#cmdevio2016 (レポート: B-4) あなたの知っている SAP は少し古いかもしれません 〜 IoT やクラウドファウンドリーに力をいれる SAP の今〜
Developers.IO 2016 セッションB-4のあなたの知っている SAP は少し古いかもしれません 〜 IoT やクラウドファウンドリーに力をいれる SAP の今〜」のレポートをお届けます。
スピーカーはSAPジャパン株式会社の松舘 学さんです。松舘 学には昨年のDevelopers.IO 2015に引き続き2年連続でご登壇いただきました!
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セッションの概要
「Design Thinking」をキーワードに、SAP HANA Cloud Platformで提供される以下のツールやサービスについてご紹介いただきました。
- プロトタイピングのためのツール(BUILD)
- IoT向けのサービス
- データ & ストレージ(Hadoop)
- Dev & Ops(CLOUD FOUNDRY)
SAP社のイノベーション創出のアプローチ
- Design Thinking + UXaaS
- 製品開発、商談の場でもDesign Thinkingのアプローチを取っている。
- Design Thinkingとは、
- イノベーションを起こすためのフレームワーク。
- 特別は才能がなくても特定にプロセスに則ればイノベーションを起こせる。
- プロセス:Discover - Design - Deliverのイテレーションを回す。
プロトタイピングツール - BUILD
- 近年SPAではUIデザインを大切にしている。(ERPのUI(SAPGUI)は使いにくいともっぱらの。。)
- BUILDとは
- 紙芝居形式のプロトタイプツール
- 手書きのデザインをアプリ化できる(スキャンして、画面遷移などを設定する)
- 手書きの画面 → BUILDの中の部品を使って画面をデザイン
- デフォルトで様々な関数も用意されている。これらを使ってデモアプリが作れる。
- デザイナーとプログラマーと間のコミュニケーションの問題。これを解決する。
- アプリはクラウド上にパブリッシュしてエンドユーザーにテストしてもらうことが可能。
- 裏側ではボタン操作などの時間も計測している。ユーザーがそうさに迷っていないか、などがわかる。
- BUILDはSplash(UIデザインのノウハウ集(ギャラリー、ツール、学習、コミュニティ))のサービスとして利用できる。
- 手書きのデザインを取り込み
- BUILDの部品を使ってアプリ化
IoT - SAP HANA Cloud Platform for the IoT
- IoTテクノロジーレイヤ
- エッジ端末- ソフトウェア
- デバイス接続
- データ & クラウドプラットフォーム
- アプリケーションプラトフォーム
- アプリケーションとアナリティクス
- センターから送られていきた色々なデータをSAP HANA Cloud Platformに連携。
- センサーからのデータはSORACOM + AWSなどで受けて、SAP HANAに連携する。
- SAP HANAはHadoopと連携。データをHadoopにオフロードする。(SAP HANAはインメモリDBの為、データを貯めておくのはコストがかかる)
- Hadoopから機械学習エンジンなどの連携。
- 事例1:マクラーレン
- F1のマシンの中に150〜180ぐらいのセンサーが入っている。レース中のデータをHANA Platformに飛ばす
- 統計情報などから、ピットインのタイミングなどを計算
- 事例2:バーバリー
- 入店時にibeaconで顧客情報を取得、iPadで接客。購買履歴から顧客ごとに書品をレコメンド。
- ファッションショーの直後に商品が買える。
- 基幹システムと連携も強み。
- デバイスの故障をIoTで検知、在庫情報をERPと連携など。
SAP HANA Cloud Platform & Hadoop
- SAP HANA Cloud PlatformとSparkが連携出来る。
- Scala、pytho、R、JavaなどでHANAにアクセス可能。
SAP HANA Cloud Platform - アプリケーションサービス
- CLOUD FOUNDRY
- node.js、Java、C++で開発できる。Rubyも対応予定。
感想
元SAPベーシスコンサルタントの私が知っているSAPは、かなり古いものでした!反省します。SAP HANA Cloud Platform上で提供される様々なサービス群は、SAPといえばERP」のイメージとはかけ離れた、非常にモダンなサービスである印象を受けました。
SAP HANA Cloud Platformは無料で使えるものもあるので(SAP HCP Developer Edition)、後日実際に触って試してみたいと思います!