドより玉井励 a.k.a.たまちゃんSnowflake社 松下正之氏と共に『DXに最適な分析ソリューション』というタイトルで登壇致します。当日は是非ともこちらのセッションをチェックして頂けますと幸いです。

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