Shippai Night~挑戦したから失敗がある~に参加してきました
こんにちは、小澤です。
12/19に行われたShippai Night~挑戦したから失敗がある~というセミナーに参加してきました。
会場はSpeeeさんのお洒落なラウンジでコーヒーやビールどが最初から用意されていました。
なぜ失敗?
こんなことをしたら「成功した」という話は勉強会などでもよく話されるものです。
しかし、それを次の成功に繋げるためには、成功したという事実のみを賞賛したりするのだけでは足りません。
成功に至ったのかという過程とともに、そこに至るまで繰り返してきたであろう多くの失敗や最終的に失敗に終わったものであもの含めて「なぜ」その結果に至ったのかというところを分析して次に繋げることが一番大事と言えるでしょう。
もちろん、その過程には運が良かった(悪かった)というだけ理由もあるかと思います。
それでも失敗には再現性のあるものが多く、単に「失敗したが学びはあった」で終わらせるだけでなく具体的にどのような学びがあり、それをどのように今後に活かせるのかが重要になってくるのではないかと思います。
内容
3つのセッションがありました。
- クックパッドが失敗から学ぶために行っている取り組み
- 全員でRuby/Rails移行を進めてきた話
- 失敗という概念が存在しない退屈なweb開発
いずれも大変興味深い内容となっていましたので、資料は公開されていますが簡単にどのような話だったかを簡単に書かせていただきたいと思います。
クックパッドが失敗から学ぶために行っている取り組み
最初はクックパッドさんの話となります。 こちらはクックパッドさんの社内でどのように失敗を共有し、同じことを繰り返さないための取り組みとしてどのようなことを行っているのかという話でした。
- 失敗内容の報告をテンプレート化し誰が見てもわかるような形式にまとめて共有する
- 人に依存したルール化ではなく仕組みとして同じことが繰り返されないような再発防止策を行う
- 仕組みとしての対策が難しい時は検知できるようにする
- 個人の過ちではなくチームとして対策を行う
といった内容となっていました。
内容としては、「こうすべき」とよく言われるようなものを踏襲しているものとなっていますが、これをきちんと実現できているという部分にすごいさがあると思います。
また、再発防止策に関しては
- 正しく行われるまではまずそれに注力する
- 報告しただけで行われてない状態になっていないかチェックしている人がいる
といったことも行っているようでこちらもルールだけが形骸化しないように、それがしっかり守られるような仕組みが成り立っているとも言えるかと思います。
こういったものは、やってみはしたものの形骸化してしまいただの面倒なルールとなってしまっているところも多いかと思いますが、しっかりと回せるような文化もまたすごいところの一つのように思いました。
全員でRuby/Rails移行を進めてきた話
こちらは最終的には「成功した」事例となっています。 最終的にその成功にまで至った経緯が書かれておりますが、最後に書かれているようにその過程で何度も失敗してきたことが伺えるとともに、なぜそうなったかやそこから成功に持っていくためにどのような方法がよかったかの分析もしっかりと行っていることが伺える内容となっています。
個々の内容に関しては資料を参照していただければと思いますが、社内にRubyに詳しい人がほぼいなかったと状況から出発してることからも伺える通り、実行した人たちにとって本当に実現できるのかわからない未知への挑戦だったとも言えるのではないかと思います。
そんな状況下で最後まで達成したとともに、その先も見据えているのがまたすごいですね。
失敗という概念が存在しない退屈なweb開発
こちらは失敗に関する定義や組織としてどのようにあるべきかなどを整理した上で
- 失敗は起こるという前提
- 失敗時の心理的な部分
といった内容も含めて話となっておりました。
失敗への基本的な対応はできている前提でさらにそこから一歩進んだ話といってもいいかと思います。
「失敗したことを隠しておくと後から余計に大きな問題になる」とはよく言われることですが、そうは言っても人間誰もがあまり悪い報告はしたくないものですね。
この発表ではその心理的ハードルを下げたり、失敗時に個人の問題とせずにいかにフォローしあえる環境を作るかといった部分がメインになっており、実際にいろいろな経験してきたであろうからこそ話せる内容であることも伺える大変参考になるものになっていました。
失敗した時に、「気軽に言っちゃってもいいかな」と思える方法については笑いも起きていましたが、確かにこれはネタとしてのみならずなんとなく許される気もしてくるものですね。
もちろんそれによって個人が二重に怒られるという状況が起きない体制が整っている前提ではあるかと思いますが。
終わりに
失敗というものは誰もが隠したくなり、なかなかこうして公になることも少ないものですが、このようにそれは全てを防ぐことができずどのように対処するかという、あるいみ失敗の存在を「正常系」に取り込んでいる話を聞くことができました。
具体的な実例というのがメインの話ではありませんでしたので、この話を聞いて具体的な何かに活かすというものではありませんが、その具体的なことをするための下地が整っていないことも多いかと思いますで、まずはそこから始めるには大変参考になる内容となっていました。
ローストビーフ
さて、「失敗」と関係ありませんが懇親会で出されたローストビーフの飯テロで終わりにさせていただきたいと思います。