Ver 2023.1 以降の Tableau Server でプレビルト管理ビューを表示する
Tableau Server には、プレビルト管理ビューという監視のための機能が提供されています。
バージョン 2023.1.0 以降、プレビルト管理ビューを表示するには PostgreSQL ドライバーのインストールが必要なので、その際の手順をまとめました。
前提条件
本記事では、以下の環境を使用しています。
- Tableau Server 2023.3
- 単一サーバー構成
- Windows Server 2019
管理ビューの概要
管理ビューとは、サーバーのディスク使用量やライセンスの使用状況、ユーザーが Tableau コンテンツをどのように操作しているかなどを把握する際に使用できる監視ツールです。
サイト管理者・サーバー管理者ユーザーで Tableau Server にログインすることで、サイト単位やサーバー全体に関するステータスとして、下図のようなダッシュボードの確認が可能です。
※図はサーバー管理者としてログインした例
各管理ビューについては、以下をご参照ください。
Tableau Serverの管理ビューを使用してみる | DevelopersIO
Tableau Server プレビルド管理ビューの種類 | DevelopersIO
Tableau Server には、 Tableau Sever リポジトリと呼ばれる サーバーデータを格納するデータベースが含まれます。その実体は PostgreSQL で、Tableau Server の各種情報(ユーザー、グループ、パーミッション、プロジェクト、データソース、抽出のメタデータ等)が格納されており、管理ビューではこのデータを利用しています。
バージョン 2021.1 - 2022.3 では、Tableau Server インストール時に PostgreSQL 用の Windows ドライバーもあわせてインストールされる仕様だったので、特に問題はなかったのですが、バージョン 2023.1.0 以降、このドライバーは Tableau Server インストールに含まれなくなっています。
そのため、プレビルト管理ビューを表示するには、PostgreSQL ドライバーをインストールする必要があります。
管理ビュー | Tableau Server on Windows ヘルプ
データベース ドライバー | Tableau Server on Windows ヘルプ
PostgreSQL ドライバーをインストールしていない状態で管理ビューを表示すると下図のようなエラーが表示されます。
[サイト ステータス] ページで [管理] ビューを開くときのエラー | Tableau - Knowledge Base
Tableau Server 2023.1 - Administrative views doesn't work | Tableau Community
管理ビューの表示手順
管理ビューの表示までの手順は以下の通りです。
PostgreSQL 用ドライバーのインストール
以下から、Java 8 JDBC ドライバーをダウンロードします。
PostgreSQL JDBC Driver
[Download] をクリックすると jar ファイルがダウンロードされます。JDBC ドライバーは.jar
ファイルに組み込まれているので、Tableau Server をインストールしたサーバーの以下のフォルダーにファイルをコピーします。
C:\Program Files\Tableau\Drivers
その他のドライバーも以下にインストール先のリンクがまとまっています。 ※Tableau へのログインが必要です。
ドライバーのダウンロード | Tableau
Tableau Server の再起動
所定のフォルダにドライバーを配置したら、Tableau Server を再起動します。再起動は Tableau Services Manager の Web UI から実施するか、以下のコマンドを実行します。
tsm restart
再起動後、任意の管理ビューをクリックすると下図のように表示されます。
さいごに
新しいインスタンスに 2023.1 以降の Tableau Server をインストールする際に管理ビューを表示するための手順でした。
以前のバージョンからアップグレードする時は、インプレース アップグレードの場合、既存のドライバーを使用可能なので、新しいドライバーのインストールは不要です。新しいインスタンス使用する際には、ドライバーのダウンロードも必要となりますのでご注意ください。