【AWS勉強会】CM re:Growth Developers.IO Meetup 11 Tokyoを開催しました #cmdevio

【AWS勉強会】CM re:Growth Developers.IO Meetup 11 Tokyoを開催しました #cmdevio

Clock Icon2014.12.19

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はじめに

2014年12月16日(火)、クラスメソッド主催のイベント、CM re:Growth 2014 TOKYOを開催いたしました。当日は足下が悪い中、ご来場いただいた皆さまには本当にありがとうございました。

re:Growth 2014 Tokyo(前から)re:Growth 2014 Tokyo(後ろから)

昨年に引き続きSAPジャパン株式会社様のオフィスをお借りしました。SAPジャパンさん、ありがとうございました。ビルの入り口では、華やかなクリスマスツリーが訪問者を迎えてくれました。

SAPジャパン本社ビル1Fのクリスマスツリー

今日は、セッション全体のレポートをお届けします。

開会宣言

今年も代表横田の乾杯の音頭で始まりました。

スクリーンに写っているのは、このブログの管理画面です。下書きが見えちゃう!ヤメテ!という社員の悲鳴をよそに、にこやかに会社ブログを紹介する横田でした。

re:Growth2014で乾杯する横田さん

セッション

今回は合計16本の技術セッションを行いました。ここでは、スライド資料のご案内と、内容の簡単なレポートを記述します。

各発表の詳しいフォローアップ記事は、発表者本人たちがせっせと執筆中です。どうぞお楽しみに。

# 技術 セッションタイトル スピーカー
1 Key Management Service 10分でわかるKey Management Serviceの仕組み 虎塚
2 - クラスメソッドを支えるブログエントリとブロガー達 しんや
3 Alteryx Alteryxの紹介とデモ 甲木
4 Kinesis Kinesushiでみた Amazon Kinesisの話 鈴木
5 Aurora Previewが通りにくい“Aurora”を ガッツリ触ってみた! 大栗
6 - クラスメソッドの採用担当が語る入社試験攻略方法 嵩原
7 SQS/Edison 体で覚えるSQS! 〜 AWSとIntel Edisonの刺激的な関係♡ 都元
8 fullbok fullbokをがっつり使ってみた 能登
9 DynamoDB DynamoDB Streamを使ったリアルタイム分析 慎介
10 CodeDeploy CodeDeployでAuto Scaling Lifecycleを手軽に利用する 大瀧
11 MS Office Microsoft Office 魔改造 2014冬 福田
12 いろいろ あの時AWSだったら... 高橋
13 IAM MSPとしてのオペチー向けReadOnly IAMポリシー 三井田
14 ITIL 梢さんと頑張るシステムサポート 植木
15 Ansible他 1年間で使った構成管理ツール振り返ってみる 望月
16 Leap motion/Lambda Leap motionとLambdaを使って「第九」を鳴らしてみる 清野

(発表者は全員弊社メンバーですので、敬称を省略するのが一般的かと思いますが、以下では"さん"付けの呼称で統一させていただきます。ご了承ください)

1:「10分でわかるKey Management Serviceの仕組み」by 虎塚

鍵とデータの話

虎塚 は、先月のre:Invent 2014で発表されたKey Management Service(KMS)についてざっくりご説明しました。KMSのドキュメントを読むと、鍵と呼ばれるものがじつはマスターキーとデータキーの2種類あることが分かります。

そもそもなぜ鍵が2種類必要なのか、鍵に対してKMSで可能な操作は何か、鍵を使うための権限をどのように付与するとよいか、といった話をしました。KMSは、一見地味ですが便利なサービスです。まだ利用されていない方は、ぜひご検討ください。

2:「クラスメソッドを支えるブログエントリとブロガー達」by しんや

しんやさん

弊社ブログを全部一人で書いているのでは?と噂されるほどの安定した執筆量を誇るしんや さんは、会社ブログを支えるシステムと社員をテーマにした発表でした。

クラスメソッドが業務を通してブログを書きやすい環境であること、お客様に情報提供し問題を解決する顧客志向のブログであろうとしていること、ブログに仕込まれた執筆モチベーションを支えるための仕組みについての話がありました。

AWSが新サービスが発表した途端に速報ブログをいち早く書くために群がる社員たちの図が、会場の笑いを誘っていました。他の社員とネタがかぶって、せっかく書いた記事を片方が取り下げることもしばしばです。情報連携すれば防げる事故のような気がしますが、面白いのでいいのではないでしょうか。

3:「Alteryxの紹介とデモ」by 甲木洋介

03_katsuki

データ分析関連のプロジェクトをいろいろと担当している甲木 さんからは、データ分析ツールAlteryxの紹介でした。Alteryxでは、データ加工(ETL)の機能に加えて、R言語を利用した予測分析が可能です。

Alteryxの日本語表記についての秘話から始まり(クラスメソッドの記事では、英語の読みに近い「オータリクス」でなく、あえて「アルタリクス」としています)、時系列予測とRでのグラフ描画のデモが紹介されました。

Alteryxで分析したデータは、Tableauを使うことで美しく可視化することもできます。クラスメソッドはAlteryxとTableauの代理店ですので、何かございましたらご相談ください。

4:「Kinesushiでみた Amazon Kinesisの話」by 鈴木亮

Kinesushi

あきんどスシロー様のデータ収集・分析インフラである通称Kinesushiを構築した鈴木 さんからは、Kinesis採用のメリットが語られました。

最初は2店舗だけのデータを収集していたKinesushiを、377店舗以上からのデータを吸い上げるインフラへと数日で急成長させられたのは、Kinesisのシャード分散のおかげだったそうです。障害発生時にデータロストを起こさず、メンテナンスも容易な構成が組めたことも説明されました。

5:「Previewが通りにくい“Aurora”を ガッツリ触ってみた!」by 大栗宗

大栗さんのAuroraセッション

最近ベンチマークが趣味という大栗 さんからは、Aurora Preview版のレポートが届きました。

ストレージ容量の自動追加が売りのAuroraでは、そもそもインスタンスの作成時にストレージ容量の設定項目が存在しないそうです。その上、ユーザが上限容量を指定しなかった場合、64TBまで増え続けるとのことで、ありがたいやらおそろしいやらです。

さらに、Auroraは運用テストの機能も備えていて、ノード障害、ディスク障害やネットワーク障害をシミュレートすることができるそうです。本番リリースが楽しみですね。

休憩タイム

昨年のイベントと比べると6セッションも増えたので、1本1本のセッションは短いですが、全体は長丁場です。ここで1回目の休憩が入りました。

たくさんの水

写真にはソフトドリンクだけが写っていますが、缶ビール、缶チューハイ、おにぎりと唐揚げでビアバッシュを行いました。

6:「クラスメソッドの採用担当が語る入社試験攻略方法」by take3000

表示確認用スライドを見せるタケさん

休憩からの再開直後は、採用担当のtake3000 さんから、クラスメソッド入社試験について解説が行われました。今回のイベントで唯一の採用関連セッションでした。

上の写真は、スクリーンの写り具合を確認するためのスライドなのだそうです。イベントで発表する時には、このようなスライドを必ず投影してチェックしているとのこと。これは真似できそうなテクニックですね。

※スライド本編は当日のみの公開となります。ご了承ください。

7:「体で覚えるSQS! 〜 AWSとIntel Edisonの刺激的な関係♡」by 都元ダイスケ

ビリビリするデモ

弊社ハードウェア部で盛り上がってIoTアドベントカレンダーを毎日書いている都元さんからは、Amazon SQSとIntel Edisonを連携した痺れるデモの発表でした。

発表の途中でアシスタントを務める社員が呼び集められて何だろうと思ったら、SQSからのメッセージをIntel Edisonで受け取り、アシスタントに持たせた電子びっくり箱のどれか1つを電気でビリビリさせるという非情なロシアンルーレットがはじまりました。どれか1つ、と書きましたが、SQSですので当然メッセージが2度取れてしまうこともあり、隣の人が痺れているからといって安心はできません。

アシスタントの社員はサクラかと思いきや、事前に何も聴かされていなかったようで、どうやら本気でおののいていました。皆さんお疲れさまでした。

8:「fullbokをがっつり使ってみた」by 能登諭

フルボッコ採用の図

この1年で大規模な負荷テストを業務で何度も担当してきた能登さんからは、JMeterラッパー・fullbokの紹介がありました。fullbokは、JMeterを使って分散して負荷をかけることができるツールです。

昨年のCloudFormationアドベントカレンダーでの紹介 を元にfullbokを使おうとしたらハマった話や、バグ修正をした話を中心に発表されました。これからfullbokの利用を検討されている方には、参考になる内容だったと思います。

9:「DynamoDB Streamを使ったリアルタイム分析」by 横田慎介

慎介さんセッション

社内でシステム監視の鬼として知られている慎介さんからは、DynamoDB StreamとLambda、Norikraを使ったインフラが紹介されました。DynamoDB Streamは、イベント時点ではまだPreview版の最新機能です。

DynamoDB Streamでは、1秒未満のリアルタイム分析が可能です。今回は、オンラインゲームのユーザ履歴を取得するシステムでDynamoDB Streamを使うことを想定して、解説が行われました。

まず、イベントソースにDynamoDBを登録して、AWS Lambdaでイベントを受け取ります。次に、LambdaファンクションでNorikraにターゲットを作成します。こうすることで、SQLライクな言語を使って、リアルタイムにユーザデータを集計できるようになるそうです。

10:「CodeDeployでAuto Scaling Lifecycleを手軽に利用する」by 大瀧隆太

大瀧さんセッション

新サービスの速報記事でおなじみの大瀧さんは、re:Invent 2014で出たばかりの新サービスAWS CodeDeployを使ってみた感想と、Auto Scaling Lifecycleを紹介する発表でした。

CodeDeployは、ファイルコピーとスクリプト実行のみのシンプルな構成なので、AWSの他のデプロイ系サービスと比べて、実行が速いのが良い点とのことです。

Auto Scaling Lifecycleとは、Auto Scaling配下にいるインスタンスの状態管理をする仕組みです。Auto Scalingの処理をフックすることで、EC2内でアプリケーションのセットアップが終わるまでELBに追加することを保留したり、ログの退避が完了するまでEC2のTerminateを保留したりすることができるそうです。

再び休憩タイム

daisuke_m

ここで2回目の休憩が入りました。このブログの右上広告枠で有名な人が、ドヤ顔でポーズをとってくれました。デモがウケたからか余裕の表情です。

11:「Microsoft Office 魔改造 2014冬」by 福田寅成

福田さんと魔改造されたExcel

昨年のre:Growthで拍手喝采を浴びた福田さんのセッションが帰ってきました。上の写真をよく見ると、Excelの画面上部のリボンにAWSサービスのアイコンがずらりと並んでいます。福田さんが改造したExcelやWordでは、これらのアイコンからワンクリックでAWSアカウントの環境情報を取得し、ドキュメントを作成できます。

昨年はAWS環境からExcelで環境定義書を自動生成しましたが、今年はさらにパワーアップして、Wordの魔改造に取り組んだとのことです。お客様にご提示できるドキュメントの体裁にまで、自動で整形できるところがポイントですね。クラスメソッドで数百個のAWSアカウントを管理している福田さんによる、日々の業務に直結した自動化の紹介でした。

12:「あの時AWSだったら...」by 高橋勇輔

12_takahashi

12月に入社してAWSチームに入ったばかりの高橋さんです。イベント1週間前に発表を無茶ぶり強く推奨されて、話すことになりました。

前職でMSPの仕事をする中で、「あの時にAWSがだったらもっとラクだったのに」と感じたことの発表でした。サーバのスペック不足、突然のアクセス増加、バックアップなど、運用で遭遇するさまざまな局面について、物理サーバとAWSを比べてAWSのメリットが語られました。

AWSが持つ高可用性やスケーラビリティ、メンテナンスしやすい構成を作りやすい数多くのサービスについて、復習になったセッションだったのではないでしょうか。発表で触れられていたAWSサポートの素晴らしさについても同感でした。

13:「MSPとしてのオペチー向けReadOnly IAMポリシー」by 三井田誠

三井田さんセッション

オペレーションチームの三井田さんは、実用的なReadOnlyIAMポリシーについて発表でした。

AWS製の「Read Only Access」というIAM Policyテンプレートがありますが、三井田さんによると、このPolicyは利用者向けを想定しているようで、運用者向けに使うには、もっときめ細かい権限のチューニングが必要とのことです。ReadOnlyだからといって何でも参照できるとまずいこともある、お仕着せのPolicyにはないが有用なAPIもある、といった観点から、おすすめの設定が紹介されました。

役割によってIAMユーザやグループを分けるだけでなく、Policyを折に触れて見直し、より便利で適切な設定に変更していくことが大事だと感じました。

14:「梢さんと頑張るシステムサポート」by 植木和樹

植木さんと梢さん

11月から上越オフィスで1人働いている植木 さんからは、AWSコンサルティング部オペレーションチームの最近の取り組みを、ITILを参照しながら紹介してもらいました。

AWSがre:Invent2014で発表したサービスのいくつかは、システムの保守業務を支援、補強してくれます。「AWSの新サービスを使うことで、開発プロセスの標準化を進められる可能性がある」という言葉には、なるほどと思いました。

なお、植木さん一押しの梢さん(『なれる!SE』)の名言も、昨年に引き続き登場しましたので、記念写真を載せておきます。

15:「1年間で使った構成管理ツール振り返ってみる」by 望月政夫

望月さんセッション

AWSチーム一番の若手を自称する望月さんは、この1年間、業務で実際に試してきた環境構築ツールについての発表でした。

インフラの構築とOSの設定に使うツールを、CloudFormationのchn-initからChefへと渡り歩いてきた望月さんですが、実際に構築・運用してみると、それぞれ使いづらい部分があったそうです。今年9月にAnsibleと出会って、Ansible + Packer + CloudFormationという形に、現在は行き着いたという報告でした。

さらに、各ツールの学習コストを減らすため、Rakeでインタフェースを統一する試みをしているそうです。後日また成果報告が聞けるのではと楽しみにしています。

16:「Leap motionとLambdaを使って『第九』を鳴らしてみる」by せーの

せーのさんのデモ

北海道から当日駆けつけたせーのさんは、トリにふさわしい豪華なデモ発表でした。東京会場に先駆けて12日(金)に札幌会場で開催されたイベントで大人気のセッションだったため、急遽東京で再演することになりました。

まず、Leap Motionで両手の位置を検出してデータを出力し、Cognitoを使用してKinesisに投入します。次に、KinesisからLambdaを起動して、Lambdaでデータを整形し、SQSに渡します。それから、S3でホスティングしたWebサイトから、JavaScriptでSQSのデータを取得します。最後に、WebAudio APIを使用して、曲(この時期にふさわしい第九です)の音量と位相を手の動きに応じてリアルタイムに変えます。

技術の無駄遣い素晴らしいですね。よろしければ、ぜひ動画をご覧ください。

終了宣言

開始宣言と同じく、代表横田からの挨拶で締めとなりました。

19時から22時半までの大変長い時間、お付き合いくださった参加者の皆さま、ありがとうございました!

おわりに

冒頭の方でもお伝えしたとおり、今年はセッションの内容についてフォローアップ記事を発表者全員が執筆する予定です。参加しなかったけれど興味のあるセッションがあった場合、発表者本人によるブログ記事をお待ちいただければと思います。すでに筆の早いメンバーが順次アップしています。

それでは、また。

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