【レポート】【大阪大学様ご登壇事例】クラウド利用で周回遅れの企業と大学が取れる戦略 #AWSSummit
まいど、大阪の市田です。
本記事は、現在開催中のAWS Summit 2018 Tokyoで行われた事例セッション「【大阪大学様ご登壇事例】クラウド利用で周回遅れの企業と大学が取れる戦略」のレポートです。
セッション概要
本講演者が NTT ドコモでクラウドの本格的利用を始めたのは 2011 年ごろからで、Web サービスとビジネスデータ解析のクラウドへの大移動が始まった。今では、世界有数の規模のデータ量とアカウント数を高いセキュリティ技術の下で運用してい る。このようにクラウドネイティブなサービス開発が進む一方で、その果実を受け取れない取り残された企業と大学がある。(私は)どうすればよいのか。IT 企業ではないユーザー企業が自ら AI による産業革命、つまりデジタル変革が起こせる時代がやってきたなかで、周回遅れの企業と大学が取れる戦略を議論したい。
大阪大学 先導的学際研究機構 教授:栄藤 稔 氏
セッション内容
AIで今、起きようとしていること
- 産業の最適化
- プラットフォーム改革
- 今、超ホットなRobotic Process Automation(RPA)
- 今後2年くらい話題になってくる
- 三菱東京UFJ銀行もAWS使ってRPAをやっている。
- NHKによる報道あり
- IoT水田センサデバイスのプラグアンドプレイとスケーラビリティ
- スマート農業IoTk版構成概念図
- テンプレート使って作っている
ケーススタディ
- ロボット化して儲かるのか判断が難しかったところ
- 農作物の仕分け
- 人がやると$3M(三億円)かかる
- フォーククリフトを使った作業
- $260M
- 某建機メーカーの事例など
- 一番儲かったケースはどれか?
- 「某件きメーカーの事例」と「農作物の仕分け」
IoTカスタマージャーニーの計算:
- 概念設計
- 実装設計
- 仮説検証
- 展開
- データ解析
- システム連結
壁:仮説検証のコスト計算できない
- Pilot & ROI
- 結論:クラウド使うといい
費用対効果
- ICTリソースとOTリソースの乖離
- プロットフォーム思考の欠如 - エコシステムの設計者がいない - バックエンドのセキュリティどうするか?など
AIはモジュールからプラットフォームへ
- データベースしか知らないエンジニアとアルゴリズムしか知らない研究者
- この二者間のギャップをクラウド使うことで、データベースしか知らないエンジニアがアルゴリスしか知らない研究者を駆逐する傾向
IoTプラットフォーム
- AWS IoTアーキテクチャ
- 検討すべき事項などの定石が揃っているのでコスト計算しやすくなる
- クラウドは単なる時間貸しのサーバではなく、定石が揃っているという捉え方がよい
企業がクラウド対応に周回遅れとなる理由
- そもそも非IT企業はどこから手を付けていいか分からない
- 自分の会社はITと無縁だと思っているためITの活用方法が分かっていない
- ITで何ができるんですかと他人事
- ITなしでも会社が成り立っている。
- クラウドが早道というが、ビギナーにはどのような課題があるか?
- 某大学では従量課金でいいのは電気代と水道代のみ。
- クラウドが安全と思われていない
- 解決策としては利用事例などをたくさん出して考え方を変えてもらうしか無い
- AIやIoTというがそのROIの計算が出来ていない。手段の目的化。
クラウド活用まで
- 問題外:クラウドは入札で定額で使いたい
↓
- ITインフラを変動費化したい
- プロジェクトベースで導入
↓
- PoCどまり症候群
- 情報系の学部でもクラウドの授業やってないところがほとんど。
- 大阪大学はPoC段階
↓
- クラウドインテグレータに丸投げ
- これは悪くはない選択肢
- PoC症候群を抜けるために有効
↓
- 武闘派CIOの存在(クラウドネイティブの領域)
- フジテック
- 日経デジタル
- 東急ハンズ
- プロトタイプからプロダクトに持ってくることが大切
↓
- スタートアップの領域
- メルカリなど
↓
目指す領域(目指したい領域)
最後に
最後のメッセージは「クラウドなら少人数で始めることができる。そこでノウハウを貯めて、プロトタイプからプロダクトへ持って行くことが大切」というものでした。
国立大学でのクラウド活用事例と導入への考え方を聞くことができたセッションで、いわゆる文教分野においてもAWSへの導入がより進んでいくように感じました。