Zendesk 2024年4月のアップデート情報をまとめてみました

Zendesk 2024年4月のアップデート情報をまとめてみました。
2024.04.09

こんにちは、昴です。
今回はZendeskの2024年4月のアップデート情報について1つずつ見ていきます。

Support

エージェントのための生成AI

エージェントのための生成AI機能(要約する、長文にする、トーン変更)は、「高度なAI」アドオンでご利用いただけます。「要約する」はチケットのパブリックコメントを要約し、「長文にする」はコメントの内容を詳しく説明し、「トーン変更」はコメントの文体をフレンドリーまたはフォーマルなトーンに変えます。詳しくは「生成AIを活用したチケットコメントの要約と洗練化」を参照してください。

アドオンのZendesk AIにより、会話の内容を要約したり、コメントを長文化したり、文体のトーン変更をすることができます。この機能を有効にするには管理センターのワークスペース > エージェントツール > 生成AIへ移動し、「生成AIを有効にする」を有効にします。 実際のチケットでの操作として、コメント入力欄の「文章スタイルを洗練する」から「長文にする」「もっとフレンドリーに」「もっとフォーマルに」が選択できます。

チケット画面右のインテリジェンスから「会話を要約する」を選択することでチケットの内容を要約できます。

Guide

ヘルプセンターの生成AI

ヘルプセンターコンテンツ用の生成AI機能(長文にする、トーン変更、簡素化)は、「高度なAI」アドオンでご利用いただけます。新しく追加された生成AIツールより、文章をより充実させ、簡潔な箇条書きを包括的なコンテンツに変え、読者にわかりやすく、簡潔でアクセスしやすい方法でテキストを提示できるようになりました。詳しくは「生成AIを使用したヘルプセンターコンテンツの長文化および洗練化」を参照してください。

Support同様にGuideでもZendesk AIによって長文化したり、トーン変更をしたり、簡素化することができます。記事の作成画面で、「文章スタイルを洗練する」から「長文にする」「簡潔にする」「もっとフレンドリーに」「もっとフォーマルに」を選択できます。

記事の翻訳管理

継続的なプロジェクトである記事エディターの機能改善の一環として、記事の翻訳管理がコンテキストパネルに移動しました。翻訳管理を記事エディターの右側に表示させることで、翻訳、公開、およびレビューの各ステータスを確認しやすくなり、既存の翻訳の範囲を簡単に把握することができます。この新しい翻訳パネルにより、ヘルプセンターから多言語の利用者に対応することが容易になります。詳しくは、「ヘルプセンターの記事の翻訳の管理」を参照してください。

記事の翻訳管理がコンテキストパネルに移動し、翻訳や公開、レビューの各ステータスを確認しやすくなりました。新しい翻訳パネルにより、ヘルプセンターから多言語の利用者に対応することが容易になります。

記事編集画面がシンプル化

継続的なプロジェクトである記事エディターの機能改善の一環として、記事エディターからページの上部に記事編集ツールバーを移動しました。この移動により、記事の編集スペースが拡張し、ユーザーインターフェースがシンプルになり、記事エディターの将来の拡張と機能のための準備が整います。詳しくは「ヘルプセンターの記事エディタツールバーのリファレンス」を参照してください。

記事エディタの記事編集ツールバーが上部へ移動し、記事編集スペースが広がりました。これによりシンプルな編集画面となりました。今後も継続してエディタ画面は機能改善されていくようです。

Explore

ダッシュボードの表示変更

ダッシュボードライブラリに、Exploreダッシュボードのアクティビティを表示できるようになりました。ダッシュボード名、最終更新日、オーナーに加えて、過去6か月以内の閲覧数、アクティブなスケジュール、外部リンク、ダッシュボードの制限などの情報を確認できます。詳しくは「Exploreダッシュボードの情報とアクティビティの確認」を参照してください。

Exploreのダッシュボードの表示が新しくなりました。これまでダッシュボードの項目はダッシュボードの名前や最終更新日、オーナーだったものが、今回からビュー(過去6ヵ月以内の閲覧数)やスケジュール、外部リンク、ダッシュボードの制限などの情報も確認できるようになりました。

Zendeskボット

ボットビルダーの変数の機能拡張

ボットビルダーの変数が機能拡張されました。管理者は、回答のステップタイプ「メッセージの送信」および「カルーセルを追加」の画像とボタンの要素にローカル変数を追加して、会話ボットのカスタマイズオプションを増やすことができます。詳しくは「回答のステップタイプについて」を参照してください。

ボットビルダーの回答ステップの一つである「メッセージを送信」と「カルーセルを追加」の変数が機能拡張され、カスタマイズオプションを増やすことができます。 ボットの編集を行うには管理センターのチャネル > ボットと自動化 > ボットへ移動し、「ボットを管理」を選択します。

オブジェクトとルール

ルックアップリレーションフィールドのダイナミックフィルタリング

チケットルックアップリレーションフィールドのダイナミックフィルタリングにより、管理者はフィールド内で選択可能なオブジェクトレコードをフィルタリングできます。チケットの現在のユーザー、担当者、リクエスタ、組織に基づいてフィルタリングできます。詳しくは「ルックアップリレーションシップフィールドの使用」を参照してください。

ルックアップリレーションフィールドとはルックアップリレーションシップフィールドは、チケット、ユーザー、組織、およびカスタムオブジェクト(チケットやユーザー組織などの標準オブジェクトには収まらないデータ)の間のリレーションシップを確立するために使用できるカスタムフィールドです。 今回のアップデートにより、フィールド内のオブジェクトレコードをフィルタリングできるようになります。 ルックアップリレーションフィールドは、管理センターのオブジェクトとルール > チケット > フィールドへ移動し、カスタムチケットフィールド作成時のフィールドタイプを「ルックアップリレーションシップ」にすることで作成可能です。

カスタムキュー

オムニチャネルルーティングでカスタムキューがサポートされ、複数のエージェントグループに作業をルーティングできるようになりました。さらに、カスタムキューには、メイングループに応対できるエージェントがいない場合に、オムニチャネルルーティングをフォールバックするためのセカンダリグループが用意されています。チケットは、ビジネスルールの条件と同様に、条件に基づいてキューとマッチングが行なわれます。詳しくは「オムニチャネルルーティングキューについて」を参照してください。

オムニチャネルルーティングとは、エージェントの空き状況やキャパシティ、チケットの優先度、エージェントのスキルに基づいて、オムニチャネル(メールやフォームなどの複数のチャネル)のチケットをエージェントに直接割り当てる仕組みです。カスタムキューがサポートされたことにより、複数のグループに作業をルーティングできるようになりました。割り当てられた複数のグループにはメイングループとセカンダリグループが設定でき、メイングループが優先的に割り当てられます。メイングループとセカンダリグループはキューごとに設定します。

オムニチャネルルーティングのカスタムキューを設定するには管理センターのオブジェクトとルール > オムニチャネルルーティング > キューへ移動し、「キューを作成」を選択します。

セキュリティ

HIPAA対応インスタンス内でのZendesk AIの使用

カスタマーはHIPAA対応インスタンス内でZendesk AIを使用することができます。セキュリティ、法務、プライバシー、製品の各責任者は、Zendesk AIを利用できるようにするためのテスト、修正、および契約と設定に関する要件の草案作成を行ないました。詳しくは「高度なコンプライアンス」を参照してください。

HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)は 1996 年に制定された米国の連邦法で、個人の保護対象保健情報(PHI)の保護を担う組織に対し、データのプライバシーとセキュリティの要件を定めたものです。HIPAA対応インスタンス内でZendesk AI使用できるようになったことに伴い、草案作成が行われました。詳しくは上記の「高度なコンプライアンス」をご参照ください。

管理センター

ストレージの追加購入

ストレージ量がプランの上限に達した場合、資格のあるセルフサービスのお客様は、管理センターの「サブスクリプション」ページから直接ストレージを追加購入することができます。これまで、ショッピングカートで購入できるのは、資格のある営業支援アカウントのお客様に限られていました。詳しくは「ストレージを追加購入する」を参照してください。

Zendeskのアカウントには2種類あり、営業支援アカウントとセルフサービスアカウントがあります。このうちセルフサービスアカウントは顧客自身で対象製品や機能の請求やサブスクリプションの変更を管理でき、Zendeskのサポートが必要ありません。 ストレージ量が上限に達した場合、資格のあるセルフサービスアカウントで直接ストレージを追加購入することができます。ストレージの追加は管理センターのアカウント > 請求 > サブスクリプションへ移動して行います。
また現在のストレージ容量は管理センターの「ホーム」で確認することができます。

ストレージ追加のプラン制限

Support TeamおよびSuite Teamのお客様は、ストレージ増加アドオンを購入することができます。これまで、ストレージの追加購入は、Suite Growthプラン以上およびSupport Professionalプラン以上のお客様に制限されていました。詳しくは「Zendeskアカウントでのデータストレージの管理」を参照してください。

上記で説明したストレージの追加購入について、これまで購入可能なプランがSupport Growth及びSuite Growth以上でしたが、Support TeamおよびSuite Teamもストレージ増加アドオンを購入することができるようになりました。

アップグレードトライアル

Supportのお客様は、Supportプランのアップグレードを試すことができます。これまで、プランのアップグレードはZendesk Suiteへのみに制限されていました。詳しくは「プランのアップグレードトライアル」をご覧ください。

Zendesk Suiteを利用しているユーザーはアップグレードトライアルを試すことができ、現在よりも上のプランを試すことができます。今回より、SuiteだけでなくSupportでもアップグレードトライアルを試すことができるようになりました。


※こちらの画像はZendeskヘルプから引用

トライアルの延長

トライアルの有効期限が切れる前に延長することができます(その資格がある場合)。これまでは、有効期限が切れたトライアルしか延長できませんでした。詳しくは「Zendeskトライアル期間の延長」を参照してください。

Zendeskトライアルの期間は14日間となっており、期限が過ぎるとZendeskを購入するか、あるいは資格がある場合トライアルを延長することができます。延長できる期間は14日間で、合計28日間のトライアルを試すことができます。

SLAの設定項目

管理センターの「SLA」ページが再設計され、SLA目標をたった数秒で定義できるようになりました。デザイン変更によりアクセシビリティが向上し、目標を迅速に定義できるようになったことで、メッセージングとChatのお客様のニーズへのサポートが向上しました。詳しくは「SLAポリシーの定義」を参照してください。

今回のアップデートによりSLAの設定項目の表示や設定できる時間が変更されました。これまで一覧で表示されていた項目が見やすくなり、また時・分まで設定できたSLAポリシーも秒まで設定できるようになりました。設定出来る最小の目標時間は15秒となっています。 SLAポリシーは管理センターのオブジェクトとルール > ビジネスルール > サービスレベルアグリーメントへ移動し、「ポリシーを作成」から設定することができます。

まとめ

今回はZendeskの2024年4月のアップデート情報についてまとめてみました。参考になれば幸いです。

参考記事

Zendeskヘルプ > 製品関連のニュースと新着情報 > Zendeskの新機能 > Zendeskの新機能:2024年4月