
Claude Code v2.1.219 の主要アップデート - Claude Opus 5 の登場、Opus 4.8 と同じ価格、2.5 倍の Fast モードも提供
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.219(2026-07-24 公開)がリリースされました。新しいモデルが増えた版ですが、実務では周辺の設定や既定値の変化のほうが影響が大きいかもしれないと感じています。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
v2.1.219 では 27 件の変更が入りました。内訳は新機能が 7 件、修正が 10 件、エラー表示やログまわりの改善が 6 件、破壊的変更が 2 件、セキュリティ設定の追加とスキルの更新が各 1 件です。モデルの追加とエージェント実行まわりの既定値の見直しが中心で、残りは MCP・セルフホストランナー・ターミナル表示の細かな手当てが占めています。
本日、Claude Opus 5 の発表
Opus 5 は本日、全有料プランおよび Claude API で利用可能になりました。Opus 4.8 と同じ価格です。Claude Max のデフォルトモデルであり、Claude Pro で最も強力なモデルです。また、Fast モードでも提供されており、デフォルト速度の約 2.5 倍で動作します。

位置づけ・価格
Fable 5に迫る性能を半額で提供するモデル。Claude Maxの新しいデフォルト、Claude Proでの最上位モデル。価格は入力100万トークンあたり$5、出力$25でOpus 4.8と据え置き。通常の2.5倍速で動く Fast モードも用意(基本価格の2倍)。

性能

- コーディング・ナレッジワーク系ベンチ(Frontier-Bench、GDPval-AAなど)でトップ。Frontier-Benchでは低コストながらOpus 4.8の2倍以上のスコア。
- ARC-AGI 3で次点モデルの約3倍、Zapier AutomationBenchで約1.5倍の合格率。OSWorld 2.0ではFable 5の最高スコアを1/3強のコストで上回る。
- 効果設定(effort)でコストと知能のトレードオフを調整可能。
- ライフサイエンス系の評価すべてでOpus 4.8を上回り、特に有機化学(+10.2pt)とタンパク質関連タスク(+7.7pt)で伸びが大きい。
振る舞いの特徴
自分の作業を検証しながら粘り強く反復する点が強化されている。図面を直接見られない状態で自前の画像処理パイプラインを書いて3Dモデルを再構築した例や、検証用の実データがない中でテストハーネスを自作した例が挙げられている。
アラインメントと安全性
自動行動監査で「これまでで最もアラインしたモデル」と評価(不整合スコア2.3)。危険な二重用途能力ではフロンティアを進めておらず、生物学・攻撃的サイバーの両分野でMythos 5の後方にとどまる。脆弱性の「発見」ではMythos 5に近いが、「エクスプロイト開発」では大きく劣る。
セーフガード
- サイバー:ソースコードの脆弱性発見は許可、バイナリベースのスキャン・ペンテスト・エクスプロイト生成はブロック。分類器の発動頻度はFable 5比で約85%減の見込み。フラグ時はOpus 4.8にフォールバック。CVP参加組織は制限の緩い版を利用可。
- 生物学:Opus 4.8同等のセーフガードのため、一般提供モデルとしては最も科学研究向き。Fable 5でブロックされる生物学関連リクエストはOpus 5にルーティングされる。
ベータ機能
会話途中でのツール変更(プロンプトキャッシュを無効化しない)、およびAPIでの自動フォールバック。
注目のアップデート
Claude Opus 5 の追加(新機能)
Claude Opus 5(claude-opus-5)が追加され、既定の Opus モデルになりました。1M コンテキストに対応し、fast mode の料金は $10/$50 per Mtok です。
既定の Opus が入れ替わるため、モデルを明示せずに使っている方ほど、応答傾向とコストの変化に気づきにくいのではないかと感じます。
サンドボックスの厳格な許可リスト(セキュリティ)
sandbox.network.strictAllowlist 設定が追加されました。サンドボックス実行のコマンドについて、許可リストにないホストへの接続を、確認プロンプトを出さずに拒否します。
CI や共有端末など、確認プロンプトに人が応答できない環境でサンドボックスを使っている方には、効き目の大きい設定だと感じます。
サブエージェントのネストが既定で深さ 3 まで(新機能)
サブエージェントが既定で深さ 3 までネストしたサブエージェントを起動できるようになりました(以前は 1)。CLAUDE_CODE_MAX_SUBAGENT_SPAWN_DEPTH=1 を設定するとネストを無効化できます。
サブエージェントに調査を任せる構成を組んでいる方は、意図せず孫・ひ孫にあたる階層まで起動する可能性があるため、既定値の変化を把握しておく価値があると感じます。
claude -p の出力欠落を修正(不具合解消)
ストリーム途中の API エラーでターンが終了した際に、claude -p のテキスト出力が、生成済みの回答まで落としてしまう問題が修正されました。
claude -p をスクリプトや CI から叩いている方にとって、API エラー時に途中まで得られていた回答が残るかどうかは、リトライ設計の手間に直結すると感じます。
Windows の CLAUDE_CODE_GIT_BASH_PATH を修正(不具合解消)
Windows で CLAUDE_CODE_GIT_BASH_PATH に bash/sh 以外のバイナリのパスが指定されていると、終了したりそのまま bash として使われたりする問題が修正されました。現在は警告を出して無視されます。
Windows で Git Bash のパスを環境変数で指定している方は、原因の分かりにくい終了に悩まされていた可能性があり、優先して更新する価値があると感じます。
アップデート内容
新機能
DirectoryAddedフックが追加されました。/add-dirまたは SDK のregister_repo_rootコントロールリクエストによってセッション途中で作業ディレクトリが登録された後に発火します。- ヘッドレスの stream-json init イベントに
mcp_server_errorsが追加され、設定バリデーションでスキップされた--mcp-configエントリが一覧されます。ターミナル実行では起動時に警告が表示されます。 workflowSizeGuideline設定キーが追加され、アドバイザリである Dynamic workflow size guideline を任意の設定ファイルから指定できます。設定されている間は/configの当該行が非表示になります。- stream-json でネストしたサブエージェントの転送に対応しました。
--forward-subagent-textを指定すると、depth-2 以降で起動したサブエージェントも、起動元 Agent のtool_useid をキーとして出力されます。 - 実行中ワークフローのステータス行に現在の既定ワークフローサイズが表示され、変更用の
/configへの案内が添えられるようになりました。
改善
- MCP サーバーへの接続失敗時に、
claude mcp listと/mcpが HTTP ステータスとエラーテキストを表示します。あわせて、MCP 設定値の先頭・末尾に見えない空白がある場合に警告が出ます。 - セルフホストランナーの spawn 失敗・セッション失敗に構造化された失敗カテゴリが追加され、フックのエラー・ランナーのクラッシュ・設定エラーを区別できます。
claude --teleportが、現在のチェックアウトがセッションのリポジトリと一致しない場合に、そのチェックアウトがどのリポジトリを指しているかを表示します。- 「Remote Control is only available via api.anthropic.com」というエラーが、原因となった設定名を示すようになりました。
- 動的ワークフローの既定が medium サイズのガイドライン(エージェント 15 体未満を目安)になりました。別のサイズや無制限は
/configの Dynamic workflow size で選択できます。 /modelピッカーが最新モデルの名前だけをハイライトし、ハイライトが新しいリリースを示すようになりました。- claude-api スキルが Claude Opus 5 を既定とするよう更新され、Opus 4.8 からの移行手順が追加されました。
修正
claude -pの出力欠落を修正: ストリーム途中の API エラーでターンが終了した際に、生成済みの回答が落ちなくなりました。- Windows の
CLAUDE_CODE_GIT_BASH_PATHの扱いを修正: bash/sh 以外のバイナリを指していた場合、警告を出して無視されます。 - セルフホストランナー再起動時の権限承認の消失を修正: 再起動中に承認した権限がセッション再開時に破棄されず、承認済みのアクションが実行されます。
- セルフホストランナーの SIGTERM 時の登録解除を修正: 起動中に SIGTERM を受け取った際、リースが切れるまで古いアクティブ行が残らず、正常に登録解除されます。
- Fable モデル行のラベル表示を修正: そのモデルを含むプランでも古いキャッシュのせいで「Requires usage credits」と表示される問題が解消されました。
- Remote Control の fast mode ステータスの滞留を修正: モデル切り替え・再接続・組織チェック失敗のあとに、古いステータスが残らなくなりました。
- スクリーンリーダーモードの読み上げを修正: キー入力のたびに入力行全体を書き直すのではなく、入力した文字だけを読み上げます。
- 地味に嬉しい修正: GNU screen 内での copy-on-select が、選択範囲をコピーせずターミナルに base64 を出力してしまう問題が修正されました。GNU screen 越しにサーバー上で作業する機会がある方には、地味ながら日々のストレスが減る修正だと感じます。
- このほか、
/modelピッカーの表示や Vim モードのキー操作など、細かな不具合が修正されています。
破壊的変更・非推奨
/fast の対象モデルから Opus 4.7 が外れました
Opus 4.7 が fast mode の対象から外れました。/fast は Opus 5 と Opus 4.8 に適用されます。
以下は挙動を示すための例です。
変更前(〜v2.1.218):
# v2.1.218 以前(例)
/fast
# → Opus 4.7 を選択している状態でも fast mode の対象だった
変更後(v2.1.219〜):
# v2.1.219 以降(例)
/fast
# → 対象は Opus 5 と Opus 4.8。Opus 4.7 では適用されない
managed MCP の ${VAR} の解決元が変わりました
管理された MCP の許可リスト/拒否リストにおける ${VAR} エントリの解決元が、設定ファイルの env ではなく、起動時の環境変数と managed-settings の env に変更されました。
以下は設定例です(許可リスト/拒否リストの具体的なキー名は CHANGELOG に記載が無いため、コメントで補っています)。
変更前(〜v2.1.218):
// settings.json
{
"env": { "MCP_HOST": "mcp.example.com" }
}
// managed MCP の allowlist / denylist に書いた "${MCP_HOST}" がこの値で解決される
変更後(v2.1.219〜):
export MCP_HOST=mcp.example.com
claude
# 設定ファイルの env にだけ書いていた場合、"${MCP_HOST}" は解決されなくなる
Claude Opus 5 を試してみた
ヘッドレス実行で Opus 5 を指定し、実際にそのモデルが使われるか、CLI が報告する contextWindow がどうなっているかを確認しました。
% claude --version
2.1.219 (Claude Code)
% claude -p --max-turns 1 --model claude-opus-5 --output-format json "Reply with exactly: OK"
{"is_error":false,"duration_api_ms":1777,"num_turns":1,"stop_reason":"end_turn","session_id":"08b3c1b3-37aa-4125-a355-1e97042f9dd3","total_cost_usd":0.215445,"usage":{"input_tokens":2,"cache_creation_input_tokens":20763,"cache_read_input_tokens":15410,"output_tokens":4,"server_tool_use":{"web_search_requests":0,"web_fetch_requests":0},"service_tier":"standard","cache_creation":{"ephemeral_1h_input_tokens":20763,"ephemeral_5m_input_tokens":0},"inference_geo":"not_available","iterations":[{"input_tokens":2,"output_tokens":4,"cache_read_input_tokens":15410,"cache_creation_input_tokens":20763,"cache_creation":{"ephemeral_5m_input_tokens":0,"ephemeral_1h_input_tokens":20763},"type":"message"}],"speed":"standard"},"modelUsage":{"claude-opus-5":{"inputTokens":2,"outputTokens":4,"cacheReadInputTokens":15410,"cacheCreationInputTokens":20763,"webSearchRequests":0,"costUSD":0.215445,"contextWindow":1000000,"maxOutputTokens":64000,"canonicalModel":"claude-opus-5","provider":"firstParty"}},"permission_denials":[],"terminal_reason":"completed","fast_mode_state":"off","fast_mode_disabled_reason":"sdk_opt_in_required","subtype":"success","api_error_status":null,"result":"OK","ttft_ms":1776,"ttft_stream_ms":1282,"time_to_request_ms":17,"type":"result","duration_ms":1797,"uuid":"bc75358f-2282-4999-a29b-e46e4d808134"}
このコマンドが取得しているのは、モデルの応答文字列「OK」と、その実行に関するメタデータ一式です。目的としては Claude Code CLI の疎通確認(スモークテスト)にあたります。出力は 1 行の JSON です。長いため、該当部分を抜粋します。
% claude -p --max-turns 1 --model claude-opus-5 --output-format json "Reply with exactly: OK" | jq .
{
"is_error": false,
"duration_api_ms": 1671,
"num_turns": 1,
"stop_reason": "end_turn",
"session_id": "ba194cb6-84e6-4469-b128-89adedbb41ad",
"total_cost_usd": 0.018196499999999997,
"usage": {
"input_tokens": 2,
"cache_creation_input_tokens": 0,
"cache_read_input_tokens": 36173,
"output_tokens": 4,
"server_tool_use": {
"web_search_requests": 0,
"web_fetch_requests": 0
},
"service_tier": "standard",
"cache_creation": {
"ephemeral_1h_input_tokens": 0,
"ephemeral_5m_input_tokens": 0
},
"inference_geo": "not_available",
"iterations": [
{
"input_tokens": 2,
"output_tokens": 4,
"cache_read_input_tokens": 36173,
"cache_creation_input_tokens": 0,
"cache_creation": {
"ephemeral_5m_input_tokens": 0,
"ephemeral_1h_input_tokens": 0
},
"type": "message"
}
],
"speed": "standard"
},
"modelUsage": {
"claude-opus-5": {
"inputTokens": 2,
"outputTokens": 4,
"cacheReadInputTokens": 36173,
"cacheCreationInputTokens": 0,
"webSearchRequests": 0,
"costUSD": 0.018196499999999997,
"contextWindow": 1000000,
"maxOutputTokens": 64000,
"canonicalModel": "claude-opus-5",
"provider": "firstParty"
}
},
"permission_denials": [],
"terminal_reason": "completed",
"fast_mode_state": "off",
"fast_mode_disabled_reason": "sdk_opt_in_required",
"subtype": "success",
"api_error_status": null,
"result": "OK",
"ttft_ms": 1663,
"ttft_stream_ms": 1028,
"time_to_request_ms": 14,
"type": "result",
"duration_ms": 1685,
"uuid": "2c703f11-9f49-453d-b8a9-45531ec40391"
}
JSON 出力の modelUsage に contextWindow: 1000000 がそのまま入っており、CHANGELOG の 1M コンテキストが CLI の報告値としても確認できました。指定したモデルが実際に使われたかをメタ情報から機械的に確認できるのは、CI でモデル切り替えを検証する場面で役立つと感じます。一方で、「OK」と 4 トークン返すだけの実行でも、usage 上はキャッシュの書き込み・読み出しを含めて合計 3.6 万トークン相当が計上されています(fast mode は off)。Opus 5 を常用する前に、ヘッドレスで自分のワークロードのコスト感を測っておくと予算の見通しが立てやすいと感じます。
最後に
v2.1.219 は Opus 5 の追加が主役ですが、サンドボックスの許可リスト設定やヘッドレス出力の取りこぼし修正など、自動化まわりの手当ても同時に入った版だと感じます。
CI やスクリプトから Claude Code を動かしている方、サブエージェントを多段で使っている方は、アップデートして挙動を確かめてみてはいかがでしょうか。
参考文献








