
クラスメソッド データアナリティクス通信(AWSデータ分析編) – 2026年11月号
クラウド事業本部コンサルティング部の石川です。2026年10月のAWSデータ分析関連のアップデート情報をお届けします。今月は、Amazon Redshift で Apache Iceberg のマテリアライズドビューの作成とリフレッシュがサポートされたほか、Amazon Quick で Quick Sight の Reader ユーザーが追加料金なしで Quick Essentials にアップグレードされ、次世代の Amazon OpenSearch Serverless で時系列コレクションが使えるようになりました。AWS Glue Data Catalog でも Iceberg V3 のテーブル最適化や Iceberg REST Catalog API の OAuth 認証がサポートされ、Amazon MSK Connect ではコネクタを作り直さずに一時停止・再開や設定の更新ができるようになるなど、運用に関するアップデートも続きました。他にもアップデートがあるので紹介します!
Amazon Quick
新機能・アップデート
2026/10/09 - Amazon Quick now supports brand templates for on-brand presentations and documents
Amazon Quick で、ブランドテンプレートをアップロードし、承認されたビジュアルアイデンティティに沿ったプレゼンテーションやドキュメントを作成できるようになりました。ブランド管理者が PowerPoint や Word のテンプレートをアップロードするか、SharePoint などの接続済みのファイルストアから取り込むと、Quick がファイルから色、フォント、ロゴ、レイアウト、ブランドのルールを抽出します。ブランド管理者は抽出された内容を確認・編集してから組織全体に公開します。
Quick は新しい資料の作成時にテンプレートのルールに従い、依頼がルールに反する場合は理由を説明してブランドに沿った代替案を提示します。テンプレートを作成・公開できるユーザーは、管理者がカスタム権限で制御します。Amazon Quick のデスクトップアプリで一般提供されています。
2026/10/28 - Quick now supports smart approvals for agentic actions
Amazon Quick で、エージェントのアクションに対するスマート承認(smart approvals)がサポートされました。エージェントがメールの送信、レコードの更新、チケットの作成などのアクションを行うたびに承認を求めると、承認疲れが起き、時間とともに確認が形だけになります。スマート承認では、classifier と呼ばれる別のレビュー用モデルが対象のアクションをユーザーの依頼と照らし合わせて評価し、定型的なアクションは自動で承認し、影響の大きいアクションはユーザーの確認に回します。
対象はユーザーの設定が毎回確認(ask)のアクションだけで、既存のポリシーが常に優先され、新しいアクセス権は付与されません。組織外へのコンテンツ送信、権限の変更、コンテンツの削除、支払いなどはユーザーの確認に回されます。デフォルトで全ユーザーに有効で、各レビューは AWS CloudTrail に記録されます。
2026/10/30 - Amazon Quick Introduces Quick Essentials
Amazon Quick で、企業向けの Quick Essentials が提供されました。Amazon Quick が利用可能なリージョンでは、Quick Sight の Reader ユーザーが、ユーザーあたりの追加料金なしで Quick Essentials にアップグレードされます。Reader ユーザーは、ダッシュボードに「3 月の売上減少の要因は何か」のように自然言語で質問して追加の質問で掘り下げ、回答をドキュメント、プレゼンテーション、スプレッドシートにできます。
データ・ファイル・Web から引用付きのレポートを作る Research、定期的な更新を自動で送る Flows、コードを書かずにツールを作る Apps も使えます。既存のダッシュボードやお気に入りはそのまま残り、行レベル・列レベルのセキュリティはすべての回答に適用されます。Quick の AI 機能が利用可能なリージョンで段階的に有効化されます。
APIの変更点
2026/10/01 - Amazon QuickSight - 15 updated methods
分析とダッシュボードで HierarchyFilter(階層フィルター)がサポートされました。また、Databricks のデータソースで 2-legged OAuth がサポートされました。
2026/10/09 - Amazon QuickSight - 4 updated methods
Gong のアクションコネクタ(GongAction、CreateAndUpdateGongAction、ShareGongAction、UseGongAction)と、Amazon S3 や Snowflake など 45 のデータソースコネクタの作成・更新・共有の操作で、カスタム権限 API によるきめ細かな権限の設定がサポートされました。
2026/10/21 - Amazon QuickSight - 2 updated methods
データソースの作成時に、SharePoint と OneDrive の 2-legged OAuth の証明書の認証情報と、Google Workspace のサービスアカウントの認証情報がサポートされました。
AWS Glue
新機能・アップデート
2026/10/01 - AWS Glue Data Catalog now supports table optimization, statistics, and crawlers for Apache Iceberg V3
AWS Glue Data Catalog のテーブル最適化、統計、クローラーが、Apache Iceberg V3 のテーブルに対応しました。テーブル最適化では、binpack、sort、z-order の戦略で V3 テーブルをコンパクションしてクエリ性能を上げ、期限切れのスナップショットや孤立したファイルを削除してストレージコストを抑えられます。最適化は variant、地理空間、ナノ秒精度のタイムスタンプなどの V3 のデータ型にも対応します。
分析エンジンがクエリプランの作成に使う NDV(個別値の数)の統計を V3 テーブルで生成できるほか、Amazon S3 に保存された V3 テーブルをクローラーで検出して Data Catalog に登録できます。それぞれの機能が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
2026/10/26 - AWS Glue Data Catalog now supports OAuth for Apache Iceberg REST Catalog APIs
AWS Glue Data Catalog の Apache Iceberg REST Catalog(IRC)API で、AWS Sign-In を使った OAuth 2.0 のベアラートークン認証がサポートされました。Apache Spark、Trino、Apache Flink などのエンジンや外部のパートナーが、SigV4 に加えて OAuth 2.0 のトークンで Iceberg エンドポイントに認証できます。
OAuth 2.0 Token Exchange(RFC 8693)で OIDC の ID トークンを短期間のトークンに交換するため、AWS の認証情報を配布せずにパートナーに Iceberg テーブルへのアクセスを許可できます。アクセスは引き続き IAM と Lake Formation の権限で制御され、Glue と Lake Formation が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
APIの変更点
2026/10/02 - AWS Glue - 5 updated methods
Glue の接続でサポートされる OAuth 2.0 のグラントタイプに、リフレッシュトークン(REFRESH_TOKEN)が追加されました。
2026/10/08 - AWS Glue - 2 new methods
新しい API の GetSystemLogsForJobRun と GetSystemLogsForSession が追加されました。アカウント管理者は、きめ細かなアクセス制御(FGAC)が有効な Glue のジョブとセッションのシステム領域のログを取得できます。
2026/10/12 - AWS Glue - 4 new 6 updated methods
AWS Glue Data Quality の評価結果を取得・一覧表示する新しい API の GetDataQualityResultV2、BatchGetDataQualityResultV2、ListDataQualityResultsV2 が追加されました。サポートされている任意のデータ処理エンジンから発行されたデータ品質の結果を返します。
2026/10/13 - AWS Glue - 4 updated methods
Glue の zero-ETL 統合で、Amazon S3 Tables のカスタム名前空間を追加できるようになりました。
2026/10/22 - AWS Glue - 23 updated methods
AWS Glue で、大きなワーカータイプ(large worker types)がサポートされました。
Amazon Redshift
新機能・アップデート
2026/10/01 - Amazon Redshift now supports cross-Region queries for your data lake
Amazon Redshift から、別のリージョンにある Amazon S3 のデータレイクのテーブルをクエリできるようになりました。データを事前にコピーや複製せずに直接クエリできるため、グローバルな分析、リージョンをまたいだレポートの集約、特定のリージョンに置く必要があるデータのクエリが容易になります。また、拡張 VPC ルーティングを使うと、S3 と Redshift の間のデータレイクのクエリのトラフィックが自分の VPC 内にとどまり、パブリックネットワークを通りません。
どちらの機能も、RG のプロビジョンドクラスターと Serverless のコンピューティング上で直接動く統合データレイククエリエンジンで動作し、RG のプロビジョンドクラスターと Serverless が利用可能なすべてのリージョンで使えます。クロスリージョンのクエリには標準のデータ転送料金がかかります。
2026/10/05 - Amazon Redshift adds support for creating and refreshing Apache Iceberg materialized views
Amazon Redshift で、Apache Iceberg のマテリアライズドビューの作成とリフレッシュがサポートされました。コストの高い結合や集計の結果を一度だけ計算し、Glue Data Catalog に登録された Amazon S3 または S3 テーブルバケットの Iceberg テーブルとして保存します。CREATE MATERIALIZED VIEW ... USING ICEBERG で作成でき、結果は Athena、Spark、Trino、Snowflake などの Iceberg 対応エンジンからクエリできます。
手動の増分リフレッシュでは変更部分だけを再計算します。性能が重要なダッシュボード向けに、RMS のネイティブなマテリアライズドビューとして読み込めます。Redshift Serverless と Graviton のプロビジョンドインスタンスがサポートされているリージョンで利用できます。
2026/10/28 - AWS Backup adds restore testing support for Amazon Redshift
AWS Backup の復元テストで、Amazon Redshift がサポートされました。バックアップの復元テストを自動かつ定期的に実行し、Redshift のバックアップが正常に復元できることと、復元にかかる時間を確認できます。復元テストプランは、復旧ポイントの自動選択、スケジュールに沿った復元の実行、目標復旧時間(RTO)に対する復元ジョブの完了時間の測定を行います。Redshift のリソースは ARN またはタグで割り当て、各テストで最新の復旧ポイントとランダムな復旧ポイントのどちらを復元するかを選べます。復元テストと Redshift の両方が AWS Backup でサポートされているすべてのリージョンで使えます。
2026/10/29 - Amazon Redshift announces hands-off automated cross-region backups
Amazon Redshift で、スナップショットを別のリージョンに自動でコピーする機能が提供されました。プロビジョンドクラスターまたは Serverless のワークグループのバックアップを、選んだリージョンに自動で作成できます。最新のスナップショットが手動の操作なしに継続的かつ増分でコピー先のリージョンにコピーされるため、予期しない障害が発生したときに手動でコピーを開始する必要がありません。ローカルのスナップショットのスケジュールとは独立して動作します。
クラスターごとに機能を有効にし、コピー先のリージョンと、コピーした自動スナップショットの保持期間を設定します。コピーされたスナップショットの名前には、コピー先のリージョンで copy の接頭辞が付きます。すべての商用リージョンと GovCloud (US) リージョンで利用できます。
APIの変更点
2026/10/21 - Redshift Data API Service - 1 updated methods
DescribeStatement のレスポンスに、Redshift の QueryUUID フィールドが追加されました。
Amazon SageMaker Unified Studio
新機能・アップデート
2026/10/09 - Amazon SageMaker Unified Studio now supports custom Tooling blueprints
Amazon SageMaker Unified Studio で、カスタムの Tooling ブループリントがサポートされました。ドメイン管理者は、独自の AWS CloudFormation テンプレートでプロジェクトの基盤を定義し、社内の命名規則に沿った IAM ロール名や、AWS 管理ポリシーの代わりのカスタムのアクセス許可の境界など、組織固有の要件に合わせたプロジェクト環境を用意できます。
テンプレートには Lake Formation の権限付与、Athena のワークグループ、VPC のセキュリティグループなど任意の CloudFormation リソースを含められ、複数のアカウントとリージョンで使えます。テンプレートは登録時とデプロイ後に検証され、プロジェクト ID などの予約パラメータは自動で設定されます。SageMaker Unified Studio が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
2026/10/26 - Amazon SageMaker Unified Studio adds light mode support for IDC-based domains
Amazon SageMaker Unified Studio の IAM Identity Center(IDC)ベースのドメインで、ライトモードがサポートされました。これで IAM ベースと IDC ベースの両方のドメインで、ダークテーマとライトテーマを選べます。プロフィール設定の「Customize appearance」で、ダークモード、ライトモード、OS の設定に合わせるデバイス設定から選択でき、設定はブラウザやデバイスをまたいで保持されます。SageMaker Unified Studio が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
2026/10/29 - Amazon SageMaker Unified Studio now supports custom designations
Amazon SageMaker Unified Studio で、プロジェクトのメンバーが実行できるアクションを制御する名前付きの権限セット、カスタム指定(custom designations)がサポートされました。これまでの指定は、ほぼ同じ権限を持つ Owner と Contributor だけでした。管理者は Catalog、Subscriptions、Connections、Notebooks、Data Agent などのカテゴリの権限を選んで指定を作成します。
たとえば「Data Steward」にはサブスクリプションの承認とアセットの公開を、「Analyst」にはデータのクエリとノートブックの実行だけを許可できます。指定はドメインレベルで定義し、Owner と Contributor に加えて最大 10 個作成できます。SageMaker Unified Studio が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
Amazon DataZone
APIの変更点
2026/10/08 - Amazon DataZone - 2 updated methods
複数ファイルからのノートブックのインポートがサポートされました。StartNotebookImport で Amazon S3 オブジェクトの順序付きリスト(s3Files)を指定すると、ファイルごとに 1 つのセルを持つノートブックが作成されます。type フィールドで DATA ノートブックか SQL ノートブックかを指定できます。
2026/10/19 - Amazon DataZone - 4 updated methods
Amazon SageMaker Unified Studio ですでに利用できる Iceberg REST カタログの接続タイプ(ICEBERGRESTCATALOG、SNOWFLAKEICEBERGRESTCATALOG、DATABRICKSICEBERGRESTCATALOG)が、SDK と CLI でもサポートされました。
2026/10/21 - Amazon DataZone - 5 new 6 updated methods
カスタム指定(custom designations)の作成・取得・更新・削除の API が追加されました。プロジェクトメンバーシップとポリシー付与の API の designation フィールドでカスタム指定を表す値が使えるようになり、カスタム指定の ID を指定するフィールドも追加されました。
AWS Lake Formation
APIの変更点
2026/10/13 - AWS Lake Formation - 8 new 12 updated methods
シンプルな行レベルセキュリティ(Simple Row-level Security)の API が追加されました。行レベルセキュリティのポリシーを作成・取得・更新・削除・一覧表示する CreateRLSPolicy などの API と、ポリシーをアタッチ・デタッチする AttachRLSPolicy と DetachRLSPolicy が含まれます。
Amazon EMR
新機能・アップデート
2026/10/01 - Serverless Storage on Amazon EMR Serverless now supports terabyte-scale shuffle
Amazon EMR Serverless のサーバーレスストレージで、最大 1 TB のシャッフルがサポートされました。これまでのジョブあたりの上限は 200 GB でした。複数 TB のデータセット同士の大きなテーブル結合や、カーディナリティの高いデータの複雑な集計など、大量のシャッフルデータを扱う Apache Spark のワークロードを実行できます。メモリを多く使う処理でデータをディスクに退避するスピルにも対応し、ジョブの信頼性と成功率が向上します。emr-7.14、emr-spark-8.1 以降で、EMR Serverless が利用可能な 18 のリージョンで使えます。
2026/10/12 - Amazon EMR now supports native data quality checks in Apache Spark jobs
Amazon EMR で、Apache Spark ジョブの中でデータ品質をネイティブに検証できるようになりました。AWS Glue Data Quality をベースにした Amazon EMR Data Quality は追加料金なしで使え、AWS Glue と同じ DQDL のルールと API を使います。ルールは Spark スクリプトに書くか Glue Data Catalog に保存したものを参照し、パイプラインの任意の段階で適用できます。
動的ルールや ML ベースの異常検知を含む 30 種類以上のルールがあり、評価結果に応じてパイプラインの失敗、不正なレコードの除外、隔離を行えます。Iceberg、Hudi、Delta Lake と、EC2、EKS、Serverless に対応し、emr-spark-8.1.0 で、すべての商用リージョン、GovCloud (US) リージョン、中国リージョンで利用できます。
2026/10/16 - Amazon EMR Serverless now supports IPv6 and dual-stack connectivity
Amazon EMR Serverless で、IPv6 とデュアルスタック接続がサポートされました。デュアルスタック(IPv4 と IPv6)または IPv6 のみのサブネットを指定して、VPC 内で Apache Spark と Apache Hive のジョブを IPv6 で実行できます。ワーカー数の増加による VPC やサブネットの IPv4 アドレスの不足や、IPv6 の採用を求めるコンプライアンス要件に対応できます。既存の IPv4 のワークロードとの後方互換性は保たれます。すべてのリリースバージョンで、EMR Serverless が利用可能なすべてのリージョンで追加料金なしで使えます。
2026/10/23 - Amazon EMR on EKS reduces EMR charge by 30 percent
Amazon EMR on EKS で、Amazon EKS の料金に加算される EMR の料金が 30% 値下げされました。vCPU 時間あたりと GB 時間あたりの両方の料金が対象で、Amazon EKS の料金は変わりません。新しい料金は EMR on EKS で実行しているすべてのワークロードに自動で適用され、ユーザー側での作業は不要です。EMR on EKS が利用可能なすべてのリージョンが対象です。
APIの変更点
2026/10/08 - EMR Serverless - 1 updated methods
AWS Lake Formation が有効な Spark Connect のセッションで、システムプロファイルのログがサポートされました。
Amazon MSK
新機能・アップデート
2026/10/22 - Amazon MSK Connect now supports pausing and resuming connectors
Amazon MSK Connect で、コネクタの一時停止と再開がサポートされました。送信元のデータベースや送信先のメンテナンス中にデータの流れを止めたいときや、上流・下流の問題を調査する間に処理を止めたいときに使えます。これまでは、コネクタを止めるには削除して作り直す必要がありました。一時停止したコネクタは設定、キャパシティの設定、コミット済みのオフセットを保持し、再開するとタスクは最後にコミットしたオフセットから処理を続けます。MSK Connect が利用可能なすべてのリージョンで、追加料金なしで使えます。
2026/10/29 - Amazon MSK Connect now supports updating connector plugins and worker configurations
Amazon MSK Connect で、既存のコネクタのカスタムプラグインとワーカー設定を更新できるようになりました。依存関係を更新した新しいバージョンのコネクタのコードに切り替えたり、キーと値のコンバーターの変更や、スループットとレイテンシーに合わせたプロデューサー・コンシューマーのプロパティの調整を行ったりできます。これまではコネクタを削除して作り直す必要がありましたが、今回の更新ではコネクタがコミット済みのオフセットを保持し、更新の完了後にタスクは中断した位置から処理を続けます。MSK Connect がサポートされているすべてのリージョンで、追加料金なしで使えます。
2026/10/30 - Managed Prometheus collectors now support Amazon MSK consumer-group metrics
マネージド Prometheus コレクターで、Amazon MSK のコンシューマーグループのメトリクスを収集できるようになりました。MSK クラスターから Kafka エクスポーターのメトリクスとコンシューマーグループのラグのメトリクスを収集し、Amazon Managed Service for Prometheus のワークスペースまたは Amazon CloudWatch に取り込みます。収集エージェントを自分で運用する必要はありません。Kafka のストリームの状態とコンシューマーの処理性能を監視し、ストリーミングアプリケーションで処理が滞っている箇所を見つけられます。マネージド Prometheus コレクターが一般提供されているすべてのリージョンで使えます。
2026/10/30 - Amazon MSK now supports TLS 1.3 for data in transit
Amazon MSK のプロビジョンドクラスターで、暗号化ポリシーを使って TLS 1.3 を利用できるようになりました。TLS 1.3 はコンプライアンスのフレームワークや企業のセキュリティ基準で求められることが増えており、耐量子暗号の前提条件の 1 つでもあります。クラスター設定で名前付きのセキュリティポリシーを選んでオプトインし、ポリシーを適用するまで既存のクラスターは変わりません。
TLS 1.2 と 1.3 の両方を許可するポリシーでは、クライアントが対応する最も高いバージョンで接続するため、クライアントを順次アップグレードしてから TLS 1.3 のみのポリシーに切り替えられます。MSK Provisioned が利用可能なすべてのリージョンで、追加料金なしで使えます。
APIの変更点
2026/10/22 - Managed Streaming for Kafka Connect - 2 new 7 updated methods
非同期の PauseConnector と ResumeConnector の API で、MSK Connect のコネクタを一時停止・再開できるようになりました。一時停止したコネクタは設定とコミット済みのオフセットを保持し、中断した位置から再開します。各呼び出しで返されるオペレーションの ARN は、DescribeConnectorOperation で追跡できます。
2026/10/28 - Managed Streaming for Kafka Connect - 2 updated methods
UpdateConnector API で、コネクタのカスタムプラグインとワーカー設定を更新できるようになりました。MSK Connect は更新後にコネクタとタスクの状態を確認し、失敗した場合はロールバックします。各呼び出しで返されるオペレーションの ARN は、DescribeConnectorOperation で追跡できます。
Amazon MWAA
新機能・アップデート
2026/10/15 - Amazon Managed Workflows for Apache Airflow now offers AI agent skills
Amazon MWAA で、Agent Toolkit for AWS の AI エージェントスキルが提供されました。エージェントスキルに対応した AI コーディングアシスタントから、MWAA のワークフローの作成、デバッグ、テストと、MWAA 環境のアップグレードを行えます。スキルは authoring-mwaa-workflow、debugging-mwaa-workflow、testing-mwaa-workflow、upgrading-mwaa-environments の 4 つです。
たとえば ETL パイプラインを自然言語で説明すると、作成用のスキルがタスクの依存関係とエラー処理を含む DAG を生成します。MWAA のプロビジョンド環境と Serverless 環境の両方で使え、aws-data-analytics プラグインをインストールして利用します。MWAA が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
Amazon OpenSearch Serverless
新機能・アップデート
2026/10/22 - Amazon OpenSearch Serverless now supports a 5-second default refresh interval
Amazon OpenSearch Serverless で、検索コレクションとベクトルコレクションのデフォルトのリフレッシュ間隔が 10 秒から 5 秒に短縮されました。リフレッシュ間隔は、取り込んだドキュメントが検索できるようになるまでの時間を決める設定です。設定の変更や作業は不要で、書き込んだデータをより早く検索できます。頻繁に更新されるコンテンツの全文検索や、RAG、セマンティック検索、レコメンデーションなどのベクトルのユースケースで、最新のデータを早く取得できます。次世代の OpenSearch Serverless が対象で、OpenSearch Serverless が利用可能な 24 のすべてのリージョンで使えます。
2026/10/22 - Amazon OpenSearch Service introduces intelligent ingestion for logs and documents in Amazon S3
Amazon OpenSearch Serverless の次世代(NextGen)のコレクションで、Amazon S3 に保存されたログとドキュメントを検索できるように取り込む、フルマネージドのインテリジェントインジェストが提供されました。コンソールの数クリックか 1 回の API 呼び出しで設定でき、取り込みのインフラストラクチャの管理は不要です。JSON、NDJSON、JSON 配列形式のログや構造化データと、PDF、Word、プレーンテキスト、Markdown の非構造化ファイルに対応し、データ型の検出、ドキュメントの解析、画像の説明文の生成、チャンク分割、ベクトル埋め込みの生成、インデックス作成を自動で行います。
移行やバックフィルにはインジェストジョブを、新しいオブジェクトに合わせてインデックスを同期するにはインジェストストリームを使います。料金は実際に処理した分だけで、7 つのリージョンで利用できます。
2026/10/28 - Introducing time series collections for the next generation of Amazon OpenSearch Serverless
次世代の Amazon OpenSearch Serverless で、時系列コレクションが使えるようになりました。クラスターのプロビジョニングや管理をせずに、ログ、メトリクス、トレース、イベントデータを取り込み、保存、分析できます。取り込みの急増を自動で吸収し、直近のデータは高速にクエリでき、数か月から数年分の履歴も低コストで検索できます。
既存のホットストレージに加えて低コストのウォームストレージ層が追加され、ウォームストレージに移行するまでの期間を選べます。コレクションあたり最大 100 TB のホットストレージを持ち、アラートと異常検知も利用できます。OpenSearch Serverless が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
APIの変更点
2026/10/22 - OpenSearch Service Serverless - 8 new 1 updated methods
Amazon S3 から OpenSearch Serverless のコレクションにデータを取り込むための API が追加されました。インジェストジョブの作成・取得・一覧表示・キャンセルと、インジェストストリームの作成・取得・一覧表示・削除(CreateIngestionJob、CreateIngestionStream など)を行えます。
Amazon OpenSearch Service
新機能・アップデート
2026/10/02 - Amazon OpenSearch Service introduces validation advisory for domain configuration changes
Amazon OpenSearch Service のドメインの設定変更で、検証結果が変更を止める Critical と、確認したうえで続行できる Warning に分類されるようになりました。これまでは検証結果が合格かブロックのどちらかしかなく、適用はできるもののリスクがある変更を示す方法がありませんでした。たとえば、データノードの構成に対して専用コーディネーターノードが小さすぎる場合や、シャード数が推奨上限を超える場合に警告されます。
警告は変更の送信時に承認できるほか、ドライランの結果で重大度を確認したり、AWS CloudFormation のテンプレートで承認を設定したりできます。OpenSearch と Elasticsearch のどちらのバージョンのドメインにも対応し、OpenSearch Service が利用可能なすべてのリージョンで使えます。
2026/10/12 - Amazon OpenSearch Service now supports index-level encryption
Amazon OpenSearch Service で、インデックスごとに別々の AWS KMS カスタマーマネージドキーで保存データを暗号化できるようになりました。所有者や機密度が異なるデータを、同じドメイン上で別々のキーで保護できます。たとえば、マルチテナントのアプリケーションでテナントごとのデータをそれぞれのキーで暗号化できます。新しいドメインの作成時に暗号化モードを Native にしてカスタマーマネージドキーを指定し、その後に追加のキーをドメインに登録して個々のインデックスの暗号化に使います。OpenSearch 3.3 以降のドメインが対象で、東京リージョンを含む 14 のリージョンで追加料金なしで利用できます。
APIの変更点
2026/10/08 - Amazon OpenSearch Service - 7 updated methods
CreateDomain と UpdateDomainConfig の EncryptionAtRestOptions に、新しい EncryptionMode(DISK または NATIVE)が追加されました。対応するドメインで、エンジンネイティブのインデックスレベルの暗号化を選べます。
2026/10/19 - Amazon OpenSearch Service - 7 updated methods
FIPS と耐量子暗号に対応した新しい TLS セキュリティポリシー(Policy-Min-TLS-1-2-FIPS-PQ-2026-10)が追加されました。
2026/10/28 - Amazon OpenSearch Service - 6 new methods
OpenSearch のクラスター間のレプリケーションの関係を簡単に設定するための API(AddReplicationPeer、DescribeDomainReplication など)が追加されました。計画的な切り替えの SwitchoverReplication と、計画外のフェイルオーバーの FailoverReplication で、単一リージョンで障害が発生した場合の高可用性を確保できます。
AWS Clean Rooms
新機能・アップデート
2026/10/20 - AWS Clean Rooms now supports Databricks as a data source
AWS Clean Rooms で、Databricks をデータソースとして使えるようになりました。コラボレーションのメンバーは、Delta Sharing で共有された Databricks のテーブルを、データを移動したり相手に公開したりせずに、コラボレーションの中で直接クエリできます。これまでは、Databricks のデータを Amazon S3 にエクスポートまたは複製してからテーブルとして使う必要がありました。ワークスペースの URL、スキーマ、テーブルと Delta Sharing の共有を指定してテーブルを登録します。Databricks は、AWS Glue、Snowflake、Amazon Athena に続くデータソースです。
APIの変更点
2026/10/20 - AWS Clean Rooms Service - 4 updated methods
Databricks に保存されたデータを、移動したりコラボレーターと共有したりせずに、パートナーとのコラボレーションで使えるようになりました。
2026/10/29 - AWS Clean Rooms Service - 8 updated methods
PySpark 2.0 形式の分析テンプレートがサポートされました。また、Amazon S3 に書き込まれる保護されたジョブの結果のファイル形式(CSV または Parquet)を選べるようになり、メンバーシップのデフォルトのジョブ結果設定でも指定できます。
Amazon S3 Tables
新機能・アップデート
2026/10/01 - Amazon S3 Tables now support up to 100 table buckets per AWS Region in an AWS account
Amazon S3 Tables で、AWS アカウントのリージョンあたりに作成できるテーブルバケットの数が 10 から 100 に増えました。これにより、リージョンあたり最大 100 万のテーブルを作成できます。データセット、ワークロード、チームごとに別々のテーブルバケットを作成し、暗号化、アクセスポリシー、レプリケーションなどの設定をテーブルバケット単位で適用できます。新しいクォータはすべてのアカウントに追加料金なしでデフォルトで適用され、S3 Tables が利用可能なすべてのリージョンで使えます。これを超える場合は AWS サポートに引き上げを申請できます。
最後に
2026年10月は、Apache Iceberg に関するアップデートが Amazon Redshift と AWS Glue Data Catalog で続きました。Redshift では Iceberg のマテリアライズドビューの作成と別リージョンのデータレイクのクエリが、Glue Data Catalog では Iceberg V3 のテーブル最適化と Iceberg REST Catalog API の OAuth 認証がサポートされました。また、Amazon MSK Connect のコネクタの一時停止・再開と設定の更新、Amazon Redshift のクロスリージョンの自動バックアップと AWS Backup の復元テストなど、運用の手間を減らすアップデートも複数ありました。気になるアップデートがあれば、ぜひ試してみてください。











