IT技術研修にロールプレイングを取り入れて学習効果をアップさせる

2023.11.15

ども、大瀧です。

ITエンジニアの育成において、ITやクラウド技術の高度化に伴って従来のインプット主体の学習形態だけでは現場で動くための習得レベルが不足するケースが増えてきました。本ブログでは、IT技術の研修トレーニングにロールプレイングを取り入れて習得レベルをアップさせる効果や事例をご紹介します。

ロールプレイングのすすめ

座学やデジタルトレーニング、資格対策に加えそれらで得た知識を実践しアウトプットする アクティブラーニング の手法を組み合わせることで、知識の定着や"じぶんごと化"を図ることができます *1。ひと言にアクティブラーニングといっても様々な方法がありますが、擬似案件を題材にする ロールプレイング がおすすめです。

ITシステムの開発・構築は要件定義から設計、実装とフェーズによって職種や役割など関わるエンジニアのロールも様々です。ロールプレイングを通してハードスキルと呼ばれるIT知識に加え、 ソフトスキル として業務の進め方や段取りからステークホルダーとの会話、ドキュメントや成果物の作成、納品などコミュニケーション面を強化し、現場の業務とのギャップ解消に寄与します。

メンターによるサポート

ロールプレイングは、エンジニア役や顧客役など受講生がそれぞれのロールの立場で振る舞うわけですが、ロールプレイの体験だけでなく実業務に向けたポイントの確認や改善点の洗い出しなど識者からのフィードバックを含めたふりかえりプロセスが重要です。また要件定義フェーズの提案プレゼンテーションなど、受講生が主体的に進めるロールプレイのための事前準備では識者によるサポートが必要な場面もあります。ロールプレイの運営には、それら受講生の相談役となるメンターを立てるのがおすすめです。

サポートツールとして生成AIサービスを活用するのもおすすめです。受講生とは異なる観点での意見や項目などをスピーディーに提供する手段として有効です。一方で、生成AIからのアドバイスをそのまま成果物に含めてしまうのは、経験として自己にノウハウを蓄積する(じぶんごとにする)のを妨げてしまうので、参考にしつつ成果物を作るよう、事前に説明しておくことが重要とも言えるでしょう。

クラスメソッドでの活用事例

中途採用エンジニアのオンボーディング(入社)研修

AWS総合支援サービスであるクラスメソッドメンバーズのデリバリーを担うAWSエンジニアのオンボーディング研修に取り入れています。

メンバーズのサービスとしてのAWS構築標準の実践やサービスの提供範囲、顧客サイドのエンジニアとの役割分担など入社前の段階ではインプットが難しい業務要素をスピーディーに身につける手段として役立てています。メンターに先輩社員をアサインし、OJTへのシームレスな移行にも寄与しています。

一般向け、法人向けトレーニングDevelopersIO BASECAMP(デベキャン)

AWS案件獲得を目指すフリーランスやAWS案件に携わるエンジニア職への転職を希望する方を一般公募するデベキャンプラクティスと法人向け有償トレーニングサービスデベキャン for Bizでは、Web会議ツールやNotionをベースにオンラインでメンターがサポートするパーソナルトレーナー形式でロールプレイングを提供しています。

受講生のインタビューでは「実現場にきわめて近いのにたくさん挑戦できる環境」と評価いただき、デベキャンプラクティスの修了生からAWSエンジニア職への転職者やAWS案件の獲得者を複数輩出しています。

まとめ

IT技術の研修トレーニングにロールプレイングを取り入れて学習内容の定着と実業務とのギャップ解消の効果があること、クラスメソッドでは社内外問わず採用して効果が上がっている事例があることをご紹介しました。個人、企業問わずロールプレイングを活用したトレーニングに興味も持たれた方はクラスメソッドにご相談ください😄

脚注

  1. アクティブラーニングはラーニングピラミッドモデルの解説が有名ですね