Readableな夜 on 2019/07/08に参加しました #readable_na

2019.07.09

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CX事業本部の阿部です。

昨日、Readableな夜という勉強会に参加してきました。

Readableな夜 がどのような勉強会かについては、公式の説明を引用します。

「より多くの人へ Web コンテンツを届ける」ための方法を考えていく勉強会です Web アクセシビリティに関する情報共有を中心に、企画/編集/ビジュアルデザイン/実装/運用といった分野に検討を広げていきたいと考えています。

岡山でアクセシビリティ検証などに携わっているデザイナの 澤田さん が主催されている勉強会です。

元々、大学時代に読んだ「誰のためのデザイン?」という本が好きで、ユーザエクスペリエンス(以下UX)については興味があったので、個人的に本を読んだりはしていました。 CX事業本部になってからもCXを達成するために自分がどこに貢献すべきで、そのための投資領域をUXとIAに置こうと考えていたら、 大阪もっちー から「アクセシビリティも」と言われていたタイミングでもありました。

前々から開催されていることは存じ上げていたのですが、タイミングが悪かったのとその時の興味対象が他のことに向いてたので参加できず、今回が初めての参加になりました。 なお、「ブログ書いてくれる人ー」と言われて手を上げる人が見当たらなかったので、「ブログの会社」としての使命感が湧き上がってきたため、今このエントリを書いてます。

今回のテーマ「UDトークで会話をアクセシブルにしてみよう」

勉強会「リーダブルな夜 on 2019/07/08」を開催します

昨日のテーマはリアルタイムな音声の文字変換アプリをきっかけに、イベント自体のアクセシビリティや情報保障について考えてみる、というものでした。 その後は、実際に参加者複数人でUDトークを使ってみて、体験やアイデアを共有しました。

勉強会「リーダブルな夜 on 2019/07/08」でのツイートのまとめ

UDトークとは?

UDトーク

コミュニケーション支援・会話の見える化アプリ

視聴覚障害間、多言語、世代間のコミュニケーションを支援するアプリとして作成されています。 スマートフォンのマイクで拾った音声をリアルタイムにテキストに変換し、設定に応じてかなを振ったり多言語への翻訳をしたりすることができます。

セッション

UDトークを実際に使ってみる前に、澤田さんからUDトークの説明と「情報保障」という考え方についてのセッションがありました。

まず、アクセシビリティの根っこは 知る権利 にあり、情報の要/不要は提供者が決定するものではなく、利用者が決めること、という大前提があります。 情報保障 とはその知る権利を保証するための考え方で、各種代替手段などを用いて、情報が様々な背景を持った方にいきわたるようにしていくことをさします。

この時に、「我が社の商品は、視覚障害者の人は買わないだろうから」と商品紹介サイトに代替テキストを入れなかったけども、実は会社側が思ってなかったようなニーズで使っていた、という事例が紹介され、冗談めかして語られましたが、我々も暗黙のうちにやりがちなことだよな、と思いました。

その情報保障の代替手段の一つとして紹介されたのが今回のUDトークです。 なお、UDトークは話している内容を全てテキスト化するため、情報量が多くなります。そのため、代替手段として全てのケースにちょうど良い訳ではないので、要約筆記など他の選択肢もある、とのことでした。

使ってみた

参加者でUDトークをインストールして使ってみました。

実際には前後しますが、以下のような感じでテキスト変換されます。

スマートフォンのマイクの感度と指向性にもよりけりですが、割と広い範囲の音も拾ってしまうので、複数の場所で同時に話しているとたまに変換精度が悪くなるようでした。 ただ、全体的な利用感としては、スピードもタイムラグがほとんど気になりませんし、狙った音に絞って拾えている時の精度も高かったです。

また、PC版のアプリを使ってリアルタイムでのテキスト構成もできるとのことで、3人でグループを作ってそれも試して見ました。

所感

事前にアナウンスされていたアプリのインストールを忘れて勉強会に望んだため、時間がちょっと取られてしまったのが反省点ですね。

様々な事情を持っている方への配慮として、アクセシビリティを検討することは大事なことですが、なかなか自分の問題ではない時に気づきづらいこともあります。 実際にそれでどういう問題が起きて、ソリューションとして何があるのか、一度体験しておく、知っておくだけでも次に気づきやすくなるのではないかと思いました。

また、UDトークの性能も高くて、アクセシビリティをテクノロジーが支えている部分もあるのだな、と感じました。 私は勉強会で、セッションの話の内容を追いかけきれない時があるのですが、これなら遡れるし、勉強会などのテキスト表示などにも十分に使えるのではないかな、と思います。

きっと様々な事情を持っている方に配慮したコンテンツは、我々にも配慮が行き届いたコンテンツなのだろう、と感じることができた勉強会でした。