
Claude Code v2.1.236〜v2.1.237 の主要アップデート - ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL と出力スタイル Concise の追加
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.236 〜 v2.1.237(いずれも 2026 年 8 月 19 日公開)のアップデートをまとめてご紹介します。新しい出力スタイルの追加と、ゲートウェイ利用時のキャッシュまわりの修正が入っており、設定を見直す価値のある 2 バージョンだと感じます。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
対象は 2 バージョン(v2.1.236 〜 v2.1.237、2026 年 8 月 19 日公開)、変更は合計 35 件です。内訳は新機能 4 件・セキュリティ 3 件・改善 11 件・修正 17 件で、半数近くが不具合の修正です。サンドボックスや auto モードなど権限まわりに関わる変更も複数含まれています。
注目のアップデート
新規セッションの開始モデルを指定する ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL(v2.1.236)
環境変数 ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL が追加されました。新規セッションが開始するモデルを指定するもので、/model での選択があればそちらが優先され、その選択は再起動をまたいで保持されます。この点が ANTHROPIC_MODEL とは異なる挙動です。
チームで新規セッションの出発点を揃えたい方には、ANTHROPIC_MODEL で固定してしまう方法より扱いやすい選択肢だと感じます。
別セッションのアイドルを 1 度だけ通知する notify_when_idle(v2.1.236)
セッションをまたぐ SendMessage に notify_when_idle が追加されました。同一マシン上の別の Claude Code セッションに対し、次にアイドルになったタイミングで 1 度だけ通知を送るよう依頼できます。オプトインかつワンショットで、ポーリングは行いません(macOS / Linux)。
複数セッションを並行させて長い処理を回す方には、待ち時間を別の作業に充てやすくなる変更だと感じます。
ディレクトリ削除後に複数の機能が動かなくなる問題の解消(v2.1.236)
セッションが移動した先のディレクトリが削除された後に、クリップボードへのコピー・バックグラウンドのハウスキーピング・バックグラウンドセッション・ローカル MCP のログが動作しなくなる問題が修正されました。2.1.229 以降で発生していたものです。
セッション中にディレクトリを移動する使い方をしていて 2.1.229 以降に不調を感じていた方は、このバージョンで解消するか確かめる価値があると感じます。
macOS サンドボックスの読み取り拒否ルールが許可領域の内側でも優先(v2.1.236)
macOS のサンドボックスについて、ワイルドカードの読み取り拒否ルール(例: **/.env)が読み取り許可領域の内側でも優先されるようになりました。マッチしたディレクトリの中身も対象となり、拒否対象のファイル名を変更して回避することもできなくなっています。
macOS でサンドボックスを有効にして秘密情報を含むファイルを守っている方は、意図した拒否がより確実に効くようになった点を確認しておく価値があると感じます。
auto モード中は Monitor の許可ルールを一時的に無効化(v2.1.236)
auto モードが有効な間、Monitor の許可ルールが一時的に無効化されるようになりました。これにより、Monitor のコマンドも Bash コマンドと同じ方法で確認されます。
auto モードを常用しつつ Monitor に許可ルールを置いていた方は、確認が入る場面が増える可能性があるため、挙動の変化を把握しておくとよいと感じます。
前置きと実況を省く出力スタイル「Concise」(v2.1.237)
組み込みの出力スタイルとして「Concise」が追加されました。Claude が結果を先に述べ、前置きや実況を省く一方で、作業自体は同じだけ丁寧に行うというものです。/config の Output style から選択します。
応答のログを後から読み返す機会が多い方には、前置きや実況を減らして要点から追える選択肢が増えたと感じます。
LLM ゲートウェイ利用時のプロンプトキャッシュの修正(v2.1.237)
LLM ゲートウェイまたはカスタム base URL を利用するセッションで、プロンプトキャッシュが効かない問題が修正されました。
Bedrock や社内のゲートウェイ経由で Claude Code を使っている方には、コストと応答速度の双方に効いてくる修正だと見ています。
対象バージョンと期間
| バージョン | 公開日 |
|---|---|
| v2.1.236 | 2026-08-19 |
| v2.1.237 | 2026-08-19 |
新機能
- 環境変数
ANTHROPIC_DEFAULT_MODELが追加されました。新規セッションが開始するモデルを指定します。(v2.1.236) - セッションをまたぐ
SendMessageにnotify_when_idleが追加されました。同一マシン上の別セッションが次にアイドルになったときに 1 度だけ通知を送るよう依頼できます(macOS / Linux)。(v2.1.236) - [VSCode] トランスクリプトのスクリーンリーダー対応が追加されました。応答・権限リクエスト・エラー・状態変化のライブアナウンスと、ターンごとの見出しナビゲーションが利用できます。(v2.1.236)
- 組み込みの出力スタイル「Concise」が追加されました。結果を先に述べ、前置きや実況を省く一方で、作業自体は同じだけ丁寧に行います。
/configの Output style から選択します。(v2.1.237)
セキュリティ
- macOS のサンドボックスで、ワイルドカードの読み取り拒否ルール(例:
**/.env)が読み取り許可領域の内側でも優先されるようになりました。マッチしたディレクトリの中身も対象となり、拒否対象のファイル名を変更して回避することもできなくなっています。(v2.1.236) - マネージド設定の承認プロンプトが起動時に表示されないことがある一方で、最初のキー入力を承認として受け取ってしまう問題が修正されました。(v2.1.236)
- auto モードが有効な間は
Monitorの許可ルールが一時的に無効化され、Monitor のコマンドも Bash コマンドと同じ方法で確認されるようになりました。(v2.1.236)
改善
- Bedrock・Vertex AI・Foundry 上、およびテレメトリを無効化している場合の auto モードで、分類器が Claude API 上と同じ既定値(重大度スコアつきの分類を含む)を使うようになりました。(v2.1.236)
- auto モードの git ステータス確認が、リポジトリの
status.showUntrackedFiles=no設定によってクリーンなツリーだと誤認させられることがなくなりました。(v2.1.236) - スラッシュコマンドの打ち間違いや、そのセッションで利用できないコマンドで Enter を押した場合、最も近いあいまい一致を実行するのではなくその旨を報告するようになりました。前方一致とエイリアスは従来どおり実行されます。(v2.1.236)
- print / SDK モードでの SIGTERM が、終了前に中断されたターンや合成されたツール拒否を記録しなくなりました。実行中のコマンドは引き続き終了され、プロセスの終了コードも従来どおり 143 です。(v2.1.236)
/goalについて、長時間動くバックグラウンド作業の裏でゴールが止まっているアイドルセッションが、ユーザーの戻りを待たずに 30 分後(以降 1 時間後・2 時間後)に自動でチェックインするようになりました。(v2.1.236)/usageが Team・Enterprise のメンバーに対して利用クレジットの消費行を表示するようになりました。また、消費が発生する前は上限行を 0% で表示します。(v2.1.236)/modelのピッカーが、最も新しいモデルの名前だけをハイライトするようになりました。(v2.1.236)- Remote Control が、CLI の終了時やターミナルを閉じた際に数秒以内でセッションをオフラインとしてマークするようになりました。(v2.1.236)
- 起動時のパフォーマンスが改善され、セッションカウンターの書き込みがバックグラウンドで行われるようになりました。(v2.1.236)
- プロンプトの枠線上にあるセッションタイトルのチップがフッターの右端に揃えられました。(v2.1.236)
- 右寄せのフッター項目(ゴールインジケーター・セッション状態・バックグラウンドエージェントの状態)と省略表示された通知が、プロンプト領域の他の要素と右マージンを揃えるようになりました。(v2.1.236)
修正(主要なもの)
安定性・操作性に関わる修正を中心に抜粋します。
- LLM ゲートウェイ利用時のプロンプトキャッシュ不具合を修正: LLM ゲートウェイまたはカスタム base URL を利用するセッションで、プロンプトキャッシュが効かない問題が修正されました。(v2.1.237)
- ディレクトリ削除後の複数機能の停止を修正: クリップボードへのコピー・バックグラウンドのハウスキーピング・バックグラウンドセッション・ローカル MCP のログが動作しなくなる問題(2.1.229 以降)が修正されました。(v2.1.236)
- フルスクリーンレンダラーの恒久的な起動失敗を修正: 一度起動に失敗すると以降ずっと失敗し続ける問題が修正され、起動のたびに終了するのではなく従来のレンダラーにフォールバックするようになりました。(v2.1.236)
- WSL でのサブプロセス起動失敗を修正: サブプロセスの起動に失敗した際に未処理の Promise 拒否が発生する問題が修正されました(例: Windows interop を無効化した WSL 上の
powershell.exe。2.1.234 のリグレッション)。(v2.1.236) - SDK / VS Code でのスキルのホットリロードエラーを修正: 作業ディレクトリを削除した後、スキル変更のたびにエラーが発生する問題(2.1.229 以降)が修正されました。(v2.1.236)
SendMessageの送信済み誤報告を修正: 短時間に大量のメッセージを送ってセッションの受信箱が受け付けられる量を超える場合、送信済みと報告しつつ実際には破棄するのではなく、あらかじめ以降のメッセージを拒否するようになりました。(v2.1.236)/modelピッカーの描画崩れを修正: ターミナルより縦に長く描画される問題が修正され、ウィンドウに収まる分だけを表示して残りはスクロールで到達できるようになりました。(v2.1.236)- 地味に嬉しい修正: iTerm2 の一部のフォントサイズで、マスコット Clawd の目と足が不揃いに描画される問題が修正されました(v2.1.236)。起動のたびに目に入る部分なので、細かいところですが揃っているに越したことはないと感じます。
- このほか、フルスクリーンモードの再描画、tmux でのタブタイトル、Remote Control でのモデル自動選択、セルフホストランナーのセッション解放、セッションリキャップの文字数上限、スピナーの Tips、クラウド環境一覧のエラー表示など、多数の細かな不具合が修正されています。
ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL を試してみた
ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL と、従来からある ANTHROPIC_MODEL の効き方の違いを確認します。非対話モード(claude -p)の JSON 出力には modelUsage フィールドがあり、そのターンで実際に使われたモデルがキーとして現れます。これを環境変数の有無で比較しました。
$ claude --version
2.1.237 (Claude Code)
プロンプトを実行して、modelUsageを取得するというコマンドラインを実行して動作確認します。
1. baseline (env var unset) の場合
% unset ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL
% unset ANTHROPIC_MODEL
% claude -p "Reply with exactly: ok" --max-turns 1 --output-format json | jq -r ".modelUsage | keys[]"
claude-opus-5[1m]
2. ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=sonnet の場合
% unset ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL
% unset ANTHROPIC_MODEL
% ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=sonnet claude -p "Reply with exactly: ok" --max-turns 1 --output-format json | jq -r ".modelUsage | keys[]"
claude-sonnet-5
3. ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=haiku の場合
% unset ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL
% unset ANTHROPIC_MODEL
% ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=haiku claude -p "Reply with exactly: ok" --max-turns 1 --output-format json | jq -r ".modelUsage | keys[]"
claude-opus-5[1m]
4. ANTHROPIC_MODEL=haiku の場合
% unset ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL
% unset ANTHROPIC_MODEL
% ANTHROPIC_MODEL=haiku claude -p "Reply with exactly: ok" --max-turns 1 --output-format json | jq -r ".modelUsage | keys[]"
claude-haiku-4-5-20251001
ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=sonnet では開始モデルが claude-sonnet-5 に変わり、変数が効いていることを確認できました。一方 ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL=haiku では変化がありません。公式ドキュメントによると、default / inherit / opusplan / haiku を指定した場合、Claude Code はこの変数を無視します。同じ haiku を ANTHROPIC_MODEL に渡した 4 番目では claude-haiku-4-5-20251001 が使われており、両者で受け付ける値が違うことが分かります。
名前の似た 2 つの環境変数は受け付ける値も優先順位も違うため、導入前に手元で確かめて置くことをおすすめします。
最後に
v2.1.236 と v2.1.237 の 2 バージョンは、新機能よりも修正の件数が目立つ安定化寄りの内容だと感じます。なかでも LLM ゲートウェイ経由でのプロンプトキャッシュ修正は、コストと応答速度に直結するため影響が大きいと見ています。
ゲートウェイ経由で利用している方や、macOS でサンドボックスを使っている方は特に確認しておくとよい内容です。気になる変更があればアップデートして確認してみてください。
参考文献









