[レポート] 新機能も盛りだくさん!!「Keynote: Welcome to Our Altered State」後編 – Alteryx Inspire 2018 #alteryx18

2018年06月04日〜07日に開催された「Alteryx Inspire 2018」。2日目キーノートの「ビジョン」パートの内容をお届けします。

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現地時間2018年06月04日(月)〜2018年06月07日(木)に米国アナハイムで開催されているAlteryxの年次カンファレンスイベント「Inspire 2018」。今回クラスメソッドからは計4人のメンバーが現地参加しています。

お待たせいたしました。当エントリではイベント初日に行われた基調講演セッション「Keynote: Welcome to Our Altered State」について、その内容をレポート後編として新機能紹介など盛りだくさんの技術的な部分のレポートをしたいと思います。

目次

 

セッション概要

セッション概要については、前半部分のレポートに記載していますのでそちらをご覧ください。

 

セッションレポート

後半はAlteryxのテクニカルな話題となっています。 Alteryx DesignerのみにとどまらずAlteryx ServerやConnectさらに今年3月からラインナップに加わったPromoteもまじて Alteryxを使ったデータ分析でどのようなことが実現できるのか、さらには新機能と合わせて今後どのようなことが実現できるのかが紹介されていきます。

 

DR. NICK JEWELL
(Director of product strategy)

この話題で最初に登場したのは、Director of product strategyであるNICK JEWELL氏です。

Alteryx Connectを使ったデータディスカバリ

まずは、前半のバンドでも大変盛り上がっていた「Doors」にの音楽にかけて、「Rock」を起点としたデータの繋がりを見ていくことから始まりました。

前半のパートでもAlteryxを使ったデータ分析の流れとして

  1. Discover + Collaborate
  2. Prep + Analyze/Model
  3. Share + Scale/Govern
  4. Deploy + Manage

の順に紹介されており、それぞれに対応するツールとして

  1. Alteryx Connect
  2. Alteryx Desinger
  3. Alteryx Sever
  4. Alteryx Promote

となっていました。 この順はキーノートに限らずInspire中の様々な場面で踏襲されており、最初のプロセスとして適切なデータを見つけるData Discoverのためのツールとして最初にAlteryx Connectから始まります。

こちらではRockから派生した音楽ジャンルがConnect上で確認できる状態になっています。

データをたどっていくことで「Doors」の情報を確認することも可能です。

Alteryx Server/ConnectのSAML対応

続いては、新機能の話題です!

Alteryx Server/ConnectがSAML認証に対応しました。 これによって他のシステムとの間でのSSOが可能になります。

こちらはAlteryx ServerおよびConnectの2018.2から利用可能となっています。

Alteryx DesingerとConnectの連携

さて、続いてAlteryx DesingerとConnectの連携においてもすごい新機能が登場しました。

まずはこちら。 Alteryx Desingerの検索からConnectのデータ情報をそのまま検索できるようになります。

さらに、ここからすごいのがなんと、ドラック&ドロップでそのままワークフローに設置可能となっています。

ついに登場!待望の"あの"新機能

これまで国内外問わず多くの要望があったワークフローの途中から実行可能な仕組みがついに搭載されます。

このようなワークフローを実行します。 ワークフローはデータサイズが大きいなどの理由で実行に時間がかかったり、非常に複雑なものだったりで途中まで実行結果をキャッシュしておいて途中から実行できるようになるような仕組み、といった要望は非常に多くありました。

新しく登場したキャッシュ機能を利用するとこのように青枠で囲われた部分の出力結果をキャッシュして保存しておくことが可能です! あとは一番右のSortツールの先に他のツールを繋いでいって実行するとその部分のみが実行されます。

 

KATIE HARALSON
(Senior product manager)

つづいて登場したSenior product managerのKATIE HARALSONから、さらにエキサイティングな新機能の紹介がされます。

ここで掲げられテーマが以下のようになっています。

「INTERACTIVE VISUALYTICS」、この意味はこの後紹介される機能で明らかになっていきます。

Browseツールの超絶便利機能!

Browseツールと言えばデータを確認するツールで、最も頻繁に利用するツールの中の1つと言えます。

こちらはBrowseツールのプロファイル機能です。 11.0以降から登場したものですが、データの確認ための機能としては非常に素晴らしいものです。

さて、ここからが新機能となります。

Resultsに検索窓がついています。

個別の列でも検索による絞り込みやソートができます!

こちらは絞り込まれた結果になっています。

いろいろ絞り込んだりした後に「Add Tool」ボタンを押すと...

なんと、その結果を反映させたFilterツールがワークフロー上に配置されました!

進化したレポートツール

さてさて、Browseツールの進化の興奮も冷めやぬままさらに新機能が発表されます。

Intractive Chart Toolなる単語が飛び出しました。 これはどういう機能なのでしょうか?

このツールの設定から別ウインドウを開くと、何もない軸だけのグラフが表示さます。

画面上からデータを選択すると、その場ですぐに棒グラフに表示が切り替わりました

グラフの横幅を変えたり、棒の色を変えたりといったことがこの画面上でそのまま行えます。

もちろんカテゴリわけして複数の棒にすることもその場でサクッとできてしまいます。

グラフに矢印や説明文を入れることだってお手の物です。

さらに、このようにして作成したグラフに対してダッシュボードを作成するツールも新機能として紹介されました。

こちらのダッシュボードもインタラクティブに操作可能で、1つのグラフの中で選択したデータが他のグラフに反映されたりもします。 これまでレポート関連といえば静的なものが中心であったAlteryxですが、今回の新機能によって利用の幅がさらに広がりそうです。

 

COLIN RISTIG
(Product manager)

キーノートの最後に登場したのはProduct managerのCOLIN RISTIG氏です。

Pythonの連携をより強化

ここまでの新機能発表の多くはAlteryx Designerの中でのできごとでした。 それに対して、彼が掲げるテーマは以下のようになっています。

「CODE FRIENDLY」です。 Alteryxといえば、コーディング不要で誰でもデータ分析が可能になるツールというのが売りでした。 しかし、Python SDKやSpark Directツール、Alteryx Promoteなどの登場もあいまって、コーディングができる人にとっても便利なものへと進化しています。

そんな中発表された新機能がこちら

データ分析で最もよく使われるツールの中の1つであるJupyter NootbookがAlteryxの中でそのまま使えるツールです! ゴリゴリとコードを書く人との架け橋となるツールが登場しました。

ビッグデータ処理もお手のもの

データ分析を行う上でもはや切っても切り離せないもの、それがビッグデータです。

データレイクに蓄積された多種多様なデータをどのように扱っていくか、これは非常に大事なことです。

大規模なデータを処理するために、AlteryxではIn-DBツールとしてSparkを扱えたり、Alteryxから直接Sparkのコードを書けたりと行った機能も提供されています。 2018.2からはDatabrick on AWSもサポートしておりより一層コードフレンドーな機能が充実してきていますね。

機械学習で悩ましい部分がココ

そして最後はPromoteの話へと移ります。

機械学習を使ったシステムでは、学習したモデルをデプロイしてシステムから利用可能な状態にする必要がありますが、 この機能を作るには様々な障壁がありなかなか悩ましい領域であったりもします。

そこで登場するのがPromoteな訳です。 Alteryx Promoteを使うとAlteryx DesignerやPython, Rで作成したモデルをこのようにサクッとデプロイできます。

PromoteにデプロイしたモデルはAPIアクセスが可能な状態となり、 さらには各種言語からAPIを呼び出すためのサンプルコードも確認できます。

このようにAPIアクセス回数などのメトリクスも確認できるようになっています。

 

技術的な内容のまとめ

これで技術的な話が一通り出てきました。 非常にエキサイティングな新機能も多数紹介されもはや会場は興奮の渦といっても過言ではないでしょう。

最後にキーノート内で話題に上がった技術的内容がまとめられたスライドが出てきます。

そして、なんと! ここで重大発表があります!

キーノートで紹介された新機能は、2018.3のベータ版を利用することですでに体験できるということです! ベータプログラムへの登録方法は以下もあわせてご確認ください。

 

おわりに

Alteryx Inspire 2018キーノートの後半、技術的な部分についてレポートしました。 静止画で見るよりも実際に動いてる様子を見たときのほうがより一層すごさが伝わる機能もあ多々あるので興味ある方はぜひベータ版を使って見てください。