Amazon Route 53 Domainsが .appや.devを含む34の新しいトップレベルドメイン(TLD)に対応しました

Amazon Route 53 Domainsが .appや.devを含む34の新しいトップレベルドメイン(TLD)に対応しました

Amazon Route 53 Domainsが.app、.dev、.pageなど34の新TLDに対応しました。国内主要レジストラとの更新料金比較、サービス維持調整費の影響、Route 53の運用メリット、移管手順と注意点をまとめています。
2026.05.14

Amazon Route 53 Domains が新たに34のトップレベルドメイン(TLD)に対応しました。.app.dev.page.health.forum など、開発者やビジネス向けのTLDが追加されています。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/05/amazon-route-53-domains/

2026年に入ってからRoute 53 DomainsのTLD対応が加速しており、1月の10 TLD追加に続くアップデートです。本記事では、追加されたTLDの一覧と料金、お名前.comとの料金比較、移管方法までまとめます。

先行アップデート(2026年1月)

2026年1月には .ai を含む10 TLDが追加されています。詳細は以下の記事を参照してください。

https://dev.classmethod.jp/articles/update-route53-domains-ai-tld/

今回の34 TLD追加と合わせると、2026年だけで計44のTLDが新たにRoute 53 Domainsで利用可能になりました。

今回追加された34 TLD一覧

以下、用途別に整理します。料金はRoute 53 Domainsの登録・更新料金(USD/年)です。

開発者向け

TLD 年額 用途
.app $20.00 モバイルアプリ、SaaS、ブラウザ拡張
.dev $17.00 開発プロジェクト、技術ポートフォリオ
.foo $14.00 テスト・実験用
.build $44.00 ビルドツール、開発プラットフォーム
.page $14.00 ランディングページ、個人ページ
.zip $14.00 短縮URL等

専門職・学術向け

TLD 年額 用途
.esq $29.00 弁護士・法律家
.phd $29.00 博士・研究者
.prof $29.00 教授・専門家
.health $96.00 医療・ウェルネス

コミュニケーション・イベント

TLD 年額 用途
.how $29.00 ハウツー・ガイド
.rsvp $14.00 イベント招待
.forum $19.00 コミュニティ・掲示板
.day $14.00 記念日・イベント・キャンペーン

ライフスタイル・飲食

TLD 年額 用途
.food $19.00 飲食・レシピ
.fit $42.00 フィットネス・健康
.lifestyle $19.00 ライフスタイル
.living $19.00 暮らし・住まい
.love $19.00 恋愛・ウェディング
.menu $44.00 レストランメニュー
.rest $19.00 レストラン・休息
.bar $29.00 バー・飲食店

ビジネス・不動産

TLD 年額 用途
.realty $199.00 不動産
.earth $26.00 環境・地球
.one $23.00 統一・ブランド

パーソナル・クリエイティブ

TLD 年額 用途
.art $35.00 アート・クリエイティブ
.diy $19.00 DIY・ハンドメイド
.boo $14.00 個人・ブランド・キャンペーン
.dad $14.00 個人・ファミリー向け
.soy $26.00 個人・コミュニティ・スペイン語圏向け

メディア・その他

TLD 年額 用途
.mov $14.00 動画・映像(※ファイル拡張子と同名のため注意)
.nexus $14.00 接続・ハブ
.my $43.00 マレーシアccTLD / パーソナル
.win $35.00 ゲーム・勝利

お名前.comとの料金比較

AWSを利用している環境では、ドメインもRoute 53 Domainsで管理するメリットがあります。ここでは、国内で広く使われているお名前.comとの料金を比較します。

サービス維持調整費の影響

お名前.comでは、表示価格に「サービス維持調整費」が加算されます。2026年5月調査時点では約26%の上乗せとなっていました。

表示価格(税込) 維持調整費込み(税込) 差額
.com ¥1,287 ¥1,625 +¥338(+26%)
.dev ¥3,245 ¥4,097 +¥852(+26%)
.app ¥3,520 ¥4,444 +¥924(+26%)

Route 53 Domainsのドメイン登録・更新料金には、お名前.comのサービス維持調整費に相当する追加料金はありません。日本のAWSアカウントでは税額や為替換算により実際の請求額が変動します。

新規追加TLDの比較(維持調整費込み)

今回追加されたTLDのうち、お名前.comでも取り扱いがあるものを比較します。

TLD Route 53(税込概算) お名前.com(税込)
.love 約¥3,240 ¥6,791 Route 53が約52%安い
.bar 約¥4,945 ¥9,693 Route 53が約49%安い
.rest 約¥3,240 ¥5,527 Route 53が約41%安い
.day 約¥2,387 ¥3,764 Route 53が約37%安い
.page 約¥2,387 ¥3,764 Route 53が約37%安い
.dev 約¥2,899 ¥4,097 Route 53が約29%安い
.app 約¥3,410 ¥4,444 Route 53が約23%安い

今回比較した新しめのgTLDでは、Route 53の方が安い傾向にあります。

定番TLDの比較

一方、従来からある定番TLDではお名前.comの方が安価です。

TLD Route 53(税込概算) お名前.com(税込) 差額/年
.com 約¥2,557 ¥1,625 ¥932
.net 約¥2,899 ¥1,903 ¥996
.jp 約¥9,207 ¥3,902 ¥5,305

.com / .net は年間1,000円未満の差です。IAM / CloudTrail / DNS統合などの運用メリットを重視する環境では、この程度の差額であれば移管を検討しやすいと言えます。.jp は差が大きいため、用途に応じた判断が必要です。

なお、お名前.comには日本語サポート、円建て請求、初年度キャンペーン価格などの利点もあります。

Route 53 Domainsの運用メリット

AWSの公式ブログで紹介されている、Route 53 Domainsを使うメリットです。

  • IAM によるきめ細かいアクセス制御(最小権限の原則)
  • CloudTrail でRoute 53 Domains関連のAPI操作を監査ログとして記録可能
  • AWSアカウントのMFA による保護、対応TLD・構成における DNSSEC 運用に対応
  • 対応TLDでは WHOISプライバシー保護 を追加料金なしで利用可能
  • Route 53の権威DNSとシームレスに連携可能(Route 53 DNSには 100% SLA が提供されている)
  • ALB、CloudFront、S3静的ウェブサイトホスティングなどへの Aliasレコード を簡単に設定可能(Aliasレコード自体に追加料金なし)
  • Route 53でドメインだけ管理し、ネームサーバーは外部DNSを指定することも可能

お名前.comでは確認できなかったTLD

今回追加された34 TLDの中には、調査時点でお名前.comの料金一覧では確認できなかったTLDも多く含まれています。Route 53を利用することで、AWS上で管理できるTLDの選択肢が広がります。

例: .boo.dad.foo.forum.zip.mov.nexus.rsvp.food.lifestyle.living.diy

お名前.comからRoute 53への移管方法

移管の基本的な流れは以下のとおりです。

  1. お名前.com側で ドメイン移管ロック を解除
  2. 必要に応じて WHOISプライバシー設定 を確認・解除
  3. AuthCode(認証コード) を取得
  4. Route 53コンソールで「Transfer Domain」から移管申請
  5. 確認メールを承認して完了(所要時間: 数時間〜最大7日)

注意事項

  • ドメイン移管とDNSホスティングの移行は別です。 Route 53 Domainsへ移管しても、既存のDNSレコードが自動的にRoute 53 Hosted Zoneへコピーされるわけではありません。DNSもRoute 53へ移す場合は、事前にHosted Zoneを作成し、A / CNAME / MX / TXT等のレコードを移行したうえでネームサーバーを切り替えます
  • 現在お名前.comのDNS機能を利用している場合は、移管後もそのDNSサービスを継続利用できるか事前に確認しておく必要があります。移管前に現在のネームサーバー設定とDNSレコードを控えておくことをおすすめします
  • gTLDでは、登録直後または前回移管から60日以内のドメインは移管できない場合があります(ICANNルール)
  • 多くのgTLDでは、移管時に1年分の更新費用が発生し、有効期限が1年延長されます
  • TLDによって移管ルールや必要情報が異なるため、事前に Route 53 Domainsの対応状況 を確認してください
  • Route 53 Domainsはグローバルサービスですが、AWS CLI/APIで操作する場合は us-east-1 エンドポイントを利用します

参考

注意点

  • .app.dev.page など、Google Registryが運用する一部TLDは HSTS preload対象 です。対応ブラウザではHTTPアクセスが自動的にHTTPSへアップグレードされます。証明書未準備のままサイト公開すると接続できないため、ACM、CloudFront、ALBなどで証明書を用意しておく必要があります
  • .zip.mov はファイル拡張子と同じ文字列のため、URLとして利用する場合はユーザーの誤認やフィッシング対策にも注意が必要です
  • 表示価格は標準的な登録価格です。プレミアムドメイン(短い文字列・人気ワード)では価格が異なる、または登録できない場合があります

まとめ

Route 53 Domainsで購入可能なTLDが拡大しています。2026年だけで1月の10 TLD、5月の34 TLDと計44のTLDが追加されました。

今回比較した .dev.app などの新しめのgTLDでは、お名前.comよりRoute 53の方が更新料金が安い傾向にあります。定番の .com / .net でも年間1,000円未満の差であり、IAM / CloudTrail / DNS統合といったAWSネイティブな運用メリットを重視するなら、Route 53 Domainsへの移管も有力な選択肢としてご検討ください。

参考リンク

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