[レポート] ハンズオン/パワフルなデータドリル機能 – Looker:JOIN 2019 at San Francisco #looker #JOINdata

2019.11.25

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現地時間2019年11月05日〜07日の期間、米国サンフランシスコで開催されているLookerの年次カンファレンスイベント『JOIN 2019』。今年2019年のイベントは、弊社から3名のメンバーが現地参戦しています。

当エントリでは、その中からブレイクアウトセッション『Hands-on Lab: Dive into the Details: Powerful Data Drills(ハンズオンラボ: パワフルなデータドリル機能)』の内容について参加レポートをお届けします。

目次

 

セッション概要

セッションの概要は以下の通りです。

[登壇者情報]:
・Shelley Fussman (Data Analyst / Looker)

[セッション情報]:
Hands-on Lab: Dive into the Details: Powerful Data Drills
(ハンズオンラボ: パワフルなデータドリル機能)

Setting up drill paths within your data empowers people to answer more questions, make more informed decisions, and access actionable details, all within the context of the information they’re analyzing. Join us in this lab and get ready to learn how to build enhanced drill-throughs for your data lovers that include visualization, pivots, and even table calculations with conditional formatting.
(データ内にドリルパスを設定すると、分析する情報のコンテキスト内で、人々がより多くの質問に答え、より多くの情報に基づいた意思決定を行い、実用的な詳細にアクセスできるようになります。 このラボに参加して、視覚化、ピボット、条件付き書式設定を含むテーブル計算など、データ愛好家向けの強化されたドリルスルーを構築する方法を学びましょう。)

 

セッションレポート

 

ドリルとは

合計やカウント等の『高レベルのメトリック』から、それらを求める際に使用される行レベルのデータに移動できる機能。一般的な傾向を表示するという利点の他にも、より深堀りする形で、高レベルで表面化しない可能性のある外れ値を見つけるということにも利用出来る。

ドリルを活用する際は、レポート表示時にユーザーとの会話を想定し『どんな質問が出てくるか』を踏まえて設計すると良い。

  • ユーザーが数字を見た後、次に何を質問してくるか?
  • 特定の視覚化が、常に反復的な質問をするように導くことが出来るか?
  • 彼らが確認したい『数値』に、どの値がその価値を貢献出来るか?

これらの室温を念頭に於いてドリルを設計することで、ユーザーエクスペリエンスが向上し、データからより良いストーリーを伝えることが出来る。

ドリル実践例

メトリックにドリル機能を追加することで、フォローアップの質問が行いやすくなり、データのストーリーをより深く掘り下げる事が出来る。

  • 在庫切れのアイテムにドリルダウン→影響を受ける注文を確認
  • NPSスコアをクリック→最も満足度の低い名前を表示
  • 箱ひげ図でWebページに費やした平均時間の分布を表示
  • 平均数の外れ値を洗い出して把握
  • 全体的な数につながるソースの内訳を理解(契約、プレミアサービスなど)

 

Liquid式

Liquidは、Shopifyによって作成されたオープンソースのRubyベースのテンプレート言語。LookMLと組み合わせて使用することで、より柔軟で動的なコードを構築出来る。Liquidコードは中括弧{}で示され、3つの異なるカテゴリに分類される。

  • オブジェクト(Object):オブジェクト:ページ上のコンテンツを表示する場所をLiquidに伝える
  • タグ(Tags):テンプレートのロジックと制御フローを作成
  • フィルタ(Filter):Liquidオブジェクトの出力を変更

LookerでLiquid式を使う

Liquid式LookML上の以下の局面で利用可能。

  • htmlパラメータ
  • linkパラメータ

使用可能なすべてLiquid変数については、以下を参照。

 

LookerのURL構成

Lookerは、以下の様な形でURLのどこを見ればコンポーネントがどの様に構成されているかを把握出来る。

LookerはURLコンポーネントをハッシュに短縮している。完全なURLタイプはMacの場合はCommand-U、Windowsの場合はCtrl+Uをサイト上で実行することで、情報を入手可能。

カスタムドリルの制限と並べ替え

デフォルトのドリルパス:

  • 500行まで
  • 1つめのメジャー項目でソートされる

カスタムドリルパス

  • 上限値までの行が表示される
  • 並べ替えるメジャーとディメンションを選択可能

Liquid式を用いてこれらの処理を実現し、ドリルパスのURLに追加することが可能。

 

ドリルで可視化を制御

カスタムドリル機能を使うと、視覚化(Visualizations)の部分も制御が可能となる。

デフォルトドリルパス:

  • Lookerはデータに基づいて視覚化を自動的に選択
  • そして多くの場合、複雑なドリル構成のデータテーブルが作成される

カスタムドリルパス:

  • 表示する視覚化とデータを選択可能
  • 大量のデータを一度に扱うことが可能

※URLにvis_configを設定することでこれらの処理が実現可能。

 

その他参考資料

その他参考になりそうなLooker公式の情報を以下にまとめておきます。実践例やソースコードもまとめられていますので、学習も捗りそうです。

 

まとめ

以上、Looker:JOIN 2019ブレイクアウトセッション『Hands-on Lab: Dive into the Details: Powerful Data Drills(ハンズオンラボ: パワフルなデータドリル機能)』の参加レポートでした。

Lookerでは当エントリで紹介した『ドリル機能』をカスタマイズする事でより効果的でスムーズなデータの深掘りが可能となります。うまく活用してユーザーのデータ探索体験を加速させて行きましょう!