【レポート】 30 分で理解する AWS ストレージサービスの全体像 #AWSSummit

2020.09.09

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どうも、もこ@札幌オフィスです。

今年はAWS Summit Onlineという事で、2020/9/8〜9/9の間のライブセッションと、09/30まで視聴可能なAWS認定セッション、お客様事例セッション、セルフペースハンズオン、Partner Discovery Session (パートナーセッション) などなど、場所を選ばずにオンラインで、好きな時に好きなだけ学べるような環境になっています。

本記事ではライブセッション Day2 Track2 13:15〜13:45の「30分で理解する AWS ストレージサービスの全体像」のセッションレポートとなります。

後日ライブセッションのアーカイブも公開されると思いますので、合わせてご覧下さい。

セッション情報

30分で理解する AWS ストレージサービスの全体像

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術統括本部インダストリーソリューション部 ソリューションアーキテクト 川野 純

AWS のストレージサービスはオブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージを提供するだけでなくオンプレミスと連携したバックアップ・DR ソリューションなどなど様々なストレージ関連サービスがあります。これらのストレージサービス群のオーバービューと使い所を 30 分で駆け抜けるオーバービューセッションです。

レポート

  • セッション目的
    • オンプレミスのストレージの課題の整理、クラウドで提供されるストレージのメリット
    • 様々なシーンでどのストレージサービスが良いのかをご紹介
    • 日々進化するサービス機能強化によって新しい利用シーンが増えてきており、最新情報を抑えておく

オンプレミスのストレージの課題の整理、クラウドで提供されるストレージのメリット

  • ビジネスで重要度が増すデータ
    • ビッグデータなどの様々なシーンで活用されるデータは、飛躍的な増加、新しいデータソース、多様性が増えている
    • これらを扱うデータをオンプレミス環境で管理するのは現実的ではない
  • オンプレミスでの課題
    • 調達・セットアップして利用出来るまで数ヶ月かかる
      • 予算調達、発注、、、などなど
        • クラウドではすぐに活用出来る
    • 容量の制限がある
      • 枯渇しないように注意しなければならない
        • 将来を見越した先行投資が必要だし、使われなかったときのリスクもある
          • クラウドであれば簡単にスケールできる
    • 様々な障害を想定した対策が必要
      • クラウドストレージは冗長化されている
        • 交換用の予備ストレージも不要に
    • システムパフォーマンスの設計
      • オンプレミスではHDD/SSDの変更は不可能、調達時点での物になってしまう
        • クラウドでは簡単に必要な種類のストレージに変えられる
    • コスト
      • オンプレミスではコストが下がらない
      • ハードウェアのサポート終了などを意識しないといけない
        • クラウドではストレージを適切に選択することでコスト最適化、運用負荷軽減が出来る

ストレージサービス活用シーン

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AWSのストレージサービスは複数ある

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データベースでのストレージ

  • データファイル、トランザクションログファイル、アーカイブなど様々な物がある
    • ファイルの種類ごとに求められるI/O性能が異なるので、適切なストレージが必要

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  • EBSはSSDのgp2/io1、HDDのst1/sc1がある
    • 一部ではEC2インスタンスストアもある
  • ブロックストレージの選択はスライドのようなフローで選ぶと良い

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ファイルサーバー

  • 接続したいプロトコルによりサービスが異なる

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  • EFS
    • 複数AZで冗長化
    • PBクラスの容量保持可能
    • NFSでアクセスを提供

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  • Amazon FSx for Windows File Server
    • Windows ファイルサーバー完全マネージドサービス
    • SMB
    • 3PBまで拡張可能

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データレイク

  • どんなサイズにでもスケール出来る
  • 全てのアプリケーションと統合出来る
  • クエリー可能なカタログ
  • 分析や機械学習にも活用出来るように

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  • Amazon S3
    • 容量無制限
    • 高い耐久性(99.9999999%)
    • 1GBあたり3円程度
    • スケーラブルで安定した性能
    • セキュリティーコンプライアンスあり
    • 分析機能、幅広いサービスとの統合
      • S3 インベントリ、S3 Selectを利用出来る

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高性能コンピューティング(HPC)

  • 科学技術計算、ビッグデータ解析など、膨大な計算が必要な場合
    • 数100GB/s や、数百万IOPSなどの高速ストレージが必要になってくる
    • Amazon FSx for Lusterは最大数百GB/秒、数百万IOPSのスループットを提供

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バックアップ

  • 「どこ」から「何」をバックアップするのかを確認
    • AWSのEC2ならAMIなど
    • 一部サービスはAWS Backupで一元的に管理も出来る
  • オンプレミスはStorage Gateway / Snowball Edgeなども可能

  • Snowball Edge

  • 物理的なハードウェアアプライアンス
  • 100TB規模の移行が可能

データ移行

  • オンラインで移行するべきか、オフラインで移行するべきなのかを確認

    • データだけか、マシンイメージだけかを確認する
  • AWS DataSync
    • オンプレミスとクラウドのデータ転送をシンプルかつ高速に実行するオンライン転送サービス
      • 最大10Gbps 、帯域のスロットリングも可能
  • CloudEndure Migration
    • 短い停止時間でマイグレーション
    • エージェントがブロック単位でデータを転送、本番を停止することなくテスト出来る

サービス機能強化により広がる利用シーン

  • Amazon EFSのAWS Lambdaサポート
    • AWS Lambdaから永続的データストアとしてAmazon EFSを利用出来るように
    • これまではS3を利用してきたが、EFSが使えるように
  • AWS Snowcone
    • 米軍でも採用可能なレベルのセキュリティ
    • 2.1kgで高い物理的な耐久性
    • 2CPU / 4GB RAM / 8TB
  • AWS Transfer Family
    • S3データレイクと外部ユーザーのセキュアなデータ交換をサポート
    • サーバー管理不要

まとめ

  • オンプレミスストレージの課題と、クラウドで提供されるストレージのメリットを確認
  • ストレージ利用シーンをベースにどのストレージを使えば良いのかを解説
  • 新たに生まれるサービスや機能拡張により広がる利用シーン
  • AWSストレージサービスを上手にクイックに安く使って欲しい