[レポート]Looker と Vertex AI でインタラクティブな機械学習アプリケーションを構築 #GoogleCloudNext
こんにちは。アライアンス統括部プリセールススペシャリストの兼本です。
このエントリは クラスメソッド Google Cloud Advent Calendar 2021の8日目の記事です。さいちゃんの7日目のエントリに続き、『Google Cloud Next ’21 Recap: Japan』 から個人的に面白かったセッションをご紹介します。
セッション概要
Google Cloud の機械学習(ML)のプロダクトを使うと、モデルの開発や運用効率を高めることができます。さらにビジネスの意思決定者は、Looker と Vertex AI を通して明快で信頼性の高い処理結果にアクセスできます。このセッションでは、Looker の拡張機能フレームワークを活用して、独自の UX を構築する方法を取り上げます。このフレームワークによって、Google Cloud に構築されているデータサイエンスアプリケーションの処理結果をビジネスユーザーが確認できるようになります。また、Vertex AI を利用して、需要予測モデルをデプロイし、BigQuery に結果がエクスポートされるようにします。Looker の構築済み UI コンポーネントを利用すると、目的特化型のアプリケーションをデータ処理の担当者が簡単に構築できます。エンドユーザーは、パラメータを入力し、機械学習モデルを実行して出力をグラフィカルな表示で確認し、十分な情報を得たうえでビジネス上の意思決定を下して、企業の戦略に有効な作用を及ぼし、価値実現までの期間を短縮できるようになります。
登壇者
吉川 隼人 氏
Google Cloud, カスタマーエンジニア
機械学習はデータエンジニアだけでなくビジネスユーザにも使う機会がある
ただし…
- 毎回データエンジニアに相談するわけにはいかない
- ビジネスユーザはUIベースで簡単にモデルを扱いたい
- 分析結果から何らかのアクションを起こしたい
という課題があるかと思います。
このセッションでは、小売業のデジタルマーケティング組織向けの例として、製品を購入するかどうかを予測するデータサイエンスアプリケーションを検討したサンプルケースを紹介しています。
まず初めに「Vertex AI」でモデルのトレーニングと予測を行い、結果を「BigQuery」に保存、そのデータをカスタムアプリケーションとして提供するプラットフォームとして「looker」を使用します。
Vertex AIでは、データとしてイメージ、テーブル(構造化データ)、テキスト、ビデオ、カスタムモデルから選択できます。AutoMLを使うと、ユーザがコードを作成することなく短時間でトレーニングできます。
セッションではVertex AIのUIを使用してモデルを作成して推論し、BigQueryに保存された予測結果をSQLクエリを発行して確認するデモを実施しています。
Lookerによる予測結果の可視化
BigQueryに保存されたデータはSQLクエリを発行して確認する必要がありますが、Lookerを使えばダッシュボードを構築することができます。さらに拡張フレームワークを使用してダッシュボード上にJavaScriptを使ったカスタムアプリケーションを構築することもできます。
セッションではLooker上に構築したマーケティング向けのカスタムアプリケーションを使用して、予測結果をダッシュボード上で確認するプロセスをご紹介しています。
Lookerの拡張機能を使うとダッシュボード上にチェックボックスやドロップダウンリストを配置してインタラクティブにパラメータを変更してVertex AIの予測を再実行し、その結果をもとにダッシュボードを更新するような仕組みを構築することもできます。
まとめ
従来、予測機能はBIツールが提供しているものを利用するか、あるいは、PythonやRなどのプログラミング言語を使用して開発したコードを独自に組み込む必要がありました。
Google Cloudが提供する「Vertex AI」、「BigQuery」、「Looker」を組み合わせることで、ビジネスユーザにはあまりなじみのない機械学習による予測を活用できるデータアプリケーションを構築することが可能となることがお判りいただけたのではないでしょうか。
明日は弊社ハマコーが「こう、ワッショイ的なの」を書きます。お楽しみに!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。