リーダーシップは画一的ではなく、状況に応じて変化させる必要がある

リーダーシップは画一的ではなく、状況に応じて変化させる必要がある

Clock Icon2023.02.22

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
リーダーシップは画一的ではなく、状況に応じて変化させる必要があります。

メンバーの開発レベルに応じたリーダーシップ

メンバーの開発レベルに応じて必要なリーダーシップは異なる、という理論としてSL理論があります。
SL理論はSituational leadership theoryの略です。
SL理論における開発レベルは能力とコミットメントで構成されます。
この高低の組み合わせによって、必要となるリーダーシップスタイルは異なる、という考え方です。
詳細は、リンク先を参照ください。

チームの形成ステージに応じたリーダーシップ

チームの形成ステージに応じて必要となるリーダーシップは異なる、という理論としてタックマンモデルがあります。
タックマンモデルでは、チームの形成ステージを
  • 形成期
  • 混乱期
  • 統一期
  • 機能期
  • 解散期
としています。詳しくはリンク先を参照ください。

エンジニアリング統括室での例 - メンバーの開発レベルの例

エンジニアリング統括室で、2022年6月に新メンバーであるハヂメを迎えてから今に至るまでについてを例にします。

オンボーディング期

ハヂメは元々はCX事業本部に所属していました。
エンジニアリング統括室での組織開発業務は未経験でのスタートです。
SL理論の能力面でいうなら初歩からの開始です。また、新しい環境に飛び込み、コミットメントはあるが不安もある状況です。
まず
  • エンジニアリング統括室のミッション、ビジョン、バリュー
  • エンジニアリング統括室の業務の全体像
  • 必要となる基礎知識
  • 本人が目指す方向性とエンジニアリング統括室の向かう方向性のすり合わせ
  • エンジニアリング統括室の現状
などをはじめとして、丁寧なオンボーディングを実施しました。
オンボーディング後は、しばらくペアワークを多めに少しずつ基本的な業務理解であったり、できる範囲の業務を増やしてもらいました。
部門合流から2ヶ月目あたりまでのフェーズです。

権限委譲期

チームでの仕事の進め方や、エンジニアリング統括室が扱う組織開発業務の基本的な部分を把握しはじめた段階で少しずつ単独でおまかせする範囲を増やしていきました。
また、この時期に継続的パフォーマンスマネジメントに取り組みはじめました。これにより、業務上必要となる能力・マインドを毎週の1on1で確認しつつ、必要なスキル・マインドを一つずつ身に着けていってもらいました。
部門合流から3ヶ月目〜4ヶ月目あたりのフェーズです。
継続的パフォーマンスマネジメントについて、詳しくは以下を参照ください。

自走期

基本的な業務について、例外的なものを除けば一人で実施できるようになってきてからは、より大きな範囲で業務を委譲しはじめました。
2つの主要プロジェクトについて、基本的な意思決定・業務遂行の全体をおまかせしはじめます。
その上で、判断の難しい部分があれば一緒に検討したり、成果物に関するレビューを必要に応じてするような状態です。
逆に私の成果物のレビューもしてもらっています。
継続的パフォーマンスマネジメントに関しても、以前は個別の項目に関して都度細かに確認しあっている状態でしたが、本人自身でセルフマネジメントする領域が広くなっていて、必要に応じて自ら私に働きかけてもらうのがメインになってきました。なお、1on1自体はずっと週に1時間で同じ間隔で実施しています。
チームに合流してから4ヶ月終了後あたりには、このステージに到達していました。未経験なのに早い。

コンテキストによる使い分け

組織開発業務に関しては未経験ということもあり、基本的には私が最終的な意思決定を持つ部分がありますが、スクラムの運用に関しては私よりもスクラムマスター経験者であるハヂメのほうが経験豊富です。そのため、方針を含めた全面的な意思決定を含めてハヂメに一任しています。このように、業務対象によって責任をもってもらう範囲を切り分けています。
これについては、RACI図でまとめてる部内の責務上も明記しています。

まとめ

状況に応じたリーダーシップについてまとめました。
メンバーの開発レベル、チームの形成期、その人の得意領域かどうか。
それぞれの状況によって必要となるリーダーシップは異なります。
例えば、方針・体制が定まり、すでに安定したチームに少人数ずつ人が加わり、すぐに自力で立ち上がれる熟練メンバーのみを採用しているような場合は、業務のほぼ全体を委任するような形でのリーダーシップで事足りるかもしれません。
一方で、
  • 発展途上のメンバーがいる
  • 一気に人数が増えている
  • 方針・体制の整備中でまだ不安定なチーム
のような状態の場合、委任型のリーダーシップだけでは難しいでしょう。
となると、状況別にリーダーシップを使い分けていきつつ、メンバーやチームの成熟を促す必要がある、というのが今回の内容になります。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.