【非エンジニアのためのClaude/ClaudeCodeシリーズ】期首の組織再編で一斉に発生した営業引き継ぎ、CoworkにHubSpot・Slack・Gmailを横断させて資料作成を任せてみた

【非エンジニアのためのClaude/ClaudeCodeシリーズ】期首の組織再編で一斉に発生した営業引き継ぎ、CoworkにHubSpot・Slack・Gmailを横断させて資料作成を任せてみた

組織再編にともなう引き継ぎ資料作成の負担を、Claude Coworkのコネクタ機能で劇的に減らしてみました。HubSpot・Slack・Gmailを横断して情報を集め、1社あたり5分程度でドキュメント化する工夫や、実際の運用で気をつけたポイントについてお話しします。
2026.07.14

はじめに

クラスメソッドでAWSの営業をしている蛯原です。

クラスメソッドは7月が期首なのですが、今期は「インダストリーカット」の導入をはじめ組織体制がガラッと変わり、営業部内のあちこちでチームを跨ぐ担当変更が一斉に発生しました。

担当が変わるということは、当然「引き継ぎ資料」が必要になります。しかも今回は自分だけでなく、部内のいろいろなメンバーが同時に何社分もの引き継ぎを抱えている状況でした。

私自身、昨年は約200社の担当をしており、「1社ずつ丁寧に引き継ぎ資料を作る」ことがどれだけ大変か想像するだけで怯えました。そこで、Claude Cowork(以下、Cowork)に頼ってみることにしました。

こういった方に読んでいただけると嬉しいです。

  • 期初・期末の組織変更で、引き継ぎ資料の作成に追われている方
  • HubSpotやSlack、Gmailなど情報がツールごとに散らばっていて集約が面倒だと感じている方
  • 非エンジニアだけどCoworkのコネクタ機能を試してみたい方

なお、記事中に登場する会社名・担当者名はすべて仮名、または一般化した表現に置き換えています。

背景:情報はあるのに、集めるのが大変

引き継ぎ資料を作るとき、情報自体は実はあちこちにすでに存在しています。

  • HubSpot:商談履歴、契約状況、コンタクト情報
  • Slack:お客様とのやり取りや、社内での相談ログ
  • Gmail:お客様とのメールでのやり取り

問題は「情報がない」ことではなく、「複数のツールに散らばっていて、1つずつ開いて拾い集めないといけない」ことです。しかも自分がそのお客様とどれくらいやり取りしていたかは、正直開けてみるまでわかりません。

実はこの「引き継ぎ資料をCoworkに作らせてみた」というテーマ、すでに社内の別のメンバーが記事にしています。

【非エンジニアのためのClaude/ClaudeCodeシリーズ】Claude Coworkで顧客引継ぎ資料をつくってみた

この記事では、顧客ごとにローカルフォルダ(Sample/Info/MTG/Docなど)を作り、議事録やHubSpotのデータをCoworkに読み込ませてWord文書を生成する、という丁寧な仕組みが紹介されていて、1社あたり15〜20分でドラフトが完成するとのことでした。

今回私が置かれていたのは、もう少し違う状況でした。組織再編にともなって同時多発的に引き継ぎが発生していたため、1社ごとにフォルダを作ってサンプルを整える時間すら惜しく、「とにかく今すぐ何社分もさばきたい」というのが実態でした。また私の場合、議事録などのローカルファイルよりも、HubSpot・Slack・Gmailという普段から実際にお客様とのやり取りが残っている場所から直接かき集める方が早そうだと考えました。

やったこと:HubSpot・Slack・Gmailを横断して、Coworkに直接聞く

コネクタを接続する

CoworkからHubSpot・Slack・Gmailを参照できるよう、それぞれのコネクタを接続しました。接続自体は各サービスの認証を許可するだけで、数分で終わります。

依頼の仕方

最初はシンプルに、こんな形で依頼しました(実際の依頼を一般化したものです)。

株式会社Aの引き継ぎシートを作成してください。 
HubSpot・Slack・Gmailを確認して、 
これまでの支援内容、キーパーソン、直近のやり取り、 
申し送り事項をまとめてGoogleドキュメントにしてください。

これだけで、Coworkが自分でHubSpot・Slack・Gmailのそれぞれを検索しに行き、情報を突き合わせて1本のドキュメントにまとめてくれます。体感としては、ものの5分程度でGoogleドキュメントの引き継ぎシートができあがりました。

実際に出てきた引き継ぎシートの中身

生成される引き継ぎシートは、だいたい次のような構成になっていました。

  • 企業概要
  • 先方のキーパーソン(窓口担当者・連絡先)
  • クラスメソッド側の関係者(自分の前後の担当者など)
  • 契約・サービス概要
  • 商談状況(進行中の案件、確度など)
  • 直近の対応状況
  • コミュニケーション履歴(時系列でのやり取りのまとめ)
  • 注意事項・申し送り事項
  • 次のアクション(期限・優先度つき)

特に助かったのが「注意事項・申し送り事項」です。ある会社では「電話がつながりにくい時間帯がある」「過去に検討していた案件が一度失注しており、その後のフォローが止まっている」「コスト面を気にされている」といった、資料には残っていないけれど引き継ぎ時に絶対伝えたい情報を、複数のやり取りから拾い上げてまとめてくれました。

複数社をまとめて依頼したときの挙動

一度に何社分もの引き継ぎが必要だったので、5社分をまとめて依頼したこともあります。このとき地味に助かったのが、「そもそも自分がその会社と直接やり取りしていたかどうか」をCowork自身が調べて教えてくれたことです。

5社のうち実際に自分がやり取りしていたのは1社だけで、残り4社はほとんど接点がないことがHubSpot・Gmailの検索結果からわかりました。さらに、そのうちの1社は社名変更をしていたことにもCoworkが気づいて教えてくれ、「引き継ぎ後は新しい担当者から改めて挨拶メールを送るのがおすすめです」といった提案までしてくれました。自分の記憶だけに頼っていたら、確実に見落としていたと思います。

つまづいた点・気をつけた点

出力が一度崩れた

最初にGoogleドキュメントを生成してもらったとき、HTML記法のちょっとした書き方のミスで表示が崩れてしまったことがありました。「修正版を作り直して」と伝えたところ、すぐに直したファイルを作ってくれましたが、生成されたものをその場で開いて確認する一手間は必要だと感じました。

生成物の扱いはルールを決めておく

引き継ぎシートには顧客の機密情報が含まれるため、生成したファイルを無条件にGoogle Driveなど共有領域へアップロードしないよう、Coworkに「ローカルへの保存のみにして、Driveへのアップロードは自分が明示的に依頼したときだけにしてほしい」と伝えて運用ルールにしました。

内容は必ず自分で確認する

HubSpot・Slack・Gmailの情報をもとにCoworkが「多分こうだろう」とまとめてくれる部分もあるため、特にお客様に関わる申し送り事項は、引き継ぎ前に必ず自分の目で事実確認をしてから使うようにしています。あくまで「たたき台を一気に作ってもらう」ためのものだと捉えるのがちょうど良いと思います。

毎回説明し直すのは面倒なので、Skillにした

依頼するたびに「HubSpot・Slack・Gmailを見て、こういう構成でまとめて」と説明し直すのは地味に手間だったので、この一連の流れをCoworkの「スキル」として登録しました。

スキルにしてしまえば、次からは

B社の引き継ぎシートを作って

と伝えるだけで、HubSpot・Slack・Gmailを自動で確認しに行き、これまでと同じ構成でGoogleドキュメントにまとめてくれます。組織再編のように何人分・何社分もの引き継ぎが同時に発生する状況では、この「毎回ゼロから説明しなくていい」状態を作れたことが一番効いたと感じています。

効果・所感

これまで1社の引き継ぎ資料を丁寧に作ろうとすると、HubSpotを見て、Slackを遡って、Gmailを検索して……という作業だけで数十分はかかっていました。特に昨年200社ほど担当していた頃を思い返すと、これを全社分きちんとやるのは正直現実的ではありませんでした。

Coworkに任せることで、1社あたり体感5分程度でドラフトが完成するようになり、複数社をまとめて依頼しても「自分が実際にやり取りしていたかどうか」まで調べて教えてくれるので、引き継ぎの精度も上がったと感じています。

また、引き継ぎシートの構成が毎回同じフォーマットになるので、担当者によって引き継ぎの質にばらつきが出ていた状態も、ある程度均一化できたのは副次的なメリットでした。

組織変更のタイミングで一斉に引き継ぎが発生し、正直「全部は無理」と思っていた自分にとって、Coworkは頼れる相棒になってくれました。引き継ぎに限らず、「複数のツールに散らばった情報を集めるだけで一苦労」という状況は、いろいろな業務で起きていると思います。同じような悩みを抱えている方は、ぜひ一度試してみてください。


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