未来都市、深セン(中国)にいってきた(シェアリングサービス編)

2019.03.06

はじめに

こんにちは、橋本です。中国深センでは様々なカテゴリーのシェアリングサービスを見ることができました。いくつか紹介していきたいと思います。

シェアリング自転車編(mobike/ofo)はこちら

ライドシェア(滴滴出行 DiDi)

中国のライドシェアといえば、ほぼ滴滴出行(DiDi)一択です。2016年まではDiDiが業界1位、Uberが業界2位につけていましたが、その後DiDiがUberの中国事業を買収し同グループとなりました(中国でのUberブランド自体はDiDi傘下で継続しているようです)。日本でも2018年6月にソフトバンクとの合弁でDiDiモビリティジャパン(株)を設立。大阪からサービスをスタートさせています。

実際に使ってみる

日本でもサービス展開していることから日本版のアプリをDLして行きましたが、実際使おうとすると中国版をDLするように誘導されます。事前準備としては日本版同様にアプリをDLして、携帯番号でSMS認証して、国際クレカを登録すれば完了です。

日本では規制が厳しく「タクシー配車」の利用となりますが、中国では基本「白タク」です。運転手は一般ドライバーですし、英語も通じないケースがほとんどです。このような状況でアプリから配車依頼ができ、目的地が事前に登録されており、自動でクレカ決済可能なライドシェアサービスは旅行者にとっては非常に便利です。

詳しくはこちらの動画を御覧ください。

先日韓国でも、カカオTを使って「タクシー配車」を利用してきましたが、アプリに登録するクレカは「韓国のクレカ」である必要があった為、決済のみ手動で行いました。今回のDiDiは国際クレカでアプリ登録することができましたので自動決済できました。顧客体験としては断然良いです。極端な話、運転手とは一言も話さないで済みますw

フードデリバリー(餓了麼 ウーラマ/美団外売 メイチュアン)

日本でも最近よくCMなどで見かけるようになりましたが、フードデリバリーサービスといえば「Uber eats」です。中国でこれにあたるサービスは何かというと、アリババ系の「餓了么(ウーラマ)」と、テンセント系の「美団外売(メイチュアン)」の2大巨塔です。もう一つ検索サービス最大手の百度(バイドゥ)が展開する「百度外売」というサービスがありましたが、2017年の8月にウーラマが買収し統合しました。

黄色が美団。深センはテンセントのお膝元ということもあり、黄色の電気バイクがひっきりなしに走っていました。

左の青がウーラマ。アリババ系スーパーの「盒馬鮮生(フーマー)」や最近ではスターバックスチャイナのデリバリーなどもウーラマが担っています。ちなみにウーラマというのは「お腹空いた?」という意味だそうです。

中国は元々デリバリー文化が深く根付いているようで、街中で青と黄色の電気バイクを見つけることができます。今回は現地の大学生2人に案内してもらったのですが、2人とも毎日2食以上は大学に食事をデリバリーしてもらっていると言っていました。学食はメニューが少ないので飽きるようですw

シェアリングバイクバッテリー

ウーラマや美団にも関係しますが、中国のバイクはほぼ電気です。8年程前に上海に訪問したことがありますが、その際既にほぼ100%バイクは電気でした。ですのでバッテリーの充電/交換が必要です。

こちらはバイクバッテリーのシェアリングサービス。AlipayやWeChatPayでQRスキャンして、バッテリー交換します。街中いたるところにあるようです。

シェアリングモバイルバッテリー

バイクバッテリーがシェアされているわけですから、モバイルバッテリーなんぞ楽勝ですw これは本当にそこらじゅうにあり、駅、カフェ、レストラン、スーパー、コンビニと充電に困ることはありません。

この「街電」というサービスはモバイルバッテリーや、ケーブルなどを提供している、あのAnkerが運営しているようです。

実際にやってみる

使い方は簡単です。WeChatPayやAlipayからQRコードをスキャンして、iPhone、Android、Type-Cからインターフェイスを選択します。1.5元/1時間と出てきます、激安ですね。ただその後にデポジットが99元とでてきますw

詳しくはこちらの動画を御覧ください。

実際にデポジットを払って使ってみようと思いましたが、下の画面が出て先に進めなくなりました。おそらく現地の電話番号が必要かと思われます。

通常は決済が済むと、「この位置のバッテリーを取り出してください」と左上のライトがひかり、あとは取り出して充電します。返却場所もGPSですぐに見つけることができます。

また、Alipayを使う場合は「ジーマ信用」が効いていて、信用スコアが600点以上であれば安心できる借り手としてデポジット不要、最初の1時間は無料、1日借りても10元(165円程)でレンタルできるとのことです。この様にして「Alipay」と「ジーマ信用」が相互補完するかたちで強力なネットワーク効果を産み出しています。

シェアリング傘

こちらは傘のシェアリングサービスです。こちらもジーマ信用が効いて600点以上でデポジット不要。バッテリー同様にQRコードをスキャンして決済するだけです。

手前2本程、強引にもぎ取られているのがわかりますw

まとめ

シェアリングエコノミーの代名詞として「Uber:モビリティ」や「Airbnb:空き部屋」等がありますが、今回見てきたように今後は様々なカテゴリーで同様のサービスが広がっていきそうですし、その中心は米国ではなく中国になるかもしれません。

特に「Alipay:ペイメント」と「ジーマ信用:信用スコア」の相互作用は素晴らしく、正しく生活すればするほど、益々お得に、便利になっていくという方向に強くインセンティブが働いています。そうすると、ユーザーは信用スコアを上げる為に益々Alipayを使いますし(特に高額決済)、連携サービスを使うようになります。

多くの人に使われるチャンスがあればサービスを提供する事業者側もAlipayと連携する意味があります。その様にして連携サービスが増えれば増えるほど、益々ユーザーは利便性を享受できるわけです。「人の承認欲求と競争心」をうまくくすぐる秀逸なサービス設計で、恐ろしいほどのネットワーク効果があると感じました。