#tc18 [レポート] Tableauで扱う地理空間について – Tableau Conference 2018 at New Orleans

Tableauならではの機能ですよね。
2018.11.16

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目次

セッション概要

当セッションの概要は以下の通りです。

<セッションタイトル> Geography matters | Answering every map, spatial data, and GIS question you ever had (Tableauで扱う地理空間について)</br/> <講師> Ashwin Kumar, Tableau Kent Marten, Tableau Ryan Whitley, Tableau

<レベル> Intermediate

<セッション概要> This session is all about maps and spatial data in Tableau. We'll answer some of the most frequently asked questions and then open it up AMA-style until we run out of time. Customer participation is required. (このセッションでは、すべてTableauのマップと空間データについて説明します。 最もよく聞かれる質問のいくつかに答えて、時間がなくなるまでAMAスタイルで開きます。受講者の積極的な参加が必要です。)

セッションレポート

Tableauのマッピング機能の概要

本セッションは、前半30分はスライドと簡易なデモを実施して、Tableauが地理データを使用してどういうことができるかの紹介をします。後半30分はひたすらみなさんの質疑応答に対応します。マッピングに関するあらゆる質問を受け付けます。

Tableauのマッピングに関する機能の中でも、ジオコーディングは「おばあちゃん」的存在だと思います。Tableauには世界中の場所の名前のデータベースが内蔵されています。名前の他に、郵便番号などのコードも入っています。それらは「実際の場所」も持っています。それが「地点」なのか「境界」もTableau上で示されます。Tableauユーザーは、1回クリックするだけで、地図を作成することができるようになっています。Tableauは自動的に各カラムがジオデータかどうかを判断します。もちろん任意のカラムをジオデータとして手動で割り当てることも可能です。それらを実行した項目をダブルクリックするだけで、地図を展開することができます。

Tableauには10種類の地理的役割がが存在します。例えば空港コード…MSYやSCAといったコードがデータにある場合、自動的に地理的役割としてみなされます。アメリカの議会地区やヨーロッパのNUTSコードも対応しています。

また、関連する機能として「ワールドビュー」「シノニム」「カスタム領域」があります。「ワールドビュー」は、Tableauはインストール元のOSのロケール設定に応じて、表示するマップの国を自動で判別します。もちろん強制的に別のロケールに変更することもできます。シノニムは「場所の代替名」です。スペルミス等のデータを、ジオコーディングデータベースと連携して、自動的に本来の地理データとマッチさせます。カスタム領域は、自分で任意の領域を地図上に作ることができます。

バージョン10以降に登場したマッピング機能について

新機能

Tableauは人々がデータを正しく理解できるよう助けるというビジョンがあります。それは空間データでも同様です。空間データを扱う固有のツール(Arcmap、QGIS)からそれらの機能を取り出したい(そしてTableauに搭載したい)と考えています。

バージョン10.2で、シェープファイルやKML等の空間データに対応しました。これはすべてウェブメルカトルマップに準拠し、地理座標で表示されます。

2018.1ではSQLサーバー上の空間データをサポートするようになりました。メンバーが共有して使用できるように、DBに空間データを格納していることはよくあります。PostgresやOracleなど、多くの人々が使用しているであろうDBでも、同じようなことができる機能を開発していきたいと考えています。

2018.3ではSREファイル等に対応しました。SREファイルのジオデータベースに接続する際、直接そのソースに接続することができます。この場合、1つのテーブルのみを選択することができます。

バックグラウンドマップ

Tableauは既にデフォルトでバックグラウンドマップをサポートしています。また、別途Web Map Service (WMS) を使うこともできます。WMTSを使うことも不可能ではないですが、別途設定等が必要です。

また、Mapboxと連携することもできます。もしあなたが既にMapboxのアカウントをもっていれば、すぐにあなたのマップをTableauに使うことができます。

加えて、Tableauに任意の画像をもちこんで、その上にデータをマッピングすることもできます。

他の機能について

空間データの対応以外にも、空間データにまつわる新機能があります。

2018.2では、空間データ同士の結合が登場しました。結合条件に「INTERSECTS」を指定することで、空間データを結合することができます。そのため、結合に使用するカラムは必要ありません。

2018.3では、新しいマークタイプとして「密度」が登場しました。いわゆる「ヒートマップ」が表現できるマークタイプです。また、「セットアクション」は、地理空間に直接関係する機能ではないのですが、地図を扱うための非常に強力でインタラクティブな機能になるだろう…と私は思っています。

今後の新機能について

(今後実装される予定の、マッピング関係の新機能について、デモが行われました。ベクトル地図の対応や衛星画像対応などの機能が紹介されました。)

私達は「地図製作法」を適用しています、私達が地図をデザインする方法は、少し異なります、彼らは地図の「道路」をデザインしています。道路は必ずしもTableauの主な使用例ではありませんが、プレゼンテーションの視点からは、審美的で創造的だといえるでしょう。

質疑応答

(前半30分が終了した時点で、セッション自体は終了し、後半は聴講者との質疑応答でした。)

(グーグルストリートビューと連携できるか?という質問がありました。ダッシュボードアクションで実現可能だそうです。)

まとめ

質疑応答に力を入れていた?セッションだったため、情報はちと少なめですが、Tableauにおける地図関係の機能についておさらいすることができました。こう見ていくと、やはり地図機能について力を入れている印象があります。今後の新機能に期待ですね。

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