2025年7~9月のクラスメソッドグループ社員によるOSSコントリビュートについてご紹介します
クラウド事業本部サービス開発室の伊藤です。
本記事は、四半期ごとに発信しているクラスメソッド社員による OSS コントリビューション紹介となります。
今回は2025年7~9月の実績をご紹介します!
参考までに前回のコントリビューション紹介記事はこちらです。
OSS コントリビューション実績一覧
1. Rulesync が Production Ready となりました
前回記事 でも紹介した dyoshikawa が公開している Rulesync が、仕様やドキュメントの安定化により Production Ready となりました。
Rulesync は様々な形式の AI コーディングツールの設定ファイルを統一管理する OSS ツールです。
2025年10月23日現在、すでに v3.11.0 までバージョンアップしているようです。
このツールは Claude Code による Vibe Coding で作成されたとのことで、下記 Zenn の記事に開発時の知見がまとめられています。
とても話題になった記事で、私も大変興味深く読ませていただきました。
2. JSONata を使用して JSON データをクエリ・変換する CLI ツールをリリースしました
こちらは私と同じサービス開発室の 武田 が公開した OSS で、JSON データを JSONata の式言語でクエリや加工できる CLI ツールです。
JSON データの加工といえば jq がスタンダードですが、JSONata はより直感的に操作できる印象でした。
武田は他にも多数の JSONata 関連の記事 を執筆しており、利用経験を活かしたツールになっています。
こちらのツールについても開発時の知見がまとめられています。
サービス開発室内でも武田は AI コーディングを積極的に活用しており、この記事にも開発のノウハウが詰まっています。
3. Apache Spark の ORC とフィルタプッシュダウンのバグを発見してコミュニティに貢献しました
こちらは今回紹介記事を書かせていただいた 伊藤 のチームでのコントリビュートです。
分散処理フレームワークである Apache Spark の挙動に致命的(優先度: Critical)なバグを発見し、コミュニティに貢献することができました。
バグの内容・原因・修正プロセスは下記の記事にまとめています。
記事の内容はなかなかニッチになった気がしますが、全世界で利用されている OSS に貢献できた経験はエンジニアとして誇らしく思います。
実際に感謝のコメントを貰えた際も大変嬉しかったです。
さいごに
今回は以上です。
弊社内でも AI を活用した OSS 開発が盛んになっていることがわかります。
また本記事をまとめるにあたり、AI 時代におけるエンジニアの在り方について改めて考える機会になりました。
下記はそれぞれ dyoshikawa 、武田の記事からの引用です。
たくさんのAI動かして開発するエンジニアは1メンバーというよりは「現場監督」のようですが、それでいうとコードを見ずにAIに書かせるスタイルはいわば「現場に来ない現場監督」ということになります。良いものを作るには、自らも手を動かし、細部も把握している「現場にいる現場監督」でいることが重要と思っています。
ではそうなった時に、エンジニアの役割はなんでしょうか?ズバリ 舵取り と 意思決定 です。AIは高速に提案と実装を繰り返してくれますが、その方向性を指し示すのと、結局どれを採用するのかという責任は人間が負うのです
AI による Vibe Coding が可能になった現在、非エンジニアでもソフトウェア開発が可能となりました。
しかし、エンジニアの仕事はただコードを書くことではありません。
お客様の声を聞き、ドメインを理解し、要件や仕様を定義してお客様と共に課題を解決することが仕事だと思っています。
そして AI はこれらを達成するための強力なツールです。
まさに、現場にいる現場監督 として 舵取り と 意思決定 を我々エンジニアが担い、より高いレベルの価値を提供していかなければ!と改めて思いました。
それでは、次回のコントリビューション紹介記事もお楽しみに!









