[アップデート] AWS Elemental MediaLive にモーショングラフィックスのオーバーレイ機能が追加されました

[アップデート] AWS Elemental MediaLive にモーショングラフィックスのオーバーレイ機能が追加されました

Clock Icon2021.04.07

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こんにちは、大前です。

AWS Elemental MediaLive(以下 MediaLive)に掲題のアップデートがありましたので、お知らせします。

TL;DR

  • MediaLive チャネルで配信している映像にモーショングラフィックスをオーバーレイする事が可能になったよ
  • 現時点で対応しているソースは HTML5 のみ
  • オーバーレイの実行は MediaLive スケジュールアクションで実行するよ
  • この機能を活用する事で、よりリッチなコンテンツを配信可能になるよ

どんなアップデートか

MediaLive で配信している映像に対し、モーショングラフィックスをオーバーレイする使用する事が出来る様になりました。現時点で対応するソースは HTML5 のみですが、今後利用できるソースが追加されていくのかもしれません。

文章だとイメージしづらいので図を作りました。配信している映像とは別に用意したモーショングラフィックスソースを MediaLive 上で合成して配信する様な事が出来るイメージとなります。

公式ドキュメント曰く、本機能を活用するとスクロールテキストやスコアボード、フルスクリーングラフィックなどのリッチグラフィックを直接 MediaLive に追加出来る事が嬉しいポイントの様です。

また、本機能の利用にあたっては当然 HTML5 ソースの準備が必要となるのですが、自前で用意するだけでなく、一部の HTML5 オーサリングツールと連携が可能との事です。具体的には、以下のサービス名が明記されています。

やってみた

では、実際に本機能を試してみます。

実施にあたっては、以下の公式ドキュメントを参考にしました。

0.事前準備

MediaLive Workflow を使用し、MediaLive で配信を行うためのリソースを準備します。

以下ブログと同様の手順にて、MediaLive + MediaPackage 構成を Workflow で作成しました。

以下の Workflow が作成されました。

また、HTML5 ソースとしては以下の HTML ファイルを用意し S3 に格納しました。パブリックにアクセスできる必要があるため、対象ファイルは公開設定にしておきます。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<body>
<div>
    <h1>Overlay HTML5 !</h1>
</div>
</body>
</html>

1.モーショングラフィックス オーバーレイ機能の有効化

本機能を使用するためには、MediaLive の設定を変更する必要があります。チャネルの編集から、全般設定 > Motion Graphics Configuration を開き設定します。

設定値は以下です。

  • Motion graphics configuration ... 有効
  • Motion Graphics Insertion ... ENABLED
  • Motion Graphics Settings ... HTML motion graphics ※現時点ではこれだけ

2.配信開始

MediaLive にて機能の有効化を行ったら、配信を開始します。OBS で配信を行い、プレイヤーは VideoJS HLS を利用しました。

配信を行い、再生されている事が確認出来ます。

3.モーショングラフィックス オーバーレイ機能の利用

では、いよいよ本機能を利用していきます。

該当の MediaLive チャネルからスケジュールを開き、「作成」からスケジュールアクションを作成していきます。

MediaLive 側で機能の有効化を行っていると、アクションのタイプとして "Motion Graphics Activate" が選択できる様になっているので、こちらを選択します。

Duration はオーバーレイを持続させる時間(単位:ミリ秒)で、0 にすると永続設定になります。Url には HTML5 ソースの場所を指定します。今回は S3 にファイルを配置しているので、その URL を指定します。アクセスに際して認証が必要な場合は、認証情報を設定する事も出来ます。

アクション名と開始タイプ(今回は直ぐに確認したいので immediate)は任意の設定を行い、作成を行います。

配信遅延があるので少し待つと、プレイヤー側に HTML5 がオーバーレイされた映像が配信されている事が確認できます。

また、アクションタイプとして "Motion Graphics Deactivate" を選択すると、オーバーレイを無効化できます。

おわりに

MediaLive の新機能である、モーショングラフィックスのオーバーレイ機能を紹介しました。リッチなコンテンツを実現する手段の一つとして、使用を検討すると面白いかもしれません。

また、現状は HTML5 のみをソースとしていますが、今後ソースの種類が増える事も期待したいと思います。

以上、AWS 事業本部の大前でした。

参考

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