[アップデート] AWS Organizationsの最大アカウント数のクォータがAWS Service Quotasで確認できるようになりました
はじめに
皆様こんにちは、あかいけです。
AWS Organizationsで複数アカウントを運用していて、「このOrganizationって結局何個までアカウントを作れるんだっけ?」と気になったことはありますか?
私はあります。
これまでこの最大アカウント数のクォータは、正確な値を知ろうとするとAWS SupportやAWSアカウントチームへの問い合わせが必要になる場面がありました。
今回、このモヤモヤを解消するアップデートが発表されたので紹介します。
アップデート内容
2026年8月3日、以下のアップデートが発表されました。
管理アカウントからAWS Service QuotasコンソールまたはGetServiceQuota APIを使うことで、AWS Supportやアカウントチームに頼らずに最大アカウント数のクォータと使用率を確認できるようになりました。
今回のアップデート後、マネジメントコンソールでは以下の情報がまとめて確認できます。
- 適用されているクォータ値(引き上げ済みの場合はその値)
- AWSのデフォルトのクォータ値
- 現在の使用率
- クォータの調整可能性
またAWS Organizationsはus-east-1にホストされるグローバルサービスのため、クォータの参照・引き上げリクエストはいずれもus-east-1かつ管理アカウントから行う必要があります。
クォータについての補足
このクォータ自体は以前から存在し、CLIやAPI経由での取得も以前から可能だったようです。
ただAWS re:Postには、list-service-quotasで最大アカウント数のクォータをうまく取得できず困っている質問が見つかります。
私自身はアップデート前の挙動を直接確認したわけではないため推測にはなりますが、こうした事象があったために、サポートケースの起票やアカウントチームへの確認に頼らざるを得ない場面があったのではないかと思われます。
今回のアップデートで、この投稿者がやりたかった「プログラムから確認して、しきい値到達で通知する」という使い方も実現しやすくなったと言えそうです。
試してみた
実際に手元の環境で試してみました。
マネジメントコンソールでの操作
管理アカウントでService Quotasコンソールにアクセスし、AWS Organizationsのサービスから「Maximum number of accounts」のクォータを開くと、以下の画面でした。

画面には以下の情報が表示されています。
想定ではありますが、アップデート記事の内容を踏まえると、このうち新たに追加された項目は「適用されたアカウントレベルのクォータ値」と「使用率」だと考えられます。
- クォータコード:L-E619E033
- Quota ARN: arn:aws:servicequotas::<アカウントID>:organizations/L-E619E033
- 適用されたアカウントレベルのクォータ値:20
- AWSのデフォルトのクォータ値:10
- 調整可能性:アカウントレベル
- 使用率:7
またモニタリングタブでは、CloudWatchの埋め込みグラフでこの使用率(%)の推移も確認でき。
このようにデフォルト値が10であるのに対し、このOrganizationはすでに20まで引き上げられていることも画面から一目でわかります。
AWS CLIでの操作
コンソールだけでなく、AWS CLIでも同様の情報を取得できます。
まずはlist-service-quotasで、AWS Organizationsに関連する全クォータを確認します。
aws service-quotas list-service-quotas \
--service-code organizations \
--region us-east-1
出力の一部を抜粋すると、「Maximum number of accounts」のクォータがValue: 20.0、Adjustable: trueとしてきちんと返ってきています。
{
"ServiceCode": "organizations",
"ServiceName": "AWS Organizations",
"QuotaArn": "arn:aws:servicequotas::XXXXXXXXXXXX:organizations/L-E619E033",
"QuotaCode": "L-E619E033",
"QuotaName": "Maximum number of accounts",
"Value": 20.0,
"Unit": "None",
"Adjustable": true,
"GlobalQuota": true,
"QuotaAppliedAtLevel": "ACCOUNT",
"Description": "The maximum number of accounts allowed in an organization."
}
またクォータコードがわかっていれば、get-service-quotaで対象のクォータだけを取得することもできます。
aws service-quotas get-service-quota \
--service-code organizations \
--quota-code L-E619E033 \
--region us-east-1
こちらもlist-service-quotasと同じ内容が返ってきており、AWS re:Postで報告されていたような「空の配列が返ってくる」といった事象は発生しませんでした。
{
"Quota": {
"ServiceCode": "organizations",
"ServiceName": "AWS Organizations",
"QuotaArn": "arn:aws:servicequotas::XXXXXXXXXXXX:organizations/L-E619E033",
"QuotaCode": "L-E619E033",
"QuotaName": "Maximum number of accounts",
"Value": 20.0,
"Unit": "None",
"Adjustable": true,
"GlobalQuota": true,
"UsageMetric": {
"MetricNamespace": "AWS/Usage",
"MetricName": "ResourceCount",
"MetricDimensions": {
"Class": "None",
"Resource": "AccountCount",
"Service": "Organizations",
"Type": "Resource"
},
"MetricStatisticRecommendation": "Maximum"
},
"Period": {
"PeriodValue": 5,
"PeriodUnit": "MINUTE"
},
"QuotaAppliedAtLevel": "ACCOUNT",
"Description": "The maximum number of accounts allowed in an organization."
}
}
余談:しきい値に近づいたら通知したい場合
今回のアップデートできるようになったことは、あくまで「マネジメントコンソール上で見れる」という状態です。
実際の運用では、使用率が一定のしきい値を超えたタイミングで自動的に通知してほしい、というユースケースも多いのではないでしょうか。
そんなときは、AWS Service Quotasの「自動管理設定(Automatic Management)」機能を組み合わせるのがおすすめです。
この機能を有効にしておくと、クォータの使用率が80%・95%に達したタイミングでEメールやAWSコンソールモバイルアプリケーション、チャットチャネル(Teams/Slackなど)に通知を送ってくれます。
設定方法や通知のタイミングについては、以下の記事で詳しく解説されているので、通知を設定したい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
さいごに
以上、AWS Organizationsの最大アカウント数のクォータがAWS Service Quotasで確認できるようになったアップデートの紹介でした。
これまでAWS SupportやAWSアカウントチームへの問い合わせが必要だった情報が、管理アカウントからワンストップで確認できるようになったのはうれしいポイントですね。
事前にクォータの使用率を把握しておくことで、いざアカウントを増やそうとしたときに上限に引っかかって慌てる、という事態を防げそうです。
皆様のAWS Organizations運用が少しでも円滑に進むことを願っています。










