
Claude Code v2.1.273 の主要アップデート - auto-compact の早期発動修正と権限まわりのセキュリティ修正
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.273(2026-09-15 公開)がリリースされました。1 回のリリースとしては変更点が多く、目を通すのに時間がかかった回だと感じます。本日は、Remote Control セッションのフォークを試してみました。(でもダメでした)
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
v2.1.273 では 64 件の変更が入りました。本記事の分類では修正が 31 件で最も多く、改善が 19 件、セキュリティが 8 件、新機能が 5 件、パフォーマンスが 1 件という内訳です。
また 64 件のうち 24 件は、[VSCode] / [Claude Code on the web] / [Claude Tag] / [Code Review] が付いた周辺プラットフォーム向けの変更で、ターミナル版に直接関係するのは残りの 40 件です。
注目のアップデート
Remote Control セッションのフォーク(新機能)
claude --remote-control または /remote-control で開始したセッションを、Claude アプリからフォークできるようになりました。フォークは手元のマシン上でバックグラウンドセッションとして動きます。
ターミナルを離れた場所から分岐を作れるようになるため、Claude アプリとターミナルを行き来して作業している方には効いてくる変更だと感じます。
auto-compact が実際のウィンドウの半分で発動していた問題の修正(不具合解消)
コンテキストメーターと auto-compact が、advisor ツールのターンを実際のコンテキストサイズの約 2 倍で数えていました。この影響で、auto-compact は実際のウィンドウの約半分で発動していました。
長いセッションを回していて「まだ余裕があるはずなのに圧縮が走る」と感じていた方は、この版から体感が変わる可能性があると見ています。
サブエージェントの結果が届かない問題の修正(不具合解消)
ストリーミング応答の最後にトークン使用量が含まれない、またはモデル ID が付かない場合に、サブエージェントとバックグラウンドエージェントが失敗扱いになり、結果が届かないことがありました。
サブエージェントやバックグラウンドエージェントを多用するワークフローを組んでいる方は、これまで原因不明の失敗として処理していたものが解消される可能性があると感じます。
権限チェックと管理設定の適用漏れの修正(セキュリティ)
設定した制限が実際には効いていなかったケースの修正が 3 件入りました。
- 権限チェッカーが完全には解析できない Bash コマンドが、
permissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesの下で確認プロンプトを飛ばしていました。あわせて、bypass モードでサブシェルが危険なrmを隠せた問題も修正されています。 - 同じく
permissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesの適用漏れにより、リポジトリの設定で指定されたメモリディレクトリがプロンプトへの読み込み・recall・インデックス化・メモリ抽出に使われていました。 - MDM や
managed-settings.jsonで設定したallowManagedMcpServersOnly、deniedMcpServers、disableClaudeAiConnectorsが、サーバー管理設定も存在する場合に無視されていました。
MDM や managed-settings.json で統制している組織は、更新後に意図した設定が実際に効いているかを一度確認しておく価値があると感じます。
解析できない Bash 行への deny ルール適用の撤回(セキュリティ)
権限チェッカーが解析できない Bash 行(eval、env -C)に対して Read・Edit の deny ルールを適用していた v2.1.268 の変更が撤回されました。time -p make build のようなコマンドは拒否されず、再び確認プロンプトが出ます。
deny ルールで Read・Edit を絞っている方は、v2.1.268 から v2.1.272 の間とは挙動が変わるため、手元のルールがどう効くかを確認しておくとよいと感じます。
アップデート内容
新機能
- LLM ゲートウェイ向けのリクエストヘッダー
x-claude-code-request-class、x-claude-code-agent-type、x-claude-code-prev-tool-durations、x-claude-code-compaction、x-claude-code-context-compactedが追加されました。CLAUDE_CODE_GATEWAY_HINT_HEADERS=1でオプトインします。 - MCP サーバーがセッション途中で切断され、自動再接続を諦めたときに、
/mcpを案内する通知が出るようになりました。 - Remote Control で開始したセッションのフォークが追加されました(前述)。
セキュリティ
- 権限チェッカーが完全には解析できない Bash コマンドが確認プロンプトを飛ばす問題と、bypass モードでサブシェルが危険な
rmを隠せる問題が修正されました(前述)。 permissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesの適用漏れが修正され、リポジトリの設定で指定されたメモリディレクトリが使われなくなりました(前述)。- MDM /
managed-settings.jsonの設定が、サーバー管理設定と併存すると無視される問題が修正されました(前述)。 - 解析できない Bash 行への Read・Edit deny ルール適用(v2.1.268 で追加)が撤回されました(前述)。
- 組織が Skills を無効化した後も claude.ai から同期済みのスキルが使えたままになる問題が修正されました。無効化後は復元可能なゴミ箱へ移動します。
- Claude アカウントでのサインインが、claude.ai のプラグインへのアクセスもあわせて要求するようになりました。
/bugと/feedbackのレポートが、直近の API リクエストからモデルの挙動に関わるパラメーター(モデル・システムプロンプト・ツール)だけを含め、リクエストのメタデータとCLAUDE_CODE_EXTRA_BODYのフィールドを除くようになりました。- Windows で
--add-dirに割り当て済みのネットワークドライブを追加したときの、UNC パスに対するネットワークパスの権限チェックが改善されました。
改善
- 長いセッションでの応答性が改善されました。フックの進捗表示とサブエージェントの活動が、更新のたびに会話全体を再処理しなくなっています。
- Bedrock・Vertex・Foundry の auto モードが、当面はローカル分類器を既定で使うようになりました。
CLAUDE_CODE_AUTO_MODE_SERVER=1を設定すると、各プラットフォームのサーバーサイド分類器を使います。 - セッション中の SSL 証明書・プロキシ接続エラーが、エラーコードと何を直すべきか(信頼されていない社内 CA に対する
NODE_EXTRA_CA_CERTSなど)を示すようになりました。 OTEL_LOG_TOOL_DETAILS=1が、コストとトークンのメトリクスに実際のエージェント名・スキル名・プラグイン名・MCP サーバー名も含めるようになりました。- Artifact のデータベース書き込みで、ドキュメント全体を書き直さずに 1 つのフィールドだけを削除できるようになりました。
- Artifact の公開で、claude.ai に到達した後に接続が切れたリクエストが安全に再送されるようになりました。失敗や重複バージョンの作成が起きなくなります。
- このほか、
/web-setup・/autofix-pr・MCP サーバーのサインイン期限切れ・クラウドセッションの GitHub エラー・Artifact ツールのエラー表示について、原因と対処を具体的に示す方向の改善が入っています。
修正
- コンテキストメーターと auto-compact の二重計上を修正: advisor ツールのターンを実サイズの約 2 倍で数えていました(前述)。
- サブエージェント・バックグラウンドエージェントの結果が届かない問題を修正: ストリーミング応答にトークン使用量やモデル ID が無いと失敗扱いになっていました(前述)。
- macOS で Read がファイルを拒否する問題を修正: ドラッグして渡したスクリーンショットなど、システムが別のパスでも報告するファイルに対して、Read が「symlink resolution changed after permission was checked」として拒否していました。
- Bedrock・Vertex・Foundry の認証エラー表示を修正: 401/403 エラーと Claude アプリゲートウェイの 403 が、一律に
/loginの実行を促していました。更新すべき資格情報を名指しするか、ゲートウェイ管理者を案内するようになりました。 - プロンプトキャッシュの全書き直しを修正:
/login・/upgrade・/extra-usageが会話中のそれまでの thinking を破棄し、次のリクエストでキャッシュ全体の書き直しを強いていました。 - スケジュールタスクの実行セッション取り違えを修正:
.claude/scheduled_tasks.jsonを新しい worktree など別のフォルダーにコピーした後、保存済みのタスクが別のセッションで実行されていました。 - SDK 出力でのサブエージェントのメッセージ欠落を修正: サブエージェントが実行中にバックグラウンドへ移された場合(
CLAUDE_AUTO_BACKGROUND_TASKSなど)に、SDK と--output-format stream-jsonの出力が残りのメッセージと最終レポートを落としていました。 - 地味に嬉しい修正: すでにシェルモードに入っているときにプロンプト先頭で入力した
!が消える問題が修正され、! grep …のような否定コマンドを入力できるようになりました。この挙動に気づかず何度か打ち直していたので、個人的にはありがたい修正だと感じます。 - このほか、
/tuiの再起動、.git/info/excludeの再作成、/install-github-appのエラー表示、Remote Control からのコンテキスト使用量の取得、スピナーの表示など、多数の細かな不具合が修正されています。
周辺プラットフォームの変更
ここからはターミナル版以外の変更です。ターミナルで Claude Code を使う分には読み飛ばして問題ありません。
VS Code 拡張
- 製品フィードバックを無効化している組織で「Report a problem」が表示され続け、
/bug・/feedbackがレポートフォームを開く問題が修正されました。 - Windows でターンの完了後に、赤い「Claude Code process exited with code 4294967295」のバナーが出る問題が修正されました。
Claude Code on the web
- 新規ルーティンのページとルーティン編集ダイアログが、入力済みの名前・プロンプト・編集内容を破棄する前に「Discard unsaved changes?」の確認を出すようになりました。
- 管理者が組織のコネクターを削除して追加し直した後に、ルーティンがそのコネクターへのアクセスを失い、古いコネクターを呼び続ける問題が修正されました。
- 組織設定からセルフホスト環境を作成する際に、サーバーエラーで失敗して中途半端な環境が残ることがある問題が修正されました。
- 管理者向けの「Share cloud sessions」設定が、Claude Code ページから Data and privacy の配下へ移りました。Data and privacy の管理者も管理できます。
- ルーティン詳細ページのレイアウトが整理され、クラウド環境の無い新規ユーザーに Mac・Windows で表示されていたデスクトップアプリのダウンロード全画面は廃止されました。
Claude Tag(Slack 連携)
- Budgets・Savings Plans・WAF Classic・Import/Export のようなリージョンを持たないエンドポイントを AWS 接続が拒否する問題が修正されました。Global Accelerator へのリクエストも正しく署名されます。あわせて、署名できないときに理由と対処が Claude に伝わるようになりました。
- Claude がタスク実行中に古い Slack スレッドで返信すると、タスクが最初からやり直しになり、push 前の作業を失うことがある問題が修正されました。
- 組織で共有された Slack のプライベートチャンネルで設定したスケジュールタスクが、何も投稿しないまま終わる問題が修正されました。作成したスレッドで動き続けます。
- Claude が、会話の前提になっているインシデントチャンネルなど関連する公開チャンネルを、依頼されたときだけでなく自分から見に行くようになりました。
- このほか、Enterprise Grid 切断時の無反応、トークン更新直後のメッセージ欠落、トークン種別を小文字で返すプロバイダーでの OAuth 接続失敗、channel manager の追加拒否、管理者向け Memory ページの表示漏れが修正されています。
Code Review
- @メンション、行をまたぐコードスパン、バッククォートで囲まれた HTML タグがあると REVIEW.md 全体が無視される問題が修正されました。変更されたファイルへのリンクを含む行だけが除外されます。
- 以前のレビューで「Additional findings」を挙げた PR にベースブランチをマージすると全体の再レビューが走る問題が修正され、軽量なフォローアップレビューになりました。
/ultrareview --postで GitHub エラーの後にリトライすると、findings のコメントが投稿されない、または 2 回投稿される問題が修正されました。コメントにはレビュー対象のコミットが明記されます。- オーナー名やリポジトリ名に大文字を含む GitHub リポジトリで、空または内容が同一の push が再レビューされる問題が修正されました。
- 修正案が、変更しようとしている挙動に他のコードが依存している場合に壊してはいけないものを示すようになり、2 つ目の影響箇所を指すコメントも完全な文で述べるようになりました。
Remote Control セッションのフォークを試してみた(でもダメでした)
フォークしたセッションが、手元のマシン上でバックグラウンドセッションとして起動するかを確認しましたが、フォークに失敗しました。
まずは、Claude アプリ(iPhone)では、/fork isn't available over Remote Control.でした。AppStoreにアップデートがなかったのでなんとなく予想していました。
次に試したのが、Claudeのデスクトップアプリ(Claude 2.110.0 (dfb2ba) 2026-09-15T05:50:55.000Z)とWebアプリでも同様でした。

元のターミナル上でも/fork isn't available over Remote Control.と表示されていましたので、概ね間違いなさそうです。

後日、改めて検証できればと思います。
最後に
v2.1.273 は新機能よりも、日々の作業で踏みやすい不具合の修正に寄ったリリースだと感じます。特に auto-compact が実際のウィンドウの半分で発動していた件は、長いセッションを回す人ほど体感差が出るのではないでしょうか。Remote Control セッションのフォークが動かなかったのは、残念ですが、速報「試してみた」ブログをいつも書いてる立場からすると、よくあることです。
長いセッションを回す方、組織で権限や管理設定を統制している方は、アップデートして挙動を確かめてみてはいかがでしょうか。
参考文献








