[レポート] “アレクサ、パルコ をひらいて” 〜ショッピングセンターのAlexa活用のねらい〜 #alexaday2018 #jawsug
はじめに
本ブログは、2018年2月11日(日)に開催されたAlexa Day 2018のセッション、
“アレクサ、パルコ をひらいて” 〜ショッピングセンターのAlexa活用のねらい〜
のレポートです。
スピーカーは、 株式会社パルコの林直孝さん、伊藤健さんです。
概要
家庭での利用を前提としたAlexaスキル事例が多い中、なぜショッピングセンター内で、お客様を対象としたサービスをイメージしPARCOがスキル開発を進めたのか? 事業者側の視点で、Alexaに期待する効果や今後の展望についてもお話しします。
レポート
パルコはどのようにAWSを使っているか
- 店舗のWebサイトなどWebサービス
- デジタルサイネージなど店舗のデジタル化
- フリーWi-Fiのログ活用
- センサーデータの活用
- マーケティング/オムニチャネル化推進
今後の出店予定
- 2018年秋、パルコ三宮ゼロゲートが開業予定
- 2019年、渋谷パルコ(建替中)が開業予定
パルコのAlexaカスタムスキル
- 店舗案内に特化したスキル
- 池袋パルコのショップ、レストラン、取扱商品、周辺施設に関する情報を音声で検索できる
- 店舗に設置することを前提に開発(現在はホームユース向けに提供)
- BtoC(カスタマー)の側面ではコミュニケーションの手段が変化
- BtoB(テナント)の側面では人手不足、業務効率化が必要
- スマートフォンの登場によって即時性や検索性が求められるようになった
- 労働者人口は今後も減少する予測
- 求人意欲×労働生産性
- 24時間PARCO
- テクノロジーを利用して店頭接客やWeb接客の品質を上げていく
- 接客の拡張
- 2015年からロボット活用(多言語対応、複数ロボットの連携)
- 結果、ロボット接客のほうがカウンター接客より多いデータがとれた
- 接客のロスに気づく
- 接客データをスタッフ手作業でなくデータで記録できる
- とはいえ、コストの壁が立ちはだかる
- PARCO館内での音声案内サービスの提供を予定
- 音声入力 -> サイネージ連携を検討中
- テナントスタッフ向けのオリエンテーション研修のオンライン化を進めている
- これをAlexaで解決できないか?
- 「困ったら、Alexaに聞こう!」
店舗案内スキル開発の苦労話
VUI設計
- インフォメーションカウンターのお問い合わせ記録から会話シナリオを作成
- 開発はクラスメソッドが協力!
- ショップ名(固有名詞)を自然に発話させるのが難しい
- SSMLを調整することで解決
- 開発サイドにテキストで修正をお願いしてもニュアンスが伝わりにくい
- 最終的に音声ファイルで改善内容を提供した
ユーザーによって言い回しが異なるワードが存在
- 文房具 -> 文具、ステーショナリー、ペン、ノート...
- ショップ名も略称で呼び出されることがある
- カスタムロットにひたすら辞書登録していくことで解決した
- ビルトインスロットでまだ日本語対応されていないものは断念した
公共空間への設置を前提とした設計が必要
- 盗難問題
- 盗難防止を施した専用什器を開発予定
- 雑音の中で正常に動作するか
- 館内は意外と騒がしい(館内放送、BGM、スタッフの声...)
- これからテストをする予定。展示会に出展した際にEcho(≠Echo dot)で運用したところ問題は起きなかった
- 他のスキルを起動する恐れ
- Echoでは制御できないので、何らかの対応の検討が必要
- 設置フロアによって案内の内容が異なる
- デバイスの住所設定で、設置場所ごとの案内を用意する
ショップが入れ替わった際のメンテナンス
- CMS管理のショップデータを使って自動更新を目指す
- 再申請を行わずにメンテナンスを行えることを目指す
おわりに
弊社もお手伝いさせていただいた、パルコ様のAlexa活用事例のセッションでした!
テクノロジーを使って今後どのように接客を拡張していくのか、というお話はとても興味深い内容でした。
この後、弊社せーのが本事例を中心に技術的な側面からの話をしておりますので、そちらもご覧いただけますと幸いです!
Alexa Dayで「パルコ様事例にみるAlexaとデジタルサイネージを連携する方法」という話をしてきた #alexaday2018 #jawsug