Amazon Route 53 Domainsが .appや.devを含む34の新しいトップレベルドメイン(TLD)に対応しました
Amazon Route 53 Domains が新たに34のトップレベルドメイン(TLD)に対応しました。.app、.dev、.page、.health、.forum など、開発者やビジネス向けのTLDが追加されています。
2026年に入ってからRoute 53 DomainsのTLD対応が加速しており、1月の10 TLD追加に続くアップデートです。本記事では、追加されたTLDの一覧と料金、お名前.comとの料金比較、移管方法までまとめます。
先行アップデート(2026年1月)
2026年1月には .ai を含む10 TLDが追加されています。詳細は以下の記事を参照してください。
今回の34 TLD追加と合わせると、2026年だけで計44のTLDが新たにRoute 53 Domainsで利用可能になりました。
今回追加された34 TLD一覧
以下、用途別に整理します。料金はRoute 53 Domainsの登録・更新料金(USD/年)です。
開発者向け
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .app | $20.00 | モバイルアプリ、SaaS、ブラウザ拡張 |
| .dev | $17.00 | 開発プロジェクト、技術ポートフォリオ |
| .foo | $14.00 | テスト・実験用 |
| .build | $44.00 | ビルドツール、開発プラットフォーム |
| .page | $14.00 | ランディングページ、個人ページ |
| .zip | $14.00 | 短縮URL等 |
専門職・学術向け
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .esq | $29.00 | 弁護士・法律家 |
| .phd | $29.00 | 博士・研究者 |
| .prof | $29.00 | 教授・専門家 |
| .health | $96.00 | 医療・ウェルネス |
コミュニケーション・イベント
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .how | $29.00 | ハウツー・ガイド |
| .rsvp | $14.00 | イベント招待 |
| .forum | $19.00 | コミュニティ・掲示板 |
| .day | $14.00 | 記念日・イベント・キャンペーン |
ライフスタイル・飲食
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .food | $19.00 | 飲食・レシピ |
| .fit | $42.00 | フィットネス・健康 |
| .lifestyle | $19.00 | ライフスタイル |
| .living | $19.00 | 暮らし・住まい |
| .love | $19.00 | 恋愛・ウェディング |
| .menu | $44.00 | レストランメニュー |
| .rest | $19.00 | レストラン・休息 |
| .bar | $29.00 | バー・飲食店 |
ビジネス・不動産
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .realty | $199.00 | 不動産 |
| .earth | $26.00 | 環境・地球 |
| .one | $23.00 | 統一・ブランド |
パーソナル・クリエイティブ
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .art | $35.00 | アート・クリエイティブ |
| .diy | $19.00 | DIY・ハンドメイド |
| .boo | $14.00 | 個人・ブランド・キャンペーン |
| .dad | $14.00 | 個人・ファミリー向け |
| .soy | $26.00 | 個人・コミュニティ・スペイン語圏向け |
メディア・その他
| TLD | 年額 | 用途 |
|---|---|---|
| .mov | $14.00 | 動画・映像(※ファイル拡張子と同名のため注意) |
| .nexus | $14.00 | 接続・ハブ |
| .my | $43.00 | マレーシアccTLD / パーソナル |
| .win | $35.00 | ゲーム・勝利 |
お名前.comとの料金比較
AWSを利用している環境では、ドメインもRoute 53 Domainsで管理するメリットがあります。ここでは、国内で広く使われているお名前.comとの料金を比較します。
サービス維持調整費の影響
お名前.comでは、表示価格に「サービス維持調整費」が加算されます。2026年5月調査時点では約26%の上乗せとなっていました。
| 例 | 表示価格(税込) | 維持調整費込み(税込) | 差額 |
|---|---|---|---|
| .com | ¥1,287 | ¥1,625 | +¥338(+26%) |
| .dev | ¥3,245 | ¥4,097 | +¥852(+26%) |
| .app | ¥3,520 | ¥4,444 | +¥924(+26%) |
Route 53 Domainsのドメイン登録・更新料金には、お名前.comのサービス維持調整費に相当する追加料金はありません。日本のAWSアカウントでは税額や為替換算により実際の請求額が変動します。
新規追加TLDの比較(維持調整費込み)
今回追加されたTLDのうち、お名前.comでも取り扱いがあるものを比較します。
| TLD | Route 53(税込概算) | お名前.com(税込) | 差 |
|---|---|---|---|
| .love | 約¥3,240 | ¥6,791 | Route 53が約52%安い |
| .bar | 約¥4,945 | ¥9,693 | Route 53が約49%安い |
| .rest | 約¥3,240 | ¥5,527 | Route 53が約41%安い |
| .day | 約¥2,387 | ¥3,764 | Route 53が約37%安い |
| .page | 約¥2,387 | ¥3,764 | Route 53が約37%安い |
| .dev | 約¥2,899 | ¥4,097 | Route 53が約29%安い |
| .app | 約¥3,410 | ¥4,444 | Route 53が約23%安い |
今回比較した新しめのgTLDでは、Route 53の方が安い傾向にあります。
定番TLDの比較
一方、従来からある定番TLDではお名前.comの方が安価です。
| TLD | Route 53(税込概算) | お名前.com(税込) | 差額/年 |
|---|---|---|---|
| .com | 約¥2,557 | ¥1,625 | ¥932 |
| .net | 約¥2,899 | ¥1,903 | ¥996 |
| .jp | 約¥9,207 | ¥3,902 | ¥5,305 |
.com / .net は年間1,000円未満の差です。IAM / CloudTrail / DNS統合などの運用メリットを重視する環境では、この程度の差額であれば移管を検討しやすいと言えます。.jp は差が大きいため、用途に応じた判断が必要です。
なお、お名前.comには日本語サポート、円建て請求、初年度キャンペーン価格などの利点もあります。
Route 53 Domainsの運用メリット
AWSの公式ブログで紹介されている、Route 53 Domainsを使うメリットです。
- IAM によるきめ細かいアクセス制御(最小権限の原則)
- CloudTrail でRoute 53 Domains関連のAPI操作を監査ログとして記録可能
- AWSアカウントのMFA による保護、対応TLD・構成における DNSSEC 運用に対応
- 対応TLDでは WHOISプライバシー保護 を追加料金なしで利用可能
- Route 53の権威DNSとシームレスに連携可能(Route 53 DNSには 100% SLA が提供されている)
- ALB、CloudFront、S3静的ウェブサイトホスティングなどへの Aliasレコード を簡単に設定可能(Aliasレコード自体に追加料金なし)
- Route 53でドメインだけ管理し、ネームサーバーは外部DNSを指定することも可能
お名前.comでは確認できなかったTLD
今回追加された34 TLDの中には、調査時点でお名前.comの料金一覧では確認できなかったTLDも多く含まれています。Route 53を利用することで、AWS上で管理できるTLDの選択肢が広がります。
例: .boo、.dad、.foo、.forum、.zip、.mov、.nexus、.rsvp、.food、.lifestyle、.living、.diy 等
お名前.comからRoute 53への移管方法
移管の基本的な流れは以下のとおりです。
- お名前.com側で ドメイン移管ロック を解除
- 必要に応じて WHOISプライバシー設定 を確認・解除
- AuthCode(認証コード) を取得
- Route 53コンソールで「Transfer Domain」から移管申請
- 確認メールを承認して完了(所要時間: 数時間〜最大7日)
注意事項
- ドメイン移管とDNSホスティングの移行は別です。 Route 53 Domainsへ移管しても、既存のDNSレコードが自動的にRoute 53 Hosted Zoneへコピーされるわけではありません。DNSもRoute 53へ移す場合は、事前にHosted Zoneを作成し、A / CNAME / MX / TXT等のレコードを移行したうえでネームサーバーを切り替えます
- 現在お名前.comのDNS機能を利用している場合は、移管後もそのDNSサービスを継続利用できるか事前に確認しておく必要があります。移管前に現在のネームサーバー設定とDNSレコードを控えておくことをおすすめします
- gTLDでは、登録直後または前回移管から60日以内のドメインは移管できない場合があります(ICANNルール)
- 多くのgTLDでは、移管時に1年分の更新費用が発生し、有効期限が1年延長されます
- TLDによって移管ルールや必要情報が異なるため、事前に Route 53 Domainsの対応状況 を確認してください
- Route 53 Domainsはグローバルサービスですが、AWS CLI/APIで操作する場合は
us-east-1エンドポイントを利用します
参考
- 公式ドキュメント: Transferring Registration for a Domain to Amazon Route 53
- お名前.comからAmazon Route 53へドメインを移管する(2014年、UIは変わっていますが基本的な流れは同じです)
注意点
.app、.dev、.pageなど、Google Registryが運用する一部TLDは HSTS preload対象 です。対応ブラウザではHTTPアクセスが自動的にHTTPSへアップグレードされます。証明書未準備のままサイト公開すると接続できないため、ACM、CloudFront、ALBなどで証明書を用意しておく必要があります.zipや.movはファイル拡張子と同じ文字列のため、URLとして利用する場合はユーザーの誤認やフィッシング対策にも注意が必要です- 表示価格は標準的な登録価格です。プレミアムドメイン(短い文字列・人気ワード)では価格が異なる、または登録できない場合があります
まとめ
Route 53 Domainsで購入可能なTLDが拡大しています。2026年だけで1月の10 TLD、5月の34 TLDと計44のTLDが追加されました。
今回比較した .dev や .app などの新しめのgTLDでは、お名前.comよりRoute 53の方が更新料金が安い傾向にあります。定番の .com / .net でも年間1,000円未満の差であり、IAM / CloudTrail / DNS統合といったAWSネイティブな運用メリットを重視するなら、Route 53 Domainsへの移管も有力な選択肢としてご検討ください。








