従業員エンゲージメントを支える10個の要素 – 4. 承認・称賛

2023.04.14

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こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
従業員エンゲージメント(Employee Engagement)は、従業員が組織についてポジティブに捉え、共感し、強くコミットして働くような状態です。従業員エンゲージメントが高いと、事業成果に向けたパフォーマンスが高まるとされています。
従業員エンゲージメントに関する代表的な10個の要素を1記事につき、1項目ずつ紹介していきます。
他の要素が気になる方はまとめ記事をどうぞ。
今回は「承認・称賛」です。

「承認・称賛」とは?

承認は認めることであり、称賛は褒め称えることです。
承認・称賛をされることで、従業員には
  • 自己肯定感が高まる
  • 自己効力感が高まる
  • チームの一員という意識が高まる
  • 貢献実感が高まる
などの影響があります。
結果として、エンゲージメントが高まりやすくなります。

「承認・称賛」できていないとどうなるか?

承認・称賛をされないと
  • 自己肯定感が高まるきっかけが減る
  • 自己効力感が高まるきっかけが減る
  • チームの一員という意識が低下する
  • 貢献実感が低下する
などの影響があります。
自分の行動、成果に対して自信が持てなくなり、同僚からも関心を持たれていないように感じだすと、様々な不安が膨らみやすくなります。結果として、不安がネガティブな推測につながり、不満につながりやすくなります。また、自信がなくなると挑戦に踏み出しにくくなり、今確実にできることの範囲で仕事をするようになってしまいがちです。
結果として、エンゲージメントが低下しやすくなります。

従業員が承認・称賛されるために必要なこと

日常的に各種承認・称賛をする

組織内に承認・称賛の文化を根付かせるべく、日々実施することです。理想は、毎日全ての従業員が確実に承認される機会があることです。まずは自分が徹底的に実施する。フォロワーになってくれそうな人を巻き込み承認・称賛の和を広げていきます。
なお、承認には種類があります。
  • 存在承認
  • 行動承認
  • 成長承認
  • 成果承認
各承認は、称賛と合わせて伝えることもあります。

存在承認

存在承認は、相手の存在を認めることです。
例えば
  • 挨拶をする
  • 名前、ニックネームを呼ぶ。対比としては「あなた」など固有名前以外で呼ぶこと
  • 誰かが行った発言が無視されず、反応がある
などです。

行動承認

行動承認は、相手の行動を認めることです。
例えば
  • カルチャーに沿った行動をした人に、その事実を伝える
  • 他者を助けた人に、その事実とともに感謝の言葉を伝える
などです。

成長承認

成長承認は、相手の成長を認めることです。
例えば
* 新しい知識を身に着けた人に、その事実を伝える
* 新しいスキルを身に着けた人に、その事実を伝える
* 新しい知識やスキルを実践で活用できるようになった人に、その事実を伝える
* 既存のスキルの習熟度が高まった人に、その事実を伝える
などです。

成果承認

成果承認は、相手の成果を認めることです。
例えば
  • 成果を出した人に、その事実を伝える
  • お客様など、第三者がチームの誰かの成果を褒めていたら、本人にもその情報を伝える
などです。

承認のメッセージを具体的にする

承認は大雑把な表現ではなく、具体的に事実ベースで伝えるとより効果的です。
例えば、「あのふりかえり、いいね。最高」はかなり大雑把な承認です。
この場合、
先程のKPTのふりかえりですが、KeepやProblemから特に重要なTryに結びつけていて、しかも、即座にTryを課題管理に登録して、確実にアクションに結びつける動きができていて、見習いたいと感じました。
こういった、具体的なフィードバックを行う場合、SBI法が参考になります。
SBI法は、Situation/Behavior/Impactの頭文字をとったものです。
これらの要素について、
  • Situation - フィードバック対象の状況を伝えること
  • Behavior - フィードバック対象の振る舞いを伝えること
  • Impact - フィードバック対象の振る舞いがもたらした影響を伝えること
という感じでフィードバックを伝えます。
直前の例の場合、
  • Situation
    • 先程のKPTのふりかえり
  • Behavior
    • KeepやProblemから特に重要なTryに結びつけている
    • 即座にTryを課題管理に登録している
  • Impact
    • 確実にアクションに結びつける
という感じです。

活躍を広め、広い範囲からの承認・称賛を誘う

誰かが特に大きな貢献や素晴らしい行動をした場合、インパクトに応じてチーム内、社内、社外などに広い範囲に知らせることにより、1対1の関係の中だけではなく、多くの人からの承認・称賛を得られる機会に変えることができます。

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