
【登壇レポート】 テクサポの便利な使い方と、「ペイン」を読み取る大切さ|DevelopersIO 2025 FUKUOKA #devio2025
こんにちは!Koty-Mousa 矢坂幸太郎です!
先日 2025年9月5日に クラスメソッド 福岡オフィス にて開催された DevelopersIO 2025 FUKUOKA に登壇しました。
その時に発表した内容をお伝えします。
テクサポの便利な使い方と、「ペイン」を読み取る大切さ
私は、クラスメソッドメンバーズ経由でAWSをご利用中の皆様のテクニカルサポート、
お客様からいただいた技術的な質問に回答する窓口を担当しております。
「カスタマーペイン」とは?
「カスタマーペイン」直訳すると「お客様の痛み」、「お客様は何に困っているのか?何を知りたいのか?」という考え方を表します。
「カスタマーペインを知る・読み取る」と言った場合、お客様が本質的に困っていることは何かを考えるということになります。
詳細は、下記ブログをご参照ください。
私が新卒時代、テクニカルサポートチームにて研修を受けた時、カスタマーペインについて教えていただいた方が、この記事を執筆しています。
例えば、お客様から「EC2が使えないのですが、今、障害が発生していますか?」という質問を頂いたとします。
AWS では、Health Dashboard を確認すれば、現在障害が発生しているかどうかを確認できるので、基本的にこちらを確認します。
「AWS Health Dashboard を確認したところ、広域障害は発生しておりません」と回答すれば、お客様の質問には回答できたことになります。
しかしながら、それだけでお客様の "ペイン" を解決したと言えるでしょうか?
言い換えると、お客様は単に障害が発生しているかどうかだけを知りたいのでしょうか?
おそらく、お客様は EC2 をご利用の際に、"何らかの問題" が発生し、正しく使用できない状況であるものの、心当たりがないため障害を疑っている状況であると考えることができます。
"何らかの問題" を文章から特定することは難しいですが、
- 稼働中の EC2 が止まった?
- EC2 を起動するときにエラー?
- 稼働中のアプリ側にトラブル?
- SSH 接続できない?
といったことが考えられます。
つまり、今回のカスタマーペインは「EC2 の問題を解消し、正常に使用したい」と考えられます。
テクニカルサポートエンジニアは、現在の問題を解消し、正常な状態にするための回答を行います。
今回の場合は、「お客様が EC2 が使用できなかった際の状況をお知らせいただけますでしょうか。」とお伺いすることになります。
このように、カスタマーペインを大切にすることで、やり取りの回数を少なく、素早く・的確な回答が可能となります。
お客様は、的確な回答をより早く受け取ることができるようになります。
便利に使う方法
次は、お客様がお問い合わせの際に、"いいかんじに"(効率よく)お問い合わせいただく方法をご案内します。
先述の通り、お客様の記載内容だけでは状況を特定できない場合は、サポートから追加のヒアリングを行う場合がございます。
この場合、調査の着手まで時間がかかる場合があります。
しかし、最初のお問い合わせから十分な情報を提供頂いた場合は、すぐに調査に着手できます。
AWS がまとめたガイドラインがあり、ぜひお問い合わせの際に一度目を通していただきたい資料となります。
技術的なお問い合わせに関するガイドライン | AWS サポート
上記ガイドライン含め、私からもいくつかの方法をご案内します。
最終的に実現したいこと
「EC2 に SSH 接続したい」「RDS の MySQL バージョンを xx.xx にアップデートしたい」など、
「最終的に実現したいこと」をご記載ください。
例えば、EC2 に SSH 接続を試した際に接続できない場合、障害の可能性を考えて問い合わせる際は、
「今、EC2 で障害が起きていますか?」ではなく、
「EC2 に SSH 接続をしようとすると『Connection timed out』というエラーが出て接続できません。障害が起きていますか?」
のように、具体的なエラー内容を伝えることをおすすめします。
サポートにて調査し、障害が原因ではない場合、実現したいことを記載頂いた場合は、
SSH 接続関連の状況を調べ、障害以外の別の問題を調べることができます。
すでに試した操作・コマンド
お問い合わせの前に、お客様にて調査ならびに解決策をお試し頂いているものと存じます。
この場合、お客様にて調査・お試し頂いた内容をご記載ください。
すでに試したが有用ではない手順をサポートから案内してしまうことを防止できます。
また、「有用ではなかった」ということが調査するうえで重要な情報となります。
リソースID・発生時刻(タイムゾーン付き)
ARN や インスタンスID・バケット名などをご記載ください。
私も普段から「検証サーバー」と呼んでいるインスタンスがありますが、サポート側では不明な場合があるため、ID や ARN のご記載をお願いします。
また、発生時刻についても、タイムゾーン付きで「日本時間の 9/10 10時頃」「8/25 18:30 JST」のようにご記載ください。
正確な時間が不明な場合、おおよそでも構いません。調査において非常に重要な情報となります。
解決されたら、ぜひご連絡をお願いします
回答が良ければ、ぜひ「満足」「★★★★★」を!
「解決しました」の一言だけでもうれしいです! ぜひ解決されましたらご連絡をお願いいたします。
また、回答に満足いただけたら、ぜひ評価をお願いします!
お気軽にお問い合わせください!
今回はテクニカルサポートについてご案内しました。
様々なことをお伝えしましたが、ぜひ お気軽にお問い合わせください!
以上、Koty-Mousa 矢坂幸太郎 がお伝えしました!
アノテーション株式会社について
アノテーション株式会社はクラスメソッドグループのオペレーション専門特化企業です。サポート・運用・開発保守・情シス・バックオフィスの専門チームが、最新 IT テクノロジー、高い技術力、蓄積されたノウハウをフル活用し、お客様の課題解決を行っています。当社は様々な職種でメンバーを募集しています。「オペレーション・エクセレンス」と「らしく働く、らしく生きる」を共に実現するカルチャー・しくみ・働き方にご興味がある方は、アノテーション株式会社 採用サイトをぜひご覧ください。