エンゲージメントと業務の関連を徹底的に掘り下げる

エンゲージメントと業務の関連を徹底的に掘り下げる

今回は、以前紹介したエンゲージメントの要素をさらに深掘りし、業務とエンゲージメントの密接な関係について解説します。
2026.02.09

こんにちは。組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

エンゲージメント向上と聞くと、福利厚生や社内イベントを連想しがちですが、その本質は日々の業務そのものにあります。

自分の仕事が誰の役に立っているのか。十分な裁量があるのか。そして成長を実感できているのか。これらは福利厚生とは異なり、事業活動や支援業務の質や効率に直結する要素です。

今回は、以前紹介したエンゲージメントの要素をさらに深掘りし、業務とエンゲージメントの密接な関係について解説します。

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エンゲージメントと業務のつながりの解像度を上げる

クラスメソッドでは、自律・裁量に関わるスコアが5段階アンケートで平均4.15前後と、全社的に常に高い水準を維持しています。この自律・裁量を例に、エンゲージメントと業務とのつながりを掘り下げてみましょう。

裁量が自分事化を加速させる

裁量の大きさは、仕事の自分事化を生みます。『自分で考え、判断して進める』という環境が、単なる作業を価値あるミッションへと昇華させるのです。自由度が高いことは、相応の責任を伴う一方で、仕事への没頭を加速させる最大のエンジンとなります。

経営戦略・文化としての自律

経営理念に掲げる『高い技術力』『オープンな発想』『創造活動への貢献』を実現するためには、全社員が主体性を持って動くことが、企業の優位性として極めて重要です。

これをクラスメソッドの文化(CLP)に当てはめると、以下の2点に集約されます。

  • CLP リーダーシップ: 全ての社員がリーダーであるという考えのもと、指示待ちや他責にならず、自ら進んで前向きに行動し、最高の結果が出るように尽力する。
  • CLP プロフェッショナル: 自律性を発揮するための実力を担保する。継続的に学習し、周囲の成長を助ける触媒として貢献する。

組織が拡大する中では、自由やスピードを保ちつつ、管理・統制とのバランスを取ることが不可欠です。もし自律・裁量のスコアが大きく低下すれば、それはクラスメソッドの強みが失われつつあるという組織のアラートと言えます。

自律・裁量を維持・向上させる「4つの要素」

高い自律・裁量を維持し、さらに向上させるためには何が必要か。
解像度を上げると、以下の4つの要素が見えてきます。

1. 実力とマインドの育成基盤

十分な裁量を与えるには、それを受け止める側の実力とマインドが不可欠です。

  • スキル育成基盤: 技術力や判断基準の習得。
  • 自己効力感の醸成: 「自分ならできる」と思える成功体験の支援。
    • アサインマネジメント: 実力より少し高い、ストレッチな業務へのアサイン。
    • 承認・称賛: 挑戦をポジティブに評価し、心理的報酬を与える。
  • フィードバック: 失敗を糧にするための具体的でタイムリーな助言。
  • 代理体験: 自律的に動く上司や同僚を見本(ロールモデル)にできる環境。

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2. マネジメントの姿勢

裁量を与える側には、細かく指示を出すマイクロマネジメントではなく、方向性を示して任せるマクロマネジメントが求められます。

ただし、全員に同じ接し方をすれば良いわけではありません。相手の習熟度に応じて、状況対応型リーダーシップ(SL理論)を使い分けるのが理想です。

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3. 役割・権限の精査

責任範囲が曖昧な状態では、本当の意味での裁量は発揮できません。

  • 適切な抽象度: ガチガチに固めすぎず、かつ迷わない程度の責任範囲の整理。
  • こぼれ球を拾う文化: 未定義の領域に自ら踏み込める、あるいは挑戦したいと手を挙げられる透明性。

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4. 継続的な支援体制

『任せる』=『放任』ではありません。いつでも相談できる支援体制があるからこそ、安心して裁量を振るうことができます。

  • ジュニア層: 手厚い並走が必要。
  • ベテラン層: 難易度が高い仕事ほど一人では完結しません。ジュニアとは異なる質の支援(リソース調整や他部署との折衝など)が必要です。

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生成AIとエンゲージメントの実態を整理する

こうした組織課題の言語化や深掘りには、豊富な経験と知識が必要です。しかし、全てのマネージャーが最初からこれを得意としているわけではありません。

そこで活用したいのが生成AIです。 Gemini などの生成AIは、膨大な知識をベースにした相談相手として最適です。さらに、自社特有の情報をソースとして提供すれば、より現場に即した回答を得られます。

こういったやりとりができるように整備したのが、以下の記事で紹介した分析・相談用のツールです。

サーベイの結果データを元に分析レポートの作成や組織課題の相談ができる Gemini の Gem を作成した話 | DevelopersIO

おわりに

エンゲージメントのスコアを上げること自体が目的ではありません。それは、私たちが「いきいきと働き、顧客に価値を届けられているか」を確認するためのバロメーターです。

「なぜこの数字なのか?」「明日から業務をどう変えるか?」をAIも活用しながら関係者と対話し続けること。そのプロセス自体が、組織のエンゲージメントを高める一歩になると確信しています。

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